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第五章 人質
王都オースリン
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さらさらと髪を梳く指先を感じる。
まるで手触りを確かめるように動くそれは気持ち良くて、僕はうっとりと身を委ねていた。だが、そのうち頭の中がはっきりしてきて、自分の状況を思い出す。
そうだ、昨日、アルヴェスト国に着いて、デュークの双子の兄に会った。
そして、4人での宴の後、デュークと二人で部屋に戻り、同じベッドで寝て──。
僕はそこで、パチリと目を開けた。
最初に目に飛び込んできたのは、長いまつ毛に縁どられた銀色の瞳だ。
僕が目覚めたことに気付くとわずかに瞠り、髪を梳いていた指を止める。
一瞬で変わった表情。
でも僕は、見逃さなかった。
デュークは、これまで見たこともない優しい微笑みを浮かべていた。
僕の寝顔を、あんな顔で見つめていたのかと思うと、胸の鼓動が速くなる。
一体、いつから僕が目覚めるのを待っていたのだろう。
気恥ずかしくて、何か言わなければいけないと思うのに、言葉が出てこない。
見つめ合った数秒後、僕の唇が微かに震える。
緊張のためだったのか、動揺したからか。それはわからない。
だが、それをきっかけにして、デュークが僕に覆い被さってきた。
吐息がかかるほどの距離に顔を寄せ、今にも唇が触れ合いそうだ。
それでも僕は、凍り付いたように身じろぐことさえできない。
その時だ。
「お食事の準備が整いました」
部屋の扉の外から、男性の声がした。
デュークが目だけを扉に向け、一つ息を吐いて、僕の上から退く。
とりあえず一難去って、僕は命拾いした思いでベッドから身を起こした。
身支度を済ませて、案内されるままに食堂に向かう。
僕たちの席は用意されていたが、双子の姿はない。
「すでに公務にお出かけでございます」
この城の執事らしき人が、僕の視線に気付いたのか、そう説明した。
「お二人のことは、起こさないようにとお達しがありまして。──お食事にお呼びしてしまって申し訳ございません」
「いえ、そんなことは。ありがとうございます」
僕は心から感謝を述べた。
本当に、助かった。
あのまま食事に呼ばれなければ、またキスをしてしまっていた。
「このあとは、どうなさいますか? もし街中へ観光に行かれるのでしたら、護衛を用意いたします」
食後のティーを出された時に尋ねられて、僕はすぐに断ろうとした。
物見遊山をするわけにはいかない。
ここで、王子たちの帰りを待つ方がいい。
だが、デュークの意見は違った。
「少し出よう。昼前に戻ればいい」
そして、食事を済ませたところで、護衛を連れて王都オースリンの市街地に向かった。
馬車の窓から見る王都は、街並みがとても綺麗だ。
中世のヨーロッパをイメージしていたが、もう少し時代が下がるのかもしれない。
3階以上のモダンな建物が立ち並び、1階にはさまざまなショップが入っている。
カフェや花屋を始めとして、鍛冶屋も見かけた。
さすがに車は走っていないが、乗り合いバスのような大きさの幌馬車が道を行き交っている。人口が多く、活気がある。ゴミ一つ落ちていないのは、衛生面も国が管理している証拠だろう。
デュークは、市街地の中心で馬車を止めた。
メイン・ストリートを歩き、広場の向こうまで歩いて通り抜けるという。
デュークは、目立つ銀髪を隠すためにか、帽子を被っている。
普段の制服や、ここに来る時の詰襟正装とも違い、今は開襟シャツに上着を羽織っていた。僕は、一応ネクタイをしているが、デュークと並んでも違和感を与えないくらいにはラフな格好だ。
ストリートを歩いていても、デュークが第三王子だと気付く人はいない。
人混みの中を進んでいくと、はぐれそうになった僕に、デュークは手を差し伸べる。
「迷子になられたら困る」
「なりませんよ」
そう反論したが、デュークは手を差し出したまま引っ込めない。
護衛のいる前で、素気無くするのも申し訳なくて、僕はその手を取った。
今の僕は、王子の恋人だ。疑念を抱かれないように振る舞う必要がある。
デュークの手は、僕より大きく、指が長く感じられた。
硬質な指先は滑らかで、緊張して汗を掻いたらどうしようと、僕は早く放してほしくなっていた。
やがて、広場に差し掛かり、僕は驚いて指差した。
「アイスクリームがある!」
まさか、この世界にもアイスクリームがあるとは思わなかった。
第一、冷凍庫もないのに、どうやって作っているんだろう。
驚く僕に、デュークは不可解だとでも言いたげな視線を向ける。
何を当たり前なことをと言いたげな瞳に、僕は頬が熱くなる。
ついはしゃいでしまった自分を恥じて、指差していた手を下ろすと、護衛の一人にデュークが言う。
「1つ買ってきてくれ」
すると、いかつい体格の護衛がアイススタンドへ行き、丸いアイスを二つ載せたカップをデュークに手渡した。
「食べろ」
「え?」
「興味があるんだろう?」
食べてみたいとは思ったけれど、まさか買ってくれるとは思いも寄らず、僕は受け取ることができない。
「早くしろ。溶けるぞ」
デュークに急かされて、僕はアイスを受け取り、刺さっていたスプーンで掬って食べた。
「美味しいっ!」
アイスは、小さな粒が入っていて、ほんのりお酒のような味がする。
ラムレーズンに似ているけれど、もっと甘酸っぱい。
「王子も是非、食べてみてください」
スプーンで掬って口元に寄せると、デュークは少し躊躇った。
僕はそこでハッとした。
いつもセレスにしていたから癖でしてしまったが、王子に対してすることじゃない。
ここは、デュークの方で拒むだろうと思いきや、顔を寄せて口に入れた。
そして、コクリと喉を動かしてから言う。
「いい味だ。少し甘いが」
「アイス、ですから」
答えながら、僕は気恥ずかしくなっていた。
するんじゃなかったと思いながら、溶ける前にアイスを食べる。
気まずくて、2つめのアイスは味がわからなくなったくらいだ。
「見ないうちに変わった」
デュークは後ろを振り返り、ぽつりとそう言った。
フォーシュリンド王国に留学したのは2年前のはずだ。それほど長いとは言えない期間だが、それでも街は変わっていっているのか。
そこで、デュークは街並みに目を走らせる。
「兵の数が多い」
言われてみれば、武器を持った兵士がそこかしこにいる。
僕は、デュークの横顔を窺った。
その顔は、真剣そのもので、いつもより神経を尖らせているのが見て取れる。
アルヴェスト王国の中で、一体何が起きているのか。
僕は、不穏な空気を肌で感じた。
「行こう。馬車はあそこだ」
僕は、デュークと共に馬車に乗り込み、王城に戻った。
昼食の時間になると、第二王子のルドビークが先に食堂にいた。
「デートはどうだった?」
口端を上げて問われて、一瞬言葉の意味が取れなかった。
その面白がるような目の色を見て、ようやく理解する。
そういえば、デュークと二人だけで出歩くのは初めてだ。
デュークも僕を窺っている。
「とても素敵でした」
僕はそう言ってから感想を述べた。
「物が豊富で、街並みもとてもきれいで。街も人も生き生きとしていました。親しみと共に豊かさを感じる、そんな一時でした」
「聞きたかったのは、そっちじゃないんだけどね。──まあ、いい。褒められて悪い気はしない」
そっちじゃないとは、どういう意味なのか。
考え始めたところで、ルカーシュも現れる。
「国境から兵はすべて引き上げさせた。大体の筋書きも見えたし、明日にはフォーシュリンドに帰れるぞ」
デュークと僕の椅子の背凭れに手を置いて言い、僕の耳元に口を寄せた。
「ただし、デュークだけだ。君を同時に帰すわけにはいかない」
「はい、承知の上です」
デュークと僕を帰せば、下手をすればデュークの身に危害を加えられてしまう。
だが、僕がここに残れば、フォーシュリンド側が手控える。
要するにこれは、非公式な人質交換だ。
「僕に、その価値があることを願います」
僕がそう言うと、前に座っているルドビークが眉を上げた。
「いいね。お前のような頭のいい子は好きだよ」
テーブルに肘を突いて、手の甲に顎を乗せる。
「何なら、ずっとここに滞在するといい」
意味を測りかねて、僕は首を傾げる。
「ルドビーク、話がややこしくなる」
「ああ、すまないね」
「デューク、お前も殺気立つな」
ルカーシュは、そう言って、ぽんぽんとデュークの頭に触れた。
デュークに目をやると、不機嫌そうに眉根を寄せていた。
「出立は、明日の朝でもいいだろう」
「今日くらいはゆっくりして行け」
兄二人に言われたが、デュークは首を振る。
「今夜、向かう。──クリスティアンに、手は出すな」
「はいはい」
「ちゃんと守るって」
デュークの言葉に二人は苦笑し、そこからフォーシュリンドに戻る準備を始めた。
まるで手触りを確かめるように動くそれは気持ち良くて、僕はうっとりと身を委ねていた。だが、そのうち頭の中がはっきりしてきて、自分の状況を思い出す。
そうだ、昨日、アルヴェスト国に着いて、デュークの双子の兄に会った。
そして、4人での宴の後、デュークと二人で部屋に戻り、同じベッドで寝て──。
僕はそこで、パチリと目を開けた。
最初に目に飛び込んできたのは、長いまつ毛に縁どられた銀色の瞳だ。
僕が目覚めたことに気付くとわずかに瞠り、髪を梳いていた指を止める。
一瞬で変わった表情。
でも僕は、見逃さなかった。
デュークは、これまで見たこともない優しい微笑みを浮かべていた。
僕の寝顔を、あんな顔で見つめていたのかと思うと、胸の鼓動が速くなる。
一体、いつから僕が目覚めるのを待っていたのだろう。
気恥ずかしくて、何か言わなければいけないと思うのに、言葉が出てこない。
見つめ合った数秒後、僕の唇が微かに震える。
緊張のためだったのか、動揺したからか。それはわからない。
だが、それをきっかけにして、デュークが僕に覆い被さってきた。
吐息がかかるほどの距離に顔を寄せ、今にも唇が触れ合いそうだ。
それでも僕は、凍り付いたように身じろぐことさえできない。
その時だ。
「お食事の準備が整いました」
部屋の扉の外から、男性の声がした。
デュークが目だけを扉に向け、一つ息を吐いて、僕の上から退く。
とりあえず一難去って、僕は命拾いした思いでベッドから身を起こした。
身支度を済ませて、案内されるままに食堂に向かう。
僕たちの席は用意されていたが、双子の姿はない。
「すでに公務にお出かけでございます」
この城の執事らしき人が、僕の視線に気付いたのか、そう説明した。
「お二人のことは、起こさないようにとお達しがありまして。──お食事にお呼びしてしまって申し訳ございません」
「いえ、そんなことは。ありがとうございます」
僕は心から感謝を述べた。
本当に、助かった。
あのまま食事に呼ばれなければ、またキスをしてしまっていた。
「このあとは、どうなさいますか? もし街中へ観光に行かれるのでしたら、護衛を用意いたします」
食後のティーを出された時に尋ねられて、僕はすぐに断ろうとした。
物見遊山をするわけにはいかない。
ここで、王子たちの帰りを待つ方がいい。
だが、デュークの意見は違った。
「少し出よう。昼前に戻ればいい」
そして、食事を済ませたところで、護衛を連れて王都オースリンの市街地に向かった。
馬車の窓から見る王都は、街並みがとても綺麗だ。
中世のヨーロッパをイメージしていたが、もう少し時代が下がるのかもしれない。
3階以上のモダンな建物が立ち並び、1階にはさまざまなショップが入っている。
カフェや花屋を始めとして、鍛冶屋も見かけた。
さすがに車は走っていないが、乗り合いバスのような大きさの幌馬車が道を行き交っている。人口が多く、活気がある。ゴミ一つ落ちていないのは、衛生面も国が管理している証拠だろう。
デュークは、市街地の中心で馬車を止めた。
メイン・ストリートを歩き、広場の向こうまで歩いて通り抜けるという。
デュークは、目立つ銀髪を隠すためにか、帽子を被っている。
普段の制服や、ここに来る時の詰襟正装とも違い、今は開襟シャツに上着を羽織っていた。僕は、一応ネクタイをしているが、デュークと並んでも違和感を与えないくらいにはラフな格好だ。
ストリートを歩いていても、デュークが第三王子だと気付く人はいない。
人混みの中を進んでいくと、はぐれそうになった僕に、デュークは手を差し伸べる。
「迷子になられたら困る」
「なりませんよ」
そう反論したが、デュークは手を差し出したまま引っ込めない。
護衛のいる前で、素気無くするのも申し訳なくて、僕はその手を取った。
今の僕は、王子の恋人だ。疑念を抱かれないように振る舞う必要がある。
デュークの手は、僕より大きく、指が長く感じられた。
硬質な指先は滑らかで、緊張して汗を掻いたらどうしようと、僕は早く放してほしくなっていた。
やがて、広場に差し掛かり、僕は驚いて指差した。
「アイスクリームがある!」
まさか、この世界にもアイスクリームがあるとは思わなかった。
第一、冷凍庫もないのに、どうやって作っているんだろう。
驚く僕に、デュークは不可解だとでも言いたげな視線を向ける。
何を当たり前なことをと言いたげな瞳に、僕は頬が熱くなる。
ついはしゃいでしまった自分を恥じて、指差していた手を下ろすと、護衛の一人にデュークが言う。
「1つ買ってきてくれ」
すると、いかつい体格の護衛がアイススタンドへ行き、丸いアイスを二つ載せたカップをデュークに手渡した。
「食べろ」
「え?」
「興味があるんだろう?」
食べてみたいとは思ったけれど、まさか買ってくれるとは思いも寄らず、僕は受け取ることができない。
「早くしろ。溶けるぞ」
デュークに急かされて、僕はアイスを受け取り、刺さっていたスプーンで掬って食べた。
「美味しいっ!」
アイスは、小さな粒が入っていて、ほんのりお酒のような味がする。
ラムレーズンに似ているけれど、もっと甘酸っぱい。
「王子も是非、食べてみてください」
スプーンで掬って口元に寄せると、デュークは少し躊躇った。
僕はそこでハッとした。
いつもセレスにしていたから癖でしてしまったが、王子に対してすることじゃない。
ここは、デュークの方で拒むだろうと思いきや、顔を寄せて口に入れた。
そして、コクリと喉を動かしてから言う。
「いい味だ。少し甘いが」
「アイス、ですから」
答えながら、僕は気恥ずかしくなっていた。
するんじゃなかったと思いながら、溶ける前にアイスを食べる。
気まずくて、2つめのアイスは味がわからなくなったくらいだ。
「見ないうちに変わった」
デュークは後ろを振り返り、ぽつりとそう言った。
フォーシュリンド王国に留学したのは2年前のはずだ。それほど長いとは言えない期間だが、それでも街は変わっていっているのか。
そこで、デュークは街並みに目を走らせる。
「兵の数が多い」
言われてみれば、武器を持った兵士がそこかしこにいる。
僕は、デュークの横顔を窺った。
その顔は、真剣そのもので、いつもより神経を尖らせているのが見て取れる。
アルヴェスト王国の中で、一体何が起きているのか。
僕は、不穏な空気を肌で感じた。
「行こう。馬車はあそこだ」
僕は、デュークと共に馬車に乗り込み、王城に戻った。
昼食の時間になると、第二王子のルドビークが先に食堂にいた。
「デートはどうだった?」
口端を上げて問われて、一瞬言葉の意味が取れなかった。
その面白がるような目の色を見て、ようやく理解する。
そういえば、デュークと二人だけで出歩くのは初めてだ。
デュークも僕を窺っている。
「とても素敵でした」
僕はそう言ってから感想を述べた。
「物が豊富で、街並みもとてもきれいで。街も人も生き生きとしていました。親しみと共に豊かさを感じる、そんな一時でした」
「聞きたかったのは、そっちじゃないんだけどね。──まあ、いい。褒められて悪い気はしない」
そっちじゃないとは、どういう意味なのか。
考え始めたところで、ルカーシュも現れる。
「国境から兵はすべて引き上げさせた。大体の筋書きも見えたし、明日にはフォーシュリンドに帰れるぞ」
デュークと僕の椅子の背凭れに手を置いて言い、僕の耳元に口を寄せた。
「ただし、デュークだけだ。君を同時に帰すわけにはいかない」
「はい、承知の上です」
デュークと僕を帰せば、下手をすればデュークの身に危害を加えられてしまう。
だが、僕がここに残れば、フォーシュリンド側が手控える。
要するにこれは、非公式な人質交換だ。
「僕に、その価値があることを願います」
僕がそう言うと、前に座っているルドビークが眉を上げた。
「いいね。お前のような頭のいい子は好きだよ」
テーブルに肘を突いて、手の甲に顎を乗せる。
「何なら、ずっとここに滞在するといい」
意味を測りかねて、僕は首を傾げる。
「ルドビーク、話がややこしくなる」
「ああ、すまないね」
「デューク、お前も殺気立つな」
ルカーシュは、そう言って、ぽんぽんとデュークの頭に触れた。
デュークに目をやると、不機嫌そうに眉根を寄せていた。
「出立は、明日の朝でもいいだろう」
「今日くらいはゆっくりして行け」
兄二人に言われたが、デュークは首を振る。
「今夜、向かう。──クリスティアンに、手は出すな」
「はいはい」
「ちゃんと守るって」
デュークの言葉に二人は苦笑し、そこからフォーシュリンドに戻る準備を始めた。
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