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第167話 試練のダンジョン 8
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ガルーダが嬉々として突き進み突き当たりの扉に手を掛けると、ヴァルキリーにはがいじめにされる。
エルがため息をつく。
『ガルーダさん!何も考えなしに動かないの!!・・・恐らくこの作りはあの時のダンジョンと同じね・・・【索敵】には反応が無いけど扉の向こうには必ずいるわ。』
『お、おう。すまねぇ。』
ガルーダが頭を掻く。
『ミリアも気を付けてね。あの時とは違うわ!油断は禁物よ!』
『はい!!師匠!』
ミリアは思う。前に来た時はエルはまだ子供っぽさが残っていたが、今はしゃべり方も女性らしくなって時の経つのを感じていた。
『さあ!いくわよ!!あの時と違うのは私達も同じよ!!
ガルーダさん!無茶は駄目よ!!自分の身は自分で守ってね!!』
『おう!!任せろ!!』
ガルーダは勢いよく扉を開ける!!
扉を潜るとやはり前回と同じ作りのダンジョンであった。
そして例の如く声が響き渡る。
『来たな・・・精霊使い共!!あの時の借りを返してやるぞ!!
お前らには特別なゴーレムを用意してあるからな!!覚悟しておけよ!!!
前回は少しだけ驚いたが今回はそうは行かんぞ!!
さあ!この試練を突破出来るかな?!前回の同じく次の部屋で待っているぞ!!フハハハハハハ!!!!』
『やっぱりあいつだったわね・・・絶対捕まえてぶっ飛ばしてやるわ!!』
『師匠!!!来ました!!数は15体!〈ケルベロス〉です!!レベル・・85000?!』
ミリアが目の前の〈ケルベロス〉達を【鑑定】して警戒する。
するとエルが後ろからミリアの肩に手を置き隣に立つ。
『魔物まで前回と一緒なんてね。どれだけ悔しかったんだろうね。
だけどこの程度の事しか出来ないなんて神と言っても大した事ないかもね。』
エルがニヤリと笑いながらミリアを見る。
ミリアが力を感じてエルを見る。
『師匠・・呼んだんですね・・・神級精霊を・・・』
『な、なあ・・さっきからあいつらは何故襲って来ないんだ?』
ガルーダが一定の距離から近付いて来ないケルベロス達を指差す。
するとエルの背後から執事服を着こなした初老の男が現れ跪く。
『大天使エル様、お呼び頂き感激の極みでございます。』
ガルーダは物凄い力を感じて男をみる。
『そ、その執事はもしかして精霊なのか?』
エルが微笑み頷く。
『〈空間の精霊ゼルス〉よ。
あのケルベロス達は既にゼルスの空間に囚われているわ。』
エルがゼルスに話しかける。
『ゼルス、来てくれてありがとう。私達は先を急ぐの・・・お願いね。』
『はい。かしこまりました。それでは・・』
パチンっ!
ゼルスは跪いたまま右手で指を鳴らすと〈ケルベロス〉達が音もなく縦横にズレて崩れ落ちる。
どさどさどさどさどさ・・・・
『こ、こんなにあっさりと・・・・俺・・出番あるのか・・・?』
ガルーダが剣を持った手をだらりと下げてバラバラになった〈ケルベロス〉達を眺めていた。
エルはゼルスの肩に手を置く。
『ゼルス、助かったわ。ありがとう。』
『お褒めの言葉ありがとうございます。感激至極でございます。
またお会い出来る日を心待ちにしております。それでは失礼致します。』
〈空間の精霊ゼルス〉は立ち上がり一礼するとエルの背後に消えて行った。
『あ、あいつは・・・ゼルス・・・?!神の力を持つと言われている精霊の1人・・・何故だ・・・何故奴等に・・・味方する?!どうなっているんだ?!・・・はっ?』
後ろに気配がして咄嗟に振り向くと〈空間の精霊ゼルス〉が立っていた。
『やはり貴方でしたか・・・ダンジョンの神よ。世界に干渉して何をしているのですか?ましてや我主人に仇成すとはどう言う了見ですか?』
ダンジョンの神が焦り後ずさる。
『ま、待て!!あ、主人とはどう言う事だ?!〈精霊神〉程度ではお前らが従うわけではあるまい?!』
ゼルスが目を細める。
『エル様は〈精霊神〉では無い!!あの方は〈大天使〉様だ!!失礼な言動は私がゆるさんぞ?!』
『そ、そんな・・・〈大天使〉・・・神の力を持つ・・・人間・・・?
馬鹿なぁぁぁぁぁ!!!!!ま、待てよ?!
それじゃあ〈英雄ハヤト〉は・・・何なんだぁぁぁぁぁぁ!!!』
ゼルスは〈英雄ハヤト〉の名を聞くと複雑な顔をする。
『あの方は・・・我主人よりも・・・こんな事を言うのは心苦しいが・・・我主人が唯一認めているお方だ。
私も一度お会いしたが・・・別格だ・・・貴方も会えば分かる・・・。
あまり調子に乗らぬ事だ。私からの忠告だ。』
ゼルスはそう言い残して去って行った。
ダンジョンの神は唖然としてその背中を見ていた。
自分が何に喧嘩を売っているのか考えながら・・・。
エルがため息をつく。
『ガルーダさん!何も考えなしに動かないの!!・・・恐らくこの作りはあの時のダンジョンと同じね・・・【索敵】には反応が無いけど扉の向こうには必ずいるわ。』
『お、おう。すまねぇ。』
ガルーダが頭を掻く。
『ミリアも気を付けてね。あの時とは違うわ!油断は禁物よ!』
『はい!!師匠!』
ミリアは思う。前に来た時はエルはまだ子供っぽさが残っていたが、今はしゃべり方も女性らしくなって時の経つのを感じていた。
『さあ!いくわよ!!あの時と違うのは私達も同じよ!!
ガルーダさん!無茶は駄目よ!!自分の身は自分で守ってね!!』
『おう!!任せろ!!』
ガルーダは勢いよく扉を開ける!!
扉を潜るとやはり前回と同じ作りのダンジョンであった。
そして例の如く声が響き渡る。
『来たな・・・精霊使い共!!あの時の借りを返してやるぞ!!
お前らには特別なゴーレムを用意してあるからな!!覚悟しておけよ!!!
前回は少しだけ驚いたが今回はそうは行かんぞ!!
さあ!この試練を突破出来るかな?!前回の同じく次の部屋で待っているぞ!!フハハハハハハ!!!!』
『やっぱりあいつだったわね・・・絶対捕まえてぶっ飛ばしてやるわ!!』
『師匠!!!来ました!!数は15体!〈ケルベロス〉です!!レベル・・85000?!』
ミリアが目の前の〈ケルベロス〉達を【鑑定】して警戒する。
するとエルが後ろからミリアの肩に手を置き隣に立つ。
『魔物まで前回と一緒なんてね。どれだけ悔しかったんだろうね。
だけどこの程度の事しか出来ないなんて神と言っても大した事ないかもね。』
エルがニヤリと笑いながらミリアを見る。
ミリアが力を感じてエルを見る。
『師匠・・呼んだんですね・・・神級精霊を・・・』
『な、なあ・・さっきからあいつらは何故襲って来ないんだ?』
ガルーダが一定の距離から近付いて来ないケルベロス達を指差す。
するとエルの背後から執事服を着こなした初老の男が現れ跪く。
『大天使エル様、お呼び頂き感激の極みでございます。』
ガルーダは物凄い力を感じて男をみる。
『そ、その執事はもしかして精霊なのか?』
エルが微笑み頷く。
『〈空間の精霊ゼルス〉よ。
あのケルベロス達は既にゼルスの空間に囚われているわ。』
エルがゼルスに話しかける。
『ゼルス、来てくれてありがとう。私達は先を急ぐの・・・お願いね。』
『はい。かしこまりました。それでは・・』
パチンっ!
ゼルスは跪いたまま右手で指を鳴らすと〈ケルベロス〉達が音もなく縦横にズレて崩れ落ちる。
どさどさどさどさどさ・・・・
『こ、こんなにあっさりと・・・・俺・・出番あるのか・・・?』
ガルーダが剣を持った手をだらりと下げてバラバラになった〈ケルベロス〉達を眺めていた。
エルはゼルスの肩に手を置く。
『ゼルス、助かったわ。ありがとう。』
『お褒めの言葉ありがとうございます。感激至極でございます。
またお会い出来る日を心待ちにしております。それでは失礼致します。』
〈空間の精霊ゼルス〉は立ち上がり一礼するとエルの背後に消えて行った。
『あ、あいつは・・・ゼルス・・・?!神の力を持つと言われている精霊の1人・・・何故だ・・・何故奴等に・・・味方する?!どうなっているんだ?!・・・はっ?』
後ろに気配がして咄嗟に振り向くと〈空間の精霊ゼルス〉が立っていた。
『やはり貴方でしたか・・・ダンジョンの神よ。世界に干渉して何をしているのですか?ましてや我主人に仇成すとはどう言う了見ですか?』
ダンジョンの神が焦り後ずさる。
『ま、待て!!あ、主人とはどう言う事だ?!〈精霊神〉程度ではお前らが従うわけではあるまい?!』
ゼルスが目を細める。
『エル様は〈精霊神〉では無い!!あの方は〈大天使〉様だ!!失礼な言動は私がゆるさんぞ?!』
『そ、そんな・・・〈大天使〉・・・神の力を持つ・・・人間・・・?
馬鹿なぁぁぁぁぁ!!!!!ま、待てよ?!
それじゃあ〈英雄ハヤト〉は・・・何なんだぁぁぁぁぁぁ!!!』
ゼルスは〈英雄ハヤト〉の名を聞くと複雑な顔をする。
『あの方は・・・我主人よりも・・・こんな事を言うのは心苦しいが・・・我主人が唯一認めているお方だ。
私も一度お会いしたが・・・別格だ・・・貴方も会えば分かる・・・。
あまり調子に乗らぬ事だ。私からの忠告だ。』
ゼルスはそう言い残して去って行った。
ダンジョンの神は唖然としてその背中を見ていた。
自分が何に喧嘩を売っているのか考えながら・・・。
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