天才中学生高過ぎる知力で理不尽をぶっ飛ばす！

第126話 オーク殲滅戦 2

『さてと、オークの根城に行く前に目の前の群がるオークをぶっ飛ばそうか！』

今、集落を取り囲んだオークの群れと対峙していた。

『ここは面倒だから一気に殲滅するよ！
アイラも遠慮なく全力で殲滅してね！』

ロウは正面の群れに走り出し横一文字に剣を薙ぐ！！
『【竜破斬】！！！！』
正面一帯に闘気の刃が通り過ぎるとオーク達が両断され見晴らしが良くなる。

『さ、流石師匠！じゃあ、私も行くわよ！【竜烈斬】！！！』
斬り上げた剣から無数の闘気の刃が繰り出されオーク達を切り刻む！

（へぇー！かなり様になってきたね。）

ロウは剣を収める。
『アイラ、だいぶレベルが上がったみたいだね！
早速オークの根城に行こうか！』

『はい！！！師匠！今からが本番ですね！』


ドラゴンに乗り上空から様子を見ていたゲイク。
『ふん！アイツらオークの集落の殲滅依頼を
2人でやるつもりだな？！
俺にだってそれぐらい出来るさ！！
見てろよ！先回りして横取りしてやるぜ！！』

この浅はかな考えが大変な事態を引き起こす事になるとはゲイクは微塵も思わなかった・・・。


『あれか？！オーク共がひしめき合ってるな！！
確かに数は多いが空から攻撃すればオーク如き全く脅威じゃないな！！
ヒューラン王も〈ドラゴンテイマー〉を嫌わなければこんな依頼楽勝だったのにな。』

ゲイクは自分の扱えるドラゴンを全て呼ぶ。
すると5体のドラゴンが集まってくる。

『お前達！今からオークの殲滅を始める！
上空からブレスを見舞ってやれ！！』

ドラゴン達は一斉にブレスを放つ！！

しかしドラゴン達のブレスは見えない壁に阻まれて届く事は無かった。

このオーク達のリーダーは〈オークロード〉であり、〈オークメイジ〉により結界が張られていたのだった。

攻撃を受けたと判断した瞬間！
オークメイジからの魔法攻撃とオークアーチャーからの攻撃が放たれる！』

『クソ！！オークの癖に生意気たぞ！！』
ゲイクが悪態をついて上空へ逃げる。

ドラゴン達も攻撃が届かない上空に逃げて
様子を見ている。

しかしその瞬間！
オークロードの放った斧がゲイクの乗ったドラゴンの首を刎ねた！
一瞬の出来事で理解が追い付かない！

『ぐぎゃ！』
短い悲鳴を残してドラゴンとゲイクが落ちて行く！！
どさぁぁぁぁぁぁぁ！！！

ゲイクはドラゴンがクッションになり間一髪地面に転がる。
『何だ？！何が起こった？！』

その瞬間ゲイクは〈オークジェネラル〉に背中から踏み躙られる！！

『ぐぼぉぉぉぉぉぉぉ！！！』

ビキビキッ！！

『ぐがぁぁぁぁぁ！！！オーク如きがぁぁぁぁ！』
ゲイクはもがきながら信じられない光景を目にする。

〈オークロード〉が落としたドラゴンを喰らい始めたのだ！

ぐきっ！ばきっ・・・
ぐちゅ・・くちゃ・・むしゃ・・・

『ぎ、ぎさまぁぁぁ！！！俺のドラゴンをぉぉぉぉぉぉ！！！！』
ゲイクが叫ぶが〈オークジェネラル〉の足に力が入りもがくしか出来ない！

そして〈オークロード〉はスキル【能力吸収】によりドラゴンのスキルやステータスを獲得する！
体格は一回り大きくなり身長3m程の巨人となり皮膚はドラゴンの鱗の様な見た目になり異様な雰囲気を出している。

その上ドラゴンのステータスを獲得した事により〈オークロード〉は魔人化し〈オークデーモン〉へと進化した。

『ぶもぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！』

〈オークデーモン〉は歓喜とも思える雄叫びを上げてるのだった。

（くそぉぉぉ！！こんなはずじゃ無かったのに！！アイツらに一泡吹かせたかっただけなのに！！アイツが全部悪いんだぁぁぁぁ！）

ゲイクの失態により新たな魔人が爆誕する事になってしまったのだった。


アイラがオークを倒しながら話しかける。
『師匠！何か様子が変じゃないですか？！』

ロウも異変に気付いていた。
『そうだね・・・いきなり強い気配が現れた。何が起こっているみたいだね・・・
アイラ！急ぐよ！胸騒ぎがする！』

2人は速度を上げてオークの根城へ急ぐのだった。