天才中学生高過ぎる知力で理不尽をぶっ飛ばす!

yoshikazu

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第66話 帝国の狙い

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壇上で先程失禁して気絶した女性が何事もなかった様に説明をしている。


『大会内容は個人戦と団体戦があります。
各国の代表の1名による個人戦。
各国の代表10名以内の団体戦。
どちらも参加は自由です。
武器の使用は自由。
魔法の使用も自由。
団体戦の人の入れ替えも自由。
ただ、相手を殺すのはルール違反で失格となります。

個人戦優勝賞金 白金貨1枚
   2位   大金貨3枚
団体戦優勝賞金 白金貨5枚
   2位   大金貨5枚
そして優勝者には副賞として豪華馬車が贈られます!!』

会場から太っ腹な賞金に大きくざわつく。

『あのケチな帝国がこんな大会にこんな賞金?!一体何の企みが?』
『帝国の力を誇示したいからか?!』

皆帝国の事をよく思っていない為驚きを隠せないようだ。

壇上の女性が説明を再開する。

『ゲランド皇帝は各国と親睦を深める為にこの武闘大会を開催しました。
この大会にはゲランド帝国も参加します。
今ここには12ヵ国の猛者が集っています!
持てる限りの力と技と魔法を駆使して戦ってください!!
何か質問はありますか?』

俺は手を上げる。
『テイマーが使う従魔は使って良いのか?』

女性は胸を張り胸を強調する。
『何の問題もありません!
持てる能力は全て自由に使って良いです!』

ニヤリと笑いロウを見る。
『連れて来ていいそうだぞ!』
ロウもニヤリと笑う。
『ありがとう。フフッ』

弟子達は苦笑いして自分の出番があるかどうか不安になってきたのであった。

『皆様の宿泊先はご用意してあります。ご案内致しますので少々お待ちください。』

再三の帝国の大判振る舞いに会場がざわつくが、奴らの狙いは明らかだった。

『なるほどね・・・。やはりそう言う事か・・・・ケチだな・・』

弟子達が呟いて悪い顔になった俺を見て苦笑いをしている。
『師匠、悪い顔になってるよ・・・』
パルが突っ込む。

『あぁ、そうか?奴らの狙いが明らかなんでな邪魔してやろうと思ってたんだ。
こうやってな!!【パーフェクトガード】』

会場全体に魔法陣が広がる。参加者全員の身体が防御力の大幅な向上と状態異常無効となる。

『フフフ、奴らの慌てる顔が目に浮かぶぞ、、』


『皆様こちらが宿泊施設になります。
1人一部屋ご用意してあります。
お部屋に荷物を置きましたら、一階の広間にお食事を用意してありますので是非お集まりください。』

案内された宿泊施設は予想よりも遥かに豪華で何百人も泊まれそうな建物だった。
俺達は『お食事を用意してあります』と言う言葉に嫌気が差しながら部屋に案内された。

部屋は王族や貴族が泊まるかの様な広く豪華な部屋だ。
ベットは通常の3倍はある大きで天幕が張られている。
天井からはシャンデリアの様な飾り。
カウンターもあり、色々な飲み物が並べられている。

『凄いな、こんなところに泊まる事になるとは・・・逆に落ち着かないぞ・・・』

部屋を見渡しため息をついていると、
【危機感知】が軽く鳴る。

『13人・・・。少し様子を見るか・・』

そして扉がノックされる。

『開いてるぞ。』

入って来たのは女1人と男2人、右の壁に5人、左の壁に5人待機している。

小柄なドレスで着飾った傲慢そうな女が話しかけて来る。

『アマクサ・ハヤト殿、お初にお目にかかります。
私は、帝国12大貴族セラン・カーミンと申します。』
ドレスの裾を持ち上げお辞儀をする。

こいつらの腹の中が分かっている以上礼儀など必要ないな。

『アマクサ・ハヤトだ。何か様か?』
セラン・カーミンを見据える。

セラン・カーミンはイラついたのか眉をピクつかせている。

『え、ええ、そうよ。単刀直入に言うわ!
私と手を組みなさい!!』

『断る!!!お前らと関わるつもりは全くない!!とっとと出て行け!!』

セラン・カーミンは醜く歪んだ顔になりヒステリーを起こす。

『ぐっ!キィィィーーー!!!こ、この私が下手に出てやってるのに調子に乗ってんじゃないわよ!!出ておいで!』

隠れていた男達が雪崩れ込んで来る。
『たかがガキ1人よ!!さっさと取り押さえなさい!!!』

男達が一斉に襲い掛かるが、
男達を【鑑定】すると皆んな奴隷だった。
俺はニヤリと笑い男達を当て身で気絶させる。
そしてすかさず、出力高めの【パーフェクトヒール】を打ち込む。

何が起きているのか分からず立ち尽くすセラン・カーミン・・・。

『一瞬で?!い、一体な、何をしたのよ?!』

すると男達が気が付き立ち上がる。

『お前たちの奴隷紋を消したぞ!!確認してみろ!
これでお前らは自由だ!好きに生きろ!!』

男達はお互いの奴隷紋が消えているのを確認すると、ワナワナと震え出し涙を流す。

『俺達は解放されたのか?!あの地獄から解放されたのか?!うぉぉぉぉぉ!!!!』

『お前が助けてくれたのか?!
ありがとう!ありがとう!ありがとう!』

『この恩は一生忘れないぞ!!』

男達は俺の前で跪き頭を下げる。

『まぁ、あまり気にするな。
それより直ぐにやる事があるんじゃないか?』

俺はセラン・カーミンを見据える。

男達は立ち上がりセラン・カーミンを睨みつける。

『ば、馬鹿な!?奴隷紋を消した?!死んでも消えない奴隷紋を消した?!
そんなのあり得ない!!!
ま、待って!!た、助けて?!お、お金ならいくらでも払うわ!!この通り!ね?ね?n・・・』
土下座して額を床に擦り付ける。

俺はそれを冷めた目で見下ろして

『部屋が散らかるから外で頼むよ。』

男達は俺に頷く。そして問答無用で襲い掛かる!!

『ごぉぉぉぉぁらぁぁぁぁ!!!!許すかボケェぇぇ!!!!!好き勝手しやがってぇぇぇぇ!!!』

『ぎゃぁぁぁーー!!助けてぇぇ!!悪かったから!私が悪かったからぁぁぁ!
お金ならあげるからぁぁぁ!!!』

セラン・カーミンは男達に勢いよく引きずられ叫びながら部屋から出て行き、叫び声が遠のくのを心地よく聞いていた。

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