天才中学生高過ぎる知力で理不尽をぶっ飛ばす!

yoshikazu

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第104話 魔人の住処

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『ここがファイデル王国か!ジン殿の言っていた通り強者の気配があちこちでするな!』
〈剣王バルガ〉が城門前で見上げている。

『あれ?!バルガじゃない!!』
空から〈魔法王シャル〉が降りて来る。

『おお!シャルか!!久しいな!!』

シャルが駆け寄りバルガの背中を叩きながら
『どうしたのよ?こんな所で?!それより復活したのね!!』

バルガは罰が悪い顔をして頭を掻く。
『あぁ、まぁ、復活はしたんだがな・・・恐ろしく強い人間に会っちまってな・・・6万の軍を蹴散らされたんだ・・・』

シャルも肩をすくめて察する。
『〈英雄ハヤトの弟子〉・・・ね。』

『お、お前も会ったのか?!
俺が会ったのは〈槍神のジン〉だ!!
凄まじい槍捌きだったぞ!!』

『私が会ったのは〈魔法神のパル〉よ!
魔力の桁が違ったわ!!
勝てる気がしないもの!!』

『『ぷっ!!あーっはっはっはっー!!』』

2人して笑い出す!!

『気持ちの良い奴だったな!』

『そうね!あれだけの力を持ってるのに全く驕ってなかった。
早く師匠とやらに会ってみたいわね!!』


『〈英雄ハヤト〉様の屋敷へようこそ。
どの様なご用件でしょうか?』
アルノーが丁寧におじぎをする。

(こ、この執事・・・つ、強いぞ・・)

『う、うむ。俺は〈剣王バルガ〉だ。
ジン殿の紹介で来た。』
『私は〈魔法王シャル〉よ!
パルちゃんの紹介で来たの!』

『少々お待ちください。』
アルノーが屋敷へ入って行く。

すると、屋敷の扉が開きハヤトが出てくる。

『ぐおっ!!!!なんだ?!あの存在感は?!圧倒される・・・!!』
バルガは膝が笑い、汗が噴き出る。

『あうっっっ!!!パルちゃんも凄かったけど、け、桁が違うわ!!
お漏らししそう・・・。』
シャルが涙目になる。

ハヤトが近付くにつれて震えが止まらなくなる。
『お前等、ジンとパルの紹介だってな?
しょうがないな入れよ!』

ハヤトは頭を掻きながら門を開けてやる。

バルガとシャルは震えながら自己紹介をする。
『お、俺は〈剣王バルガ〉だ・・・ハインド王国では、し、失礼した。
ジン殿に諭されここへ行けと言われた。』

『わ、私は〈魔法王シャル〉よ・・エンダル王国で、パルちゃんに諭されて、こ、ここに行けば自分がどれだけ未熟か分かるってい、言われて来たの・・・。
も、もう分かったけどね・・・』

ハヤトは肩をすくめる。
『そうか・・・まあ、良いだろう。面倒を起こさなきゃいいぞ!
丁度いい。お昼ご飯にしよう。』

屋敷に入るとカルノーとデンバーが待っていた。
『バルガ!シャル!久しぶりだのう!
お前等も無駄死にしたく無かったのであろう?』

『あぁ、アレを見たら戦意喪失だ。
ジン殿に情けをかけられてここへ来た。』

『私も自分よりも遥かに強い魔法使いが目の前に居たのよ!
私あんな事できないもん!
パルちゃん優しかったから許してくれたの!』

『まあ、ここに居ると自分が大した事無いと思い知るぞ。
自分達が厄災だの災禍だの言われていたのが恥ずかしくなる・・・』

デンバーが肩をすくめて頭を掻く。

『さあ飯だ!ここの飯は美味いぞ!!』 


『さあ!いただきます!!』

『むう!!美味い!美味いぞ!!なんだこの肉の入ったスープは?!』

『本当!!美味しいわ!!毎日こんなご飯食べてるの?!』

バルガとシャルは一心不乱に貪っている。

『ところでハヤトさん、このお二人はお客様ですか?』
セシルがスープを啜りながら聞く。

『あぁ、今日からここに住む事になったバルガとシャルだ。よろしく頼むぞ。』

セシルとニーナの手が止まる。
『・・・デンバー、カルノー、バルガ、シャル・・・』
セシルが記憶を辿る。

『お姉ちゃん・・・気のせいかしら?
〈大陸厄災六魔人〉の名前が聞こえたんだけど・・・』
ニーナがセシルの顔をみる。

セシルは首を振る。
『ここは常識の外の世界・・・魔人の住処でもおかしくない世界・・・魔人とお昼ご飯を食べる世界よ・・・』

ニーナもパンをスープに浸しながら
『そうね・・・考えるだけ無駄ね。
だけど、段々と人外魔境になっていくね。』


【神様の部屋】

『危なくエンダル王国が滅亡する所だったな!!
それにしても弟子達が旅に出たと思ったら魔人の住処になってるぅぅぅぅ!!!』

『パルちゃんも弟子が出来たのね!!
ハヤトは六魔人コンプリートするつもりかしら?!』

『あのワンドもジンと同じか・・・〈魔法神の加護〉が付いてるぞ!
エンダル王国に〈魔法神〉誕生だな。』
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