134 / 183
第132話 名も無きダンジョン前
しおりを挟む
『凄い!!こんな簡単に【索敵】が出来るようになるなんて!!』
セルナが子供の様にはしゃいでいる。
エルがドヤ顔で話し出す!
『だから言ったの!私が教えれば早いって!
でも、師匠の方が凄いの!!
それに、その槍には〈槍神の加護〉がついてるの!ジンさんが槍に力を込めたの!いわゆる〈ジンの加護〉なの!!
【育成・大】の恩恵と〈槍神〉に必要なステータスの上昇が10倍、そして・・・後は秘密なの!!』
セルナは無意識に槍を抱きしめる。
『ジン様の加護・・・ジン様に護られているのね・・・』
(あらら?セルナ・・・ジンさんに・・ほの字なの!?)
『あ、あの、エル様!』
護衛のリーダーのダンが口を開く。
『ん?何?』
エルが首を傾げる。
『私は護衛リーダーのダンと申します。
是非、私達にも【索敵】をご教授願いたい。』
エルは即答する。
『うん!護衛任務には必要なスキルなの!護衛の人達も私とパーティーを組んでいるから出来る様になるよ!』
護衛のリーダーのダンの目が輝く。
『エル様!よろしくお願いします!!!』
護衛3人が頭を下げる。
『見えて来たわね。・・・でも・・すんなりとは入らせてもらえない様ね・・』
セルナの眉毛がハの字になる。
ダンジョンの入り口付近に30人の厳つい男達がこちらを睨んでいた。
『ちっ!ゾイドの奴!失敗しやがって!情け無い奴らだ!!
お前ら油断するなよ!そこそこ強いぞ!!』
『へい!!!』
馬車を少し離れた所に止めてダンジョンへと歩いてゆく。
そして当然の様に男達に阻まれる。
『おい!お前ら!!先にいた奴らはどうした?!』
セルナが微笑む。
『あぁ!あの人達なら道半ばで旅立ったわよ!心配だったらお墓でも建ててあげたら?』
男が声を荒げる!
『な、何だとぉぉ!!俺の弟が死んだ?!そんな馬鹿な?!
貴様らぁ!!ホラ吹いてんじゃねーぞ!?』
『嘘だと思うなら見て来たら?いきなり人を攫おうとするならそれ相応の覚悟しなきゃね!?自業自得よ!あんたらはその覚悟があるのかしら?』
男は真っ赤な顔で激怒する!!
『貴様らぁぁぁ!!許さねぇぇーー!!!お前ら攫ってめちゃくちゃにしてやれぇぇぇ!!!』
リーダーの男を残して男達が襲いかかる!
するとエルが徐に前に出て手を挙げる!
『今度は私の番なの!
おいで!!〈バンシー〉!!』
すると目の前に黒いリボンを付けた女の子が現れ男達が黒いモヤに包まれる。
男達の頭の中には美しい歌声が鳴り響く。
そして光悦な表情をしながら白目剥いて崩れ落ちていく・・・。
どさぁぁぁぁぁ・・・・・
(さ、さすが・・・〈英雄の弟子達〉・・
軍隊が相手でもなす術無しね・・・)
セルナの背中に冷たい物が流れる。
男が後退りながら怯えた目をする。
『お、お前一体何をした?!どうなっている?!一体何者だ?!』
『ふふ!今日2回目!!
私は〈英雄ハヤト〉の弟子が1人〈精霊王のエル〉なの!!またまたよろしくね!!』
満面の笑みで親指を立てる。
『え、英雄の弟子達・・・各地で盗賊や裏家業を全滅させている奴らか・・・こ、こんな所で出会すとは・・・』
『所で誰の差し金なの?』
エルが首を傾げる。
『お、俺達は何も知らされていないんだ!!ほ、本当だ!!だから助けt・・・』
男の周りに黒いモヤが立ち登り静かに崩れ落ちる。
・・・どさっ・・・
エルは倒れた男に目を細める。
『弱い人達を泣かして来た奴らの助けを求める声なんて聞こえないの。』
〈バンシー〉は一礼してエルの後ろに消えて行く。
すると、セルナ達が呼吸を忘れていたかの様に息を荒げる。
『ぶはぁぁぁぁ!!!はぁ、はぁ、はぁ、苦しかったぁぁぁ!!!
さすが〈英雄の弟子達〉・・・物凄い魔力だったわ・・・それに御伽噺でしか聞いた事が無かった〈死の精霊バンシー〉・・・まだ寒気がしてるわ・・・』
ダン達はまだ立ち尽くしたまま動けないでいた・・・そして3人で顔を見合わせる・・。
(そ、そ、想像以上だ・・・ちょっとでも子供だと思った俺は馬鹿だ・・・口に出さなくてよかった・・・)
2人もカクカクと首を縦に振る。
『みんな!!名も無いダンジョンからの救出作戦開始なの!!』
エルが笑顔で両拳を挙げる!!
『お、おい!!奴らはどうなった?!』
『あ、あの、ギルザ様・・・止めた方が良いと思います・・・。
あのトルザ一家が・・・一瞬で全滅しました・・・』
『何だと?!そんな馬鹿な事があるか!!
何にしてもギルザ様に恥をかかした仕返しはきっちりやるぞ!!
女共に舐められたままでは我慢ならん!!』
お付きの男の顔色が変わり死を覚悟した瞬間であった・・・。
セルナが子供の様にはしゃいでいる。
エルがドヤ顔で話し出す!
『だから言ったの!私が教えれば早いって!
でも、師匠の方が凄いの!!
それに、その槍には〈槍神の加護〉がついてるの!ジンさんが槍に力を込めたの!いわゆる〈ジンの加護〉なの!!
【育成・大】の恩恵と〈槍神〉に必要なステータスの上昇が10倍、そして・・・後は秘密なの!!』
セルナは無意識に槍を抱きしめる。
『ジン様の加護・・・ジン様に護られているのね・・・』
(あらら?セルナ・・・ジンさんに・・ほの字なの!?)
『あ、あの、エル様!』
護衛のリーダーのダンが口を開く。
『ん?何?』
エルが首を傾げる。
『私は護衛リーダーのダンと申します。
是非、私達にも【索敵】をご教授願いたい。』
エルは即答する。
『うん!護衛任務には必要なスキルなの!護衛の人達も私とパーティーを組んでいるから出来る様になるよ!』
護衛のリーダーのダンの目が輝く。
『エル様!よろしくお願いします!!!』
護衛3人が頭を下げる。
『見えて来たわね。・・・でも・・すんなりとは入らせてもらえない様ね・・』
セルナの眉毛がハの字になる。
ダンジョンの入り口付近に30人の厳つい男達がこちらを睨んでいた。
『ちっ!ゾイドの奴!失敗しやがって!情け無い奴らだ!!
お前ら油断するなよ!そこそこ強いぞ!!』
『へい!!!』
馬車を少し離れた所に止めてダンジョンへと歩いてゆく。
そして当然の様に男達に阻まれる。
『おい!お前ら!!先にいた奴らはどうした?!』
セルナが微笑む。
『あぁ!あの人達なら道半ばで旅立ったわよ!心配だったらお墓でも建ててあげたら?』
男が声を荒げる!
『な、何だとぉぉ!!俺の弟が死んだ?!そんな馬鹿な?!
貴様らぁ!!ホラ吹いてんじゃねーぞ!?』
『嘘だと思うなら見て来たら?いきなり人を攫おうとするならそれ相応の覚悟しなきゃね!?自業自得よ!あんたらはその覚悟があるのかしら?』
男は真っ赤な顔で激怒する!!
『貴様らぁぁぁ!!許さねぇぇーー!!!お前ら攫ってめちゃくちゃにしてやれぇぇぇ!!!』
リーダーの男を残して男達が襲いかかる!
するとエルが徐に前に出て手を挙げる!
『今度は私の番なの!
おいで!!〈バンシー〉!!』
すると目の前に黒いリボンを付けた女の子が現れ男達が黒いモヤに包まれる。
男達の頭の中には美しい歌声が鳴り響く。
そして光悦な表情をしながら白目剥いて崩れ落ちていく・・・。
どさぁぁぁぁぁ・・・・・
(さ、さすが・・・〈英雄の弟子達〉・・
軍隊が相手でもなす術無しね・・・)
セルナの背中に冷たい物が流れる。
男が後退りながら怯えた目をする。
『お、お前一体何をした?!どうなっている?!一体何者だ?!』
『ふふ!今日2回目!!
私は〈英雄ハヤト〉の弟子が1人〈精霊王のエル〉なの!!またまたよろしくね!!』
満面の笑みで親指を立てる。
『え、英雄の弟子達・・・各地で盗賊や裏家業を全滅させている奴らか・・・こ、こんな所で出会すとは・・・』
『所で誰の差し金なの?』
エルが首を傾げる。
『お、俺達は何も知らされていないんだ!!ほ、本当だ!!だから助けt・・・』
男の周りに黒いモヤが立ち登り静かに崩れ落ちる。
・・・どさっ・・・
エルは倒れた男に目を細める。
『弱い人達を泣かして来た奴らの助けを求める声なんて聞こえないの。』
〈バンシー〉は一礼してエルの後ろに消えて行く。
すると、セルナ達が呼吸を忘れていたかの様に息を荒げる。
『ぶはぁぁぁぁ!!!はぁ、はぁ、はぁ、苦しかったぁぁぁ!!!
さすが〈英雄の弟子達〉・・・物凄い魔力だったわ・・・それに御伽噺でしか聞いた事が無かった〈死の精霊バンシー〉・・・まだ寒気がしてるわ・・・』
ダン達はまだ立ち尽くしたまま動けないでいた・・・そして3人で顔を見合わせる・・。
(そ、そ、想像以上だ・・・ちょっとでも子供だと思った俺は馬鹿だ・・・口に出さなくてよかった・・・)
2人もカクカクと首を縦に振る。
『みんな!!名も無いダンジョンからの救出作戦開始なの!!』
エルが笑顔で両拳を挙げる!!
『お、おい!!奴らはどうなった?!』
『あ、あの、ギルザ様・・・止めた方が良いと思います・・・。
あのトルザ一家が・・・一瞬で全滅しました・・・』
『何だと?!そんな馬鹿な事があるか!!
何にしてもギルザ様に恥をかかした仕返しはきっちりやるぞ!!
女共に舐められたままでは我慢ならん!!』
お付きの男の顔色が変わり死を覚悟した瞬間であった・・・。
2
あなたにおすすめの小説
俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!
くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作)
異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?
嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】
ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。
見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。
大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!
神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。
「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる