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第133話 試練の間 1
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ダンジョン内は薄暗く土の匂いのする自然に出来た洞窟のようだった。
『【ライト】!』
エルが光の精霊の力で辺りを照らす。
『す、凄い!!ダンジョン内でこんなに明るくなるなんて!!まるで昼間みたいだよ!』
セルナが驚いてダンジョンを見渡している。
しかし、エルは珍しく警戒している。
(このダンジョン・・・魔力が溢れているの・・・それもダンジョン自体から溢れているの・・・何かがおかしい・・・だけど・・・)
セルナが言葉数が少ないエルを心配する。
『どうしたの?何かあった?』
『うん・・・このダンジョン様子が変なの・・・警戒して欲しいの。』
エルの真剣な顔にセルナ達は驚き警戒する。
そしてエルを先頭に奥に進むとそこには古びた木の扉があった。
『えっ!扉?!誰かが住んでいるの?!』
セルナが声を上げる。
『しっ!!確かに中に1人居るみたいなの。でも反応が弱い・・・』
エルは少し考えてアイテムボックスから剣を3本取り出し護衛達に渡す。
『この剣貸してあげる。仲間に頼んで作ってもらったの。
自分の身は自分で護るの!』
エルの真剣な顔にダンは気を引き締める。
『エル様。ありがとうございます。使わして頂きます。』
エルは扉に手を掛けてそっと開ける。
中に入ると皆が目を見開き部屋を見渡す。
『うわ・・・凄い・・・ここは何?』
セルナが呟く。
直径50mはあるドーム状の部屋であり床は石畳になってる。明らかに誰かが作った部屋であった。
見るとそこに50人程の男達が切り裂かれ、食いちぎられたような無残な状態で倒れていた。
すると死体の1つがゴソゴソと動いていた。
エル達が警戒しながら近付くとそこには同年代くらいの女の子が右肩を抉られて死にかかっていた。
『駄目!!動いちゃ駄目!!』
急いでエリクサーを取り出して傷口にかけると見る見るうちに傷が塞がる。
そのまま女の子を仰向けにしてエリクサーを飲ませると顔色が戻り目を開ける。
『わ、私は・・・生きて・・・ミラド様は!?』
女の子が飛び起きて辺りを見回して駆け出す!
そして倒れている男に縋って泣き叫ぶ!
『ミラド様!!起きて!死なないで!!
お願い!!起きてぇぇぇ!!』
エルが駆け寄ると胸に4本の傷跡が痛々しく残る男の子の姿だった・・。
誰が見てももう死んでいると思った矢先、咳込み血を吐いた!
『まだ助かるの!!』
エルは咄嗟にエリクサーを男の子の口にネジ込んで叫ぶ!!
『飲んで!!少しでいいから飲んで!!生きたかったら飲んで!!!!』
エルの迫力に女の子も呆気に取られる。
すると男の子の喉が微かに動く。段々喉の動きが早くなって行く。
『んぐ!んぐ!んぐ!ぶはぁぁぁぁ!!!』
男の子の傷口は跡形もなく塞がり勢いよく上半身を起こし、自分の身体を触って確認する。
『僕は・・傷が・・無い?!なんで?!
生きてr・・・』
『ミラド様ぁぁぁぁぁ!!!!』
女の子が感極まりミラドにしがみ付く!
『ね、ねぇ、エル、さっきのポーションの威力は何?
〈英雄の弟子達〉は何でもありなの?!』
セルナがこめかみをピクつかせながらエルを見る。
『ん?全ては師匠のお陰なの!このポーションも弟子の1人〈薬神のエリ〉が作ってくれた〈エリクサー〉なの!
理不尽をぶっ飛ばすだけじゃなくて弱い人達を護るために私達は旅をしてるの!!
それが〈英雄ハヤト〉の理想なの!!』
『〈英雄ハヤト〉・・・ジン様もよく話されていたわ・・・なんて大きな理想・・・でも素敵な理想・・・』
セルナは抱き合う2人を見ながら微笑む。
『ねぇ!貴方達!ここで何があったの?』
セルナが声をかけると2人共我に返り離れる。
『お、お恥ずかしい所をお見せしました。
この度は助けて頂きありがとうございました。』
『ほ、本当にありがとうございました!!』
2人共揃って頭を下げる。
するとミラドが頭を上げて慌てる!
『く、詳しい事は後で話します!まずここから出ないと!!』
2人が立ち上がると何処からともなく男の声がする。
『試練の間によく来た!汝らの力を示せ!』
『皆さん!!気を付けて!アレが来ます!!』
ミラドが叫ぶと上から体長20mはある3つ首の犬〈ケルベロス〉が降りてくる!
『ぐろぉぉぉぉぉ!!!!』
『ごがぁぁぁぁぁ!!!!』
『うおぉぉぉぉぉん!!!!』
『あ、あれは、〈地獄の番犬ケルベロス〉・・実在したなんて・・・』
セルナ達は驚愕する。
『皆んな下がって!!私の後ろへ!!』
エルが警戒して叫ぶ!
『〈ヴァルキリー〉!!皆んなを護って!』
光の精霊ヴァルキリーが跪く。
『はっ!かしこまりました!!』
光の結界が皆を包む!!
『セルナ!!行くよ!!実戦訓練なの!!
セルナの闘気はまだ練り方が甘いの!!
もっとイメージして形にするの!!
〈槍神の加護〉を信じて!!ヒントをくれるの!!』
セルナはエルの檄に闘志に火が付く!
そして槍に気持ちを委ねる。闘気の流れを感じて掌握すると頭の中に言葉が流れ込んでくる!!
『【闘気解放】!!』
全身から闘気が溢れ出す!
解放された闘気がセルナの全身を包む。
〈槍神〉に必要なステータスが爆発的に上がる!!
『これがジン様の加護・・・凄い・・・ジン様!行きます!!』
セルナが地面を蹴り〈ケルベロス〉に向かって行く!!
『【ライト】!』
エルが光の精霊の力で辺りを照らす。
『す、凄い!!ダンジョン内でこんなに明るくなるなんて!!まるで昼間みたいだよ!』
セルナが驚いてダンジョンを見渡している。
しかし、エルは珍しく警戒している。
(このダンジョン・・・魔力が溢れているの・・・それもダンジョン自体から溢れているの・・・何かがおかしい・・・だけど・・・)
セルナが言葉数が少ないエルを心配する。
『どうしたの?何かあった?』
『うん・・・このダンジョン様子が変なの・・・警戒して欲しいの。』
エルの真剣な顔にセルナ達は驚き警戒する。
そしてエルを先頭に奥に進むとそこには古びた木の扉があった。
『えっ!扉?!誰かが住んでいるの?!』
セルナが声を上げる。
『しっ!!確かに中に1人居るみたいなの。でも反応が弱い・・・』
エルは少し考えてアイテムボックスから剣を3本取り出し護衛達に渡す。
『この剣貸してあげる。仲間に頼んで作ってもらったの。
自分の身は自分で護るの!』
エルの真剣な顔にダンは気を引き締める。
『エル様。ありがとうございます。使わして頂きます。』
エルは扉に手を掛けてそっと開ける。
中に入ると皆が目を見開き部屋を見渡す。
『うわ・・・凄い・・・ここは何?』
セルナが呟く。
直径50mはあるドーム状の部屋であり床は石畳になってる。明らかに誰かが作った部屋であった。
見るとそこに50人程の男達が切り裂かれ、食いちぎられたような無残な状態で倒れていた。
すると死体の1つがゴソゴソと動いていた。
エル達が警戒しながら近付くとそこには同年代くらいの女の子が右肩を抉られて死にかかっていた。
『駄目!!動いちゃ駄目!!』
急いでエリクサーを取り出して傷口にかけると見る見るうちに傷が塞がる。
そのまま女の子を仰向けにしてエリクサーを飲ませると顔色が戻り目を開ける。
『わ、私は・・・生きて・・・ミラド様は!?』
女の子が飛び起きて辺りを見回して駆け出す!
そして倒れている男に縋って泣き叫ぶ!
『ミラド様!!起きて!死なないで!!
お願い!!起きてぇぇぇ!!』
エルが駆け寄ると胸に4本の傷跡が痛々しく残る男の子の姿だった・・。
誰が見てももう死んでいると思った矢先、咳込み血を吐いた!
『まだ助かるの!!』
エルは咄嗟にエリクサーを男の子の口にネジ込んで叫ぶ!!
『飲んで!!少しでいいから飲んで!!生きたかったら飲んで!!!!』
エルの迫力に女の子も呆気に取られる。
すると男の子の喉が微かに動く。段々喉の動きが早くなって行く。
『んぐ!んぐ!んぐ!ぶはぁぁぁぁ!!!』
男の子の傷口は跡形もなく塞がり勢いよく上半身を起こし、自分の身体を触って確認する。
『僕は・・傷が・・無い?!なんで?!
生きてr・・・』
『ミラド様ぁぁぁぁぁ!!!!』
女の子が感極まりミラドにしがみ付く!
『ね、ねぇ、エル、さっきのポーションの威力は何?
〈英雄の弟子達〉は何でもありなの?!』
セルナがこめかみをピクつかせながらエルを見る。
『ん?全ては師匠のお陰なの!このポーションも弟子の1人〈薬神のエリ〉が作ってくれた〈エリクサー〉なの!
理不尽をぶっ飛ばすだけじゃなくて弱い人達を護るために私達は旅をしてるの!!
それが〈英雄ハヤト〉の理想なの!!』
『〈英雄ハヤト〉・・・ジン様もよく話されていたわ・・・なんて大きな理想・・・でも素敵な理想・・・』
セルナは抱き合う2人を見ながら微笑む。
『ねぇ!貴方達!ここで何があったの?』
セルナが声をかけると2人共我に返り離れる。
『お、お恥ずかしい所をお見せしました。
この度は助けて頂きありがとうございました。』
『ほ、本当にありがとうございました!!』
2人共揃って頭を下げる。
するとミラドが頭を上げて慌てる!
『く、詳しい事は後で話します!まずここから出ないと!!』
2人が立ち上がると何処からともなく男の声がする。
『試練の間によく来た!汝らの力を示せ!』
『皆さん!!気を付けて!アレが来ます!!』
ミラドが叫ぶと上から体長20mはある3つ首の犬〈ケルベロス〉が降りてくる!
『ぐろぉぉぉぉぉ!!!!』
『ごがぁぁぁぁぁ!!!!』
『うおぉぉぉぉぉん!!!!』
『あ、あれは、〈地獄の番犬ケルベロス〉・・実在したなんて・・・』
セルナ達は驚愕する。
『皆んな下がって!!私の後ろへ!!』
エルが警戒して叫ぶ!
『〈ヴァルキリー〉!!皆んなを護って!』
光の精霊ヴァルキリーが跪く。
『はっ!かしこまりました!!』
光の結界が皆を包む!!
『セルナ!!行くよ!!実戦訓練なの!!
セルナの闘気はまだ練り方が甘いの!!
もっとイメージして形にするの!!
〈槍神の加護〉を信じて!!ヒントをくれるの!!』
セルナはエルの檄に闘志に火が付く!
そして槍に気持ちを委ねる。闘気の流れを感じて掌握すると頭の中に言葉が流れ込んでくる!!
『【闘気解放】!!』
全身から闘気が溢れ出す!
解放された闘気がセルナの全身を包む。
〈槍神〉に必要なステータスが爆発的に上がる!!
『これがジン様の加護・・・凄い・・・ジン様!行きます!!』
セルナが地面を蹴り〈ケルベロス〉に向かって行く!!
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