49 / 201
第49話 報告
しおりを挟む
ミハエル達は街に帰るべく森の中を歩いていた。
「なあ、ミハエル。あの魔族、フェンリルに頼まれなくても助けるつもりだったんだろう?」
ヴェイグが口元を緩ませながらミハエルを見る。
「そうだね。少し同情しちゃったからね。それに先生も言ってたよね。『親切は人の為ならず』って。そのうちいい事があるかも知れないよ。」
「僕もミハエル君ならそうすると思っていたよ。それより早く帰って報告しないと。」
アスランが歩く速度を速めようとすると前方から微かに声が聞こえてくる。
「・・・・くーーん・・」
ミハエルがふっと笑う。
「街の防御を頼んだのに・・・仕方のない人だね・・でも今は感謝するよ・・疲れたからね・・・」
馬車が目視できる所まで来ると窓から腰まで乗り出して大きく手を振るアンリルの姿が見えた。
「ミハエルくーーーん!!!!」
馬車が止まるとアンリルが飛び出して一目散にミハエルを胸に収める!
バフッ!
「みんな無事で良かった!!本当に良かった!!魔族って聞いた時には冷や汗が出たわよ!!」
アンリルは力が入り更にミハエルを胸に押し込む。
うん・・もうこれは受け入れよう・・・
ミハエルは黙って胸の感触を感じるのであった。
「ぶはぁぁぁぁ!!!」
ミハエルは息が続かずに胸から顔を出すと、ヴェイグとアスランがニヤニヤしながらミハエルを見ていた。
「ははっ!ミハエルも子供なんだな!!大人のおっぱいに挟まれて!」
「本当にホッとしたよ。ミハエル君も僕と同じ7歳だったってね・・・。」
しまった!堪能し過ぎた!!
「アンリルさん!!恥ずかしいから離して!!」
ミハエルは顔を真っ赤にしてもがいて胸から解放される。
アンリルはミハエルを胸から解放するとヴェイグとアスランを見る。
「ふう!あなた達がヴェイグ君とアスラン君ね?あなた達もよく頑張ったわね!ネバル君達に聞いたわよ。
『あのフェンリルを倒したんだ!』ってね。」
ヴェイグは力無く笑う。
「はは・・・あれはミハエルの魔法と作戦があったから出来たんだ・・・。俺達は言われた通りに動いただけだ・・」
「そうだよ・・ミハエル君がいなければ今頃フェンリルの腹の中だよ。・・・入り口までは行ったけど・・・」
アンリルは腰にてを添えて子供を叱るような口調になる。
「何を言っているの?!ミハエル君を動かしたのはあなた達よ!!ミハエル君は君達が動かなければ1人で命懸けで戦うつもりだった筈よ!そうなっていたら今ここには誰も居ないかも知れない!
それが仲間ってものよ!いくら1人が強くったって駄目なの!
ヴェイグ君!アスラン君!君達の勇気が皆んなを救ったの!!胸を張りなさい!!」
「その通りだよ。これは皆んなの勝利だよ!」
ミハエルが拳を突き出す!
「あぁ!そう言う事にしといてやるか!」
ヴェイグも拳を突き出す!
「そうだ!皆んなの勝利だ!!」
アスランも拳を突き出す!
「よっしゃぁぁぁぁ!!早く帰って飯だぁぁぁぁ!!!」
「「「おおーーーーー!!!!」」」
ヴェイグの号令で3人が拳を空に掲げるのであった。
魔王ベルモスの前にルベーラが跪いている。
「な、何だと?!〈勇者〉がそんな事を?!」
ベルモスが玉座から立ち上がる!
「はい。〈勇者〉は化け物でした。たった子供3人でフェンリルを退け、1000体の魔獣に1000体のゴーレムで粉砕され蛇王バジリスクの石化すら効きませんでした。
でも・・・〈勇者〉は言いました。こちらから手を出さなければ何もしないと。
恐らくこの事を伝える為に私は生かされたのです!!
ベルモス様!無闇に危険を冒す事はありません!〈勇者〉狩りをおやめください!!」
ルベーラが必死に懇願する。これが自分に課せられた役割のように。
魔王ベルモスはルベーラの報告に心が揺れていた。それ程の力・・・成長したらと思うと寒気がする。
しかしベルモスには気掛かりな事がある・・・それを考えると・・・
ベルモスは玉座の背もたれに力が抜けたように身体を預ける。
どさっ・・・
「べルーラよ・・・その話考えておこう。ご苦労だった。下がって休め。」
「はっ!失礼致します。」
ルべーラが玉座の間を出ると黒いカーテンの陰から女の子が飛び出してベルモスの足にしがみ付く。
「お父様!!大丈夫?」
「おぉぉ!どうした!未来の闇の女王アルビス!私は大丈夫だぞぉ!」
ベルモスは娘の顔に頬擦りをしてそのまま高らかに掲げ微笑むのであった。
「なあ、ミハエル。あの魔族、フェンリルに頼まれなくても助けるつもりだったんだろう?」
ヴェイグが口元を緩ませながらミハエルを見る。
「そうだね。少し同情しちゃったからね。それに先生も言ってたよね。『親切は人の為ならず』って。そのうちいい事があるかも知れないよ。」
「僕もミハエル君ならそうすると思っていたよ。それより早く帰って報告しないと。」
アスランが歩く速度を速めようとすると前方から微かに声が聞こえてくる。
「・・・・くーーん・・」
ミハエルがふっと笑う。
「街の防御を頼んだのに・・・仕方のない人だね・・でも今は感謝するよ・・疲れたからね・・・」
馬車が目視できる所まで来ると窓から腰まで乗り出して大きく手を振るアンリルの姿が見えた。
「ミハエルくーーーん!!!!」
馬車が止まるとアンリルが飛び出して一目散にミハエルを胸に収める!
バフッ!
「みんな無事で良かった!!本当に良かった!!魔族って聞いた時には冷や汗が出たわよ!!」
アンリルは力が入り更にミハエルを胸に押し込む。
うん・・もうこれは受け入れよう・・・
ミハエルは黙って胸の感触を感じるのであった。
「ぶはぁぁぁぁ!!!」
ミハエルは息が続かずに胸から顔を出すと、ヴェイグとアスランがニヤニヤしながらミハエルを見ていた。
「ははっ!ミハエルも子供なんだな!!大人のおっぱいに挟まれて!」
「本当にホッとしたよ。ミハエル君も僕と同じ7歳だったってね・・・。」
しまった!堪能し過ぎた!!
「アンリルさん!!恥ずかしいから離して!!」
ミハエルは顔を真っ赤にしてもがいて胸から解放される。
アンリルはミハエルを胸から解放するとヴェイグとアスランを見る。
「ふう!あなた達がヴェイグ君とアスラン君ね?あなた達もよく頑張ったわね!ネバル君達に聞いたわよ。
『あのフェンリルを倒したんだ!』ってね。」
ヴェイグは力無く笑う。
「はは・・・あれはミハエルの魔法と作戦があったから出来たんだ・・・。俺達は言われた通りに動いただけだ・・」
「そうだよ・・ミハエル君がいなければ今頃フェンリルの腹の中だよ。・・・入り口までは行ったけど・・・」
アンリルは腰にてを添えて子供を叱るような口調になる。
「何を言っているの?!ミハエル君を動かしたのはあなた達よ!!ミハエル君は君達が動かなければ1人で命懸けで戦うつもりだった筈よ!そうなっていたら今ここには誰も居ないかも知れない!
それが仲間ってものよ!いくら1人が強くったって駄目なの!
ヴェイグ君!アスラン君!君達の勇気が皆んなを救ったの!!胸を張りなさい!!」
「その通りだよ。これは皆んなの勝利だよ!」
ミハエルが拳を突き出す!
「あぁ!そう言う事にしといてやるか!」
ヴェイグも拳を突き出す!
「そうだ!皆んなの勝利だ!!」
アスランも拳を突き出す!
「よっしゃぁぁぁぁ!!早く帰って飯だぁぁぁぁ!!!」
「「「おおーーーーー!!!!」」」
ヴェイグの号令で3人が拳を空に掲げるのであった。
魔王ベルモスの前にルベーラが跪いている。
「な、何だと?!〈勇者〉がそんな事を?!」
ベルモスが玉座から立ち上がる!
「はい。〈勇者〉は化け物でした。たった子供3人でフェンリルを退け、1000体の魔獣に1000体のゴーレムで粉砕され蛇王バジリスクの石化すら効きませんでした。
でも・・・〈勇者〉は言いました。こちらから手を出さなければ何もしないと。
恐らくこの事を伝える為に私は生かされたのです!!
ベルモス様!無闇に危険を冒す事はありません!〈勇者〉狩りをおやめください!!」
ルベーラが必死に懇願する。これが自分に課せられた役割のように。
魔王ベルモスはルベーラの報告に心が揺れていた。それ程の力・・・成長したらと思うと寒気がする。
しかしベルモスには気掛かりな事がある・・・それを考えると・・・
ベルモスは玉座の背もたれに力が抜けたように身体を預ける。
どさっ・・・
「べルーラよ・・・その話考えておこう。ご苦労だった。下がって休め。」
「はっ!失礼致します。」
ルべーラが玉座の間を出ると黒いカーテンの陰から女の子が飛び出してベルモスの足にしがみ付く。
「お父様!!大丈夫?」
「おぉぉ!どうした!未来の闇の女王アルビス!私は大丈夫だぞぉ!」
ベルモスは娘の顔に頬擦りをしてそのまま高らかに掲げ微笑むのであった。
144
あなたにおすすめの小説
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
前世は最強の宝の持ち腐れ!?二度目の人生は創造神が書き換えた神級スキルで気ままに冒険者します!!
yoshikazu
ファンタジー
主人公クレイは幼い頃に両親を盗賊に殺され物心付いた時には孤児院にいた。このライリー孤児院は子供達に客の依頼仕事をさせ手間賃を稼ぐ商売を生業にしていた。しかしクレイは仕事も遅く何をやっても上手く出来なかった。そしてある日の夜、無実の罪で雪が積もる極寒の夜へと放り出されてしまう。そしてクレイは極寒の中一人寂しく路地裏で生涯を閉じた。
だがクレイの中には創造神アルフェリアが創造した神の称号とスキルが眠っていた。しかし創造神アルフェリアの手違いで神のスキルが使いたくても使えなかったのだ。
創造神アルフェリアはクレイの魂を呼び寄せお詫びに神の称号とスキルを書き換える。それは経験したスキルを自分のものに出来るものであった。
そしてクレイは元居た世界に転生しゼノアとして二度目の人生を始める。ここから前世での惨めな人生を振り払うように神級スキルを引っ提げて冒険者として突き進む少年ゼノアの物語が始まる。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる