106 / 183
第104話 魔人の住処
しおりを挟む
『ここがファイデル王国か!ジン殿の言っていた通り強者の気配があちこちでするな!』
〈剣王バルガ〉が城門前で見上げている。
『あれ?!バルガじゃない!!』
空から〈魔法王シャル〉が降りて来る。
『おお!シャルか!!久しいな!!』
シャルが駆け寄りバルガの背中を叩きながら
『どうしたのよ?こんな所で?!それより復活したのね!!』
バルガは罰が悪い顔をして頭を掻く。
『あぁ、まぁ、復活はしたんだがな・・・恐ろしく強い人間に会っちまってな・・・6万の軍を蹴散らされたんだ・・・』
シャルも肩をすくめて察する。
『〈英雄ハヤトの弟子〉・・・ね。』
『お、お前も会ったのか?!
俺が会ったのは〈槍神のジン〉だ!!
凄まじい槍捌きだったぞ!!』
『私が会ったのは〈魔法神のパル〉よ!
魔力の桁が違ったわ!!
勝てる気がしないもの!!』
『『ぷっ!!あーっはっはっはっー!!』』
2人して笑い出す!!
『気持ちの良い奴だったな!』
『そうね!あれだけの力を持ってるのに全く驕ってなかった。
早く師匠とやらに会ってみたいわね!!』
『〈英雄ハヤト〉様の屋敷へようこそ。
どの様なご用件でしょうか?』
アルノーが丁寧におじぎをする。
(こ、この執事・・・つ、強いぞ・・)
『う、うむ。俺は〈剣王バルガ〉だ。
ジン殿の紹介で来た。』
『私は〈魔法王シャル〉よ!
パルちゃんの紹介で来たの!』
『少々お待ちください。』
アルノーが屋敷へ入って行く。
すると、屋敷の扉が開きハヤトが出てくる。
『ぐおっ!!!!なんだ?!あの存在感は?!圧倒される・・・!!』
バルガは膝が笑い、汗が噴き出る。
『あうっっっ!!!パルちゃんも凄かったけど、け、桁が違うわ!!
お漏らししそう・・・。』
シャルが涙目になる。
ハヤトが近付くにつれて震えが止まらなくなる。
『お前等、ジンとパルの紹介だってな?
しょうがないな入れよ!』
ハヤトは頭を掻きながら門を開けてやる。
バルガとシャルは震えながら自己紹介をする。
『お、俺は〈剣王バルガ〉だ・・・ハインド王国では、し、失礼した。
ジン殿に諭されここへ行けと言われた。』
『わ、私は〈魔法王シャル〉よ・・エンダル王国で、パルちゃんに諭されて、こ、ここに行けば自分がどれだけ未熟か分かるってい、言われて来たの・・・。
も、もう分かったけどね・・・』
ハヤトは肩をすくめる。
『そうか・・・まあ、良いだろう。面倒を起こさなきゃいいぞ!
丁度いい。お昼ご飯にしよう。』
屋敷に入るとカルノーとデンバーが待っていた。
『バルガ!シャル!久しぶりだのう!
お前等も無駄死にしたく無かったのであろう?』
『あぁ、アレを見たら戦意喪失だ。
ジン殿に情けをかけられてここへ来た。』
『私も自分よりも遥かに強い魔法使いが目の前に居たのよ!
私あんな事できないもん!
パルちゃん優しかったから許してくれたの!』
『まあ、ここに居ると自分が大した事無いと思い知るぞ。
自分達が厄災だの災禍だの言われていたのが恥ずかしくなる・・・』
デンバーが肩をすくめて頭を掻く。
『さあ飯だ!ここの飯は美味いぞ!!』
『さあ!いただきます!!』
『むう!!美味い!美味いぞ!!なんだこの肉の入ったスープは?!』
『本当!!美味しいわ!!毎日こんなご飯食べてるの?!』
バルガとシャルは一心不乱に貪っている。
『ところでハヤトさん、このお二人はお客様ですか?』
セシルがスープを啜りながら聞く。
『あぁ、今日からここに住む事になったバルガとシャルだ。よろしく頼むぞ。』
セシルとニーナの手が止まる。
『・・・デンバー、カルノー、バルガ、シャル・・・』
セシルが記憶を辿る。
『お姉ちゃん・・・気のせいかしら?
〈大陸厄災六魔人〉の名前が聞こえたんだけど・・・』
ニーナがセシルの顔をみる。
セシルは首を振る。
『ここは常識の外の世界・・・魔人の住処でもおかしくない世界・・・魔人とお昼ご飯を食べる世界よ・・・』
ニーナもパンをスープに浸しながら
『そうね・・・考えるだけ無駄ね。
だけど、段々と人外魔境になっていくね。』
【神様の部屋】
『危なくエンダル王国が滅亡する所だったな!!
それにしても弟子達が旅に出たと思ったら魔人の住処になってるぅぅぅぅ!!!』
『パルちゃんも弟子が出来たのね!!
ハヤトは六魔人コンプリートするつもりかしら?!』
『あのワンドもジンと同じか・・・〈魔法神の加護〉が付いてるぞ!
エンダル王国に〈魔法神〉誕生だな。』
〈剣王バルガ〉が城門前で見上げている。
『あれ?!バルガじゃない!!』
空から〈魔法王シャル〉が降りて来る。
『おお!シャルか!!久しいな!!』
シャルが駆け寄りバルガの背中を叩きながら
『どうしたのよ?こんな所で?!それより復活したのね!!』
バルガは罰が悪い顔をして頭を掻く。
『あぁ、まぁ、復活はしたんだがな・・・恐ろしく強い人間に会っちまってな・・・6万の軍を蹴散らされたんだ・・・』
シャルも肩をすくめて察する。
『〈英雄ハヤトの弟子〉・・・ね。』
『お、お前も会ったのか?!
俺が会ったのは〈槍神のジン〉だ!!
凄まじい槍捌きだったぞ!!』
『私が会ったのは〈魔法神のパル〉よ!
魔力の桁が違ったわ!!
勝てる気がしないもの!!』
『『ぷっ!!あーっはっはっはっー!!』』
2人して笑い出す!!
『気持ちの良い奴だったな!』
『そうね!あれだけの力を持ってるのに全く驕ってなかった。
早く師匠とやらに会ってみたいわね!!』
『〈英雄ハヤト〉様の屋敷へようこそ。
どの様なご用件でしょうか?』
アルノーが丁寧におじぎをする。
(こ、この執事・・・つ、強いぞ・・)
『う、うむ。俺は〈剣王バルガ〉だ。
ジン殿の紹介で来た。』
『私は〈魔法王シャル〉よ!
パルちゃんの紹介で来たの!』
『少々お待ちください。』
アルノーが屋敷へ入って行く。
すると、屋敷の扉が開きハヤトが出てくる。
『ぐおっ!!!!なんだ?!あの存在感は?!圧倒される・・・!!』
バルガは膝が笑い、汗が噴き出る。
『あうっっっ!!!パルちゃんも凄かったけど、け、桁が違うわ!!
お漏らししそう・・・。』
シャルが涙目になる。
ハヤトが近付くにつれて震えが止まらなくなる。
『お前等、ジンとパルの紹介だってな?
しょうがないな入れよ!』
ハヤトは頭を掻きながら門を開けてやる。
バルガとシャルは震えながら自己紹介をする。
『お、俺は〈剣王バルガ〉だ・・・ハインド王国では、し、失礼した。
ジン殿に諭されここへ行けと言われた。』
『わ、私は〈魔法王シャル〉よ・・エンダル王国で、パルちゃんに諭されて、こ、ここに行けば自分がどれだけ未熟か分かるってい、言われて来たの・・・。
も、もう分かったけどね・・・』
ハヤトは肩をすくめる。
『そうか・・・まあ、良いだろう。面倒を起こさなきゃいいぞ!
丁度いい。お昼ご飯にしよう。』
屋敷に入るとカルノーとデンバーが待っていた。
『バルガ!シャル!久しぶりだのう!
お前等も無駄死にしたく無かったのであろう?』
『あぁ、アレを見たら戦意喪失だ。
ジン殿に情けをかけられてここへ来た。』
『私も自分よりも遥かに強い魔法使いが目の前に居たのよ!
私あんな事できないもん!
パルちゃん優しかったから許してくれたの!』
『まあ、ここに居ると自分が大した事無いと思い知るぞ。
自分達が厄災だの災禍だの言われていたのが恥ずかしくなる・・・』
デンバーが肩をすくめて頭を掻く。
『さあ飯だ!ここの飯は美味いぞ!!』
『さあ!いただきます!!』
『むう!!美味い!美味いぞ!!なんだこの肉の入ったスープは?!』
『本当!!美味しいわ!!毎日こんなご飯食べてるの?!』
バルガとシャルは一心不乱に貪っている。
『ところでハヤトさん、このお二人はお客様ですか?』
セシルがスープを啜りながら聞く。
『あぁ、今日からここに住む事になったバルガとシャルだ。よろしく頼むぞ。』
セシルとニーナの手が止まる。
『・・・デンバー、カルノー、バルガ、シャル・・・』
セシルが記憶を辿る。
『お姉ちゃん・・・気のせいかしら?
〈大陸厄災六魔人〉の名前が聞こえたんだけど・・・』
ニーナがセシルの顔をみる。
セシルは首を振る。
『ここは常識の外の世界・・・魔人の住処でもおかしくない世界・・・魔人とお昼ご飯を食べる世界よ・・・』
ニーナもパンをスープに浸しながら
『そうね・・・考えるだけ無駄ね。
だけど、段々と人外魔境になっていくね。』
【神様の部屋】
『危なくエンダル王国が滅亡する所だったな!!
それにしても弟子達が旅に出たと思ったら魔人の住処になってるぅぅぅぅ!!!』
『パルちゃんも弟子が出来たのね!!
ハヤトは六魔人コンプリートするつもりかしら?!』
『あのワンドもジンと同じか・・・〈魔法神の加護〉が付いてるぞ!
エンダル王国に〈魔法神〉誕生だな。』
2
あなたにおすすめの小説
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?
嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】
ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。
見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。
大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!
神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。
「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる