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私立馬花万高校の歴史
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【私立】馬花万高校
男子偏差値:65
女子偏差値:21
かつてここ『私立馬花万高校』は偏差値26の底辺女子校だった。
勉強のできない学生というのは、大抵素行も酷いものだ。馬花万高校の学生も例に漏れず、飲酒や喫煙は当たり前、コンビニの前にたむろしては店員や客に絡んでみたり、通行人に野次を飛ばしたりと見苦しい振る舞いが目立ち、近所では鼻つまみ者として扱われている。中には馬花万高の制服を着た女子生徒が電車内で花火をしていたとか、駅前の階段でセックスをしていたとか、耳を疑うような報告すら上がっていた。
近隣住民から苦情が相次ぎ、大学進学実績などほとんどないに等しい。例年の定員割れによる経営不振に悩まされ、危機感を抱いた経営陣は、6年前、ついに状況を打破すべく学校改革を行った。
まず男子生徒を受け入れ、男女共学化した。それだけではない。従来の悪しきイメージの刷新を謳い、女子制服のデザインを一新したのだ。
その結果が、現在の馬花万高女子の、アニメの世界でしか見ないようなコルセットスカートと丈の短いジャケットでこれでもかと胸を強調した、いわゆる乳袋の制服である。学校指定のやけにぺらぺらの薄い生地のブラウスは、その下のブラジャーの存在感をくっきりと透けさせていて、どの女生徒もつけているブラジャーの色や柄がある程度分かるほどだ。スカート丈は股下3センチ以内、毎朝女子生徒だけが校門前で股間に定規を当てられてスカート丈の検査を受ける。馬花万高の女子生徒は全員、日常的にパンチラし、階段を上がる時や物を拾おうとして屈んだ時には、パンツが丸見えになってしまうスカート丈での生活を強制されることになる。
これが大成功だった。
今まで悪評の元でしかなかった女子生徒達に卑猥なデザインの制服の着用を義務付けることで、地元の男子からの人気を獲得し、それなりに優秀な男子生徒を呼び込むことに成功したのである。
パンチラ丈のスカートと乳袋の恥ずかしい制服が導入されたことで、近隣の住民からは「いつもうるさい馬花万高の女子が大人しくなった」と有り難がる声も多かったそうだ。
しかしそれだけでは終わらなかった。
名門大学への進学実績は全て男子が支え、生徒会や特待生も男子が占めたことが学内の男女の力関係に拍車をかけていったのだ。
知的レベルの差もあり、校内のルールは実質、発言力のある男子生徒達が全て決めており、教員もある程度それを黙認、推奨している。
ミニスカートの下にブルマやタイツなどショーツ以外のものを履いてはいけない、という校則も、生徒会の進言により決まったものだ。
スカートの下に下着以外のものを身につけていないことを証明するために、女子生徒は風紀委員に指示されたら速やかにスカートをたくし上げて見せなくてはいけない。思春期の少女達にとって、同級生である風紀委員の男子たちにパンツを見られるというのはあまりに恥ずかしく、すすり泣きながらスカートをたくし上げる女生徒もいるという。
頭と素行の悪い女子生徒達に散々手を焼いていた教員達にとっては、彼女達が大人しくしていてくれるなら願ったり叶ったりだ。
それに進学実績と偏差値を支える男子はこの学校の宝である。
馬花万高の女子生徒達は、そんな思春期の優秀な男子達に媚び、彼らの目を従順に楽しませることだけを期待される、まさに奴隷のような立場に追いやられていった。
このような校風から、馬花万高校の女子生徒は、地元では学校名をもじってバカマンコ女子と呼ばれている。受験を控えた地元の女子中学生の間で、「このままだとバカマン高しか行けるところなくなるよ」という有名な脅し文句が存在するくらいだった。
一方で男子生徒には高い人気を博し、今年の男子の偏差値は65にまで跳ね上がった。
これが現在の、男子と女子の偏差値に極端な開きのある、『私立馬花万高校』の誕生である。
男子偏差値:65
女子偏差値:21
かつてここ『私立馬花万高校』は偏差値26の底辺女子校だった。
勉強のできない学生というのは、大抵素行も酷いものだ。馬花万高校の学生も例に漏れず、飲酒や喫煙は当たり前、コンビニの前にたむろしては店員や客に絡んでみたり、通行人に野次を飛ばしたりと見苦しい振る舞いが目立ち、近所では鼻つまみ者として扱われている。中には馬花万高の制服を着た女子生徒が電車内で花火をしていたとか、駅前の階段でセックスをしていたとか、耳を疑うような報告すら上がっていた。
近隣住民から苦情が相次ぎ、大学進学実績などほとんどないに等しい。例年の定員割れによる経営不振に悩まされ、危機感を抱いた経営陣は、6年前、ついに状況を打破すべく学校改革を行った。
まず男子生徒を受け入れ、男女共学化した。それだけではない。従来の悪しきイメージの刷新を謳い、女子制服のデザインを一新したのだ。
その結果が、現在の馬花万高女子の、アニメの世界でしか見ないようなコルセットスカートと丈の短いジャケットでこれでもかと胸を強調した、いわゆる乳袋の制服である。学校指定のやけにぺらぺらの薄い生地のブラウスは、その下のブラジャーの存在感をくっきりと透けさせていて、どの女生徒もつけているブラジャーの色や柄がある程度分かるほどだ。スカート丈は股下3センチ以内、毎朝女子生徒だけが校門前で股間に定規を当てられてスカート丈の検査を受ける。馬花万高の女子生徒は全員、日常的にパンチラし、階段を上がる時や物を拾おうとして屈んだ時には、パンツが丸見えになってしまうスカート丈での生活を強制されることになる。
これが大成功だった。
今まで悪評の元でしかなかった女子生徒達に卑猥なデザインの制服の着用を義務付けることで、地元の男子からの人気を獲得し、それなりに優秀な男子生徒を呼び込むことに成功したのである。
パンチラ丈のスカートと乳袋の恥ずかしい制服が導入されたことで、近隣の住民からは「いつもうるさい馬花万高の女子が大人しくなった」と有り難がる声も多かったそうだ。
しかしそれだけでは終わらなかった。
名門大学への進学実績は全て男子が支え、生徒会や特待生も男子が占めたことが学内の男女の力関係に拍車をかけていったのだ。
知的レベルの差もあり、校内のルールは実質、発言力のある男子生徒達が全て決めており、教員もある程度それを黙認、推奨している。
ミニスカートの下にブルマやタイツなどショーツ以外のものを履いてはいけない、という校則も、生徒会の進言により決まったものだ。
スカートの下に下着以外のものを身につけていないことを証明するために、女子生徒は風紀委員に指示されたら速やかにスカートをたくし上げて見せなくてはいけない。思春期の少女達にとって、同級生である風紀委員の男子たちにパンツを見られるというのはあまりに恥ずかしく、すすり泣きながらスカートをたくし上げる女生徒もいるという。
頭と素行の悪い女子生徒達に散々手を焼いていた教員達にとっては、彼女達が大人しくしていてくれるなら願ったり叶ったりだ。
それに進学実績と偏差値を支える男子はこの学校の宝である。
馬花万高の女子生徒達は、そんな思春期の優秀な男子達に媚び、彼らの目を従順に楽しませることだけを期待される、まさに奴隷のような立場に追いやられていった。
このような校風から、馬花万高校の女子生徒は、地元では学校名をもじってバカマンコ女子と呼ばれている。受験を控えた地元の女子中学生の間で、「このままだとバカマン高しか行けるところなくなるよ」という有名な脅し文句が存在するくらいだった。
一方で男子生徒には高い人気を博し、今年の男子の偏差値は65にまで跳ね上がった。
これが現在の、男子と女子の偏差値に極端な開きのある、『私立馬花万高校』の誕生である。
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