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第6話 初めての対面と、予想外の言葉 ニネット視点(2)
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「え? え……? え…………?」
お父様とお母様の顔を、呆然となって見つめていた。
今のは、聞き間違い? そ、そうですわよねっ。そうに決まっていますわっ!
「な、何やらおかしい内容に聞こえてしまいましたの。お父様、お母様。もう一度、仰ってくださいまし」
「分かった、繰り返す。……エドモン様とのご縁は……。解消するべきだ」
「エドモン様とのご縁は……。解消するべきよ……」
………………。
聞き間違いでは、ありませんわ……。お父様とお母様は、最初に聞こえた通りのことを、仰っていましたわ……。
「なっ、なぜですの!? どうしてそうなりますのっ!?」
「エドモン様ご自身、そして当主夫妻――両親。お三方の言動が、あまりに酷いからだ……」
ダーファルズ家が挨拶を行った際や、次の予定を決める際などなど。多数『酷さ』があって、2人はそう言っているみたい。
……酷さ……? それらのどこに、そんなものがありましたの……?
「自身の都合で呼び寄せているにも関わらず、その件の詫びはないも同然……。挨拶の際は礼儀が滅茶苦茶で、にもかかわらず父親と母親は一切に気にしない……」
「おまけにそんな息子をべた褒めして、婚約者である貴方のことにはろくに触れずに、その後も何度も何度も子どもばかり褒め続ける……。更にエドモン様は勝手に次の予定を決めて、邪魔者を追い出しておけと当然のように告げる……。貴族の品格云々、以前の問題よ……」
「エドモン様は、我々を――自分より格が下な人間を、見下し軽んじている。自分は偉く特別な人間で、何をやっても、言ってもいいと考えている。あんな者と一緒にいたら、お前まで駄目になってしまうのだよ……!」
「当主御夫妻も、同じようなものよ……。何でも肯定をして、なんにでも目を瞑って好き放題させるだなんて……。あんなにも酷い親バカは見たことがないわ……。あのような家で生活していたら――ううん。こうして交際をしているだけで、大きな大きな悪影響を受けてしまうわ」
お父様とお母様は脂汗を浮かべながら補足を行って、たぶん、思い出すだけでも苦痛だったみたい。それを終えると、揃って大きなため息を吐いた。
そう、だったんですのね。
それらが理由で、あのように口にした。
お父様とお母様の目には、そんな風に映っていたんですのね。
はぁ……。
お父様も、お母様も。何も、分かっていませんわ。
お父様とお母様の顔を、呆然となって見つめていた。
今のは、聞き間違い? そ、そうですわよねっ。そうに決まっていますわっ!
「な、何やらおかしい内容に聞こえてしまいましたの。お父様、お母様。もう一度、仰ってくださいまし」
「分かった、繰り返す。……エドモン様とのご縁は……。解消するべきだ」
「エドモン様とのご縁は……。解消するべきよ……」
………………。
聞き間違いでは、ありませんわ……。お父様とお母様は、最初に聞こえた通りのことを、仰っていましたわ……。
「なっ、なぜですの!? どうしてそうなりますのっ!?」
「エドモン様ご自身、そして当主夫妻――両親。お三方の言動が、あまりに酷いからだ……」
ダーファルズ家が挨拶を行った際や、次の予定を決める際などなど。多数『酷さ』があって、2人はそう言っているみたい。
……酷さ……? それらのどこに、そんなものがありましたの……?
「自身の都合で呼び寄せているにも関わらず、その件の詫びはないも同然……。挨拶の際は礼儀が滅茶苦茶で、にもかかわらず父親と母親は一切に気にしない……」
「おまけにそんな息子をべた褒めして、婚約者である貴方のことにはろくに触れずに、その後も何度も何度も子どもばかり褒め続ける……。更にエドモン様は勝手に次の予定を決めて、邪魔者を追い出しておけと当然のように告げる……。貴族の品格云々、以前の問題よ……」
「エドモン様は、我々を――自分より格が下な人間を、見下し軽んじている。自分は偉く特別な人間で、何をやっても、言ってもいいと考えている。あんな者と一緒にいたら、お前まで駄目になってしまうのだよ……!」
「当主御夫妻も、同じようなものよ……。何でも肯定をして、なんにでも目を瞑って好き放題させるだなんて……。あんなにも酷い親バカは見たことがないわ……。あのような家で生活していたら――ううん。こうして交際をしているだけで、大きな大きな悪影響を受けてしまうわ」
お父様とお母様は脂汗を浮かべながら補足を行って、たぶん、思い出すだけでも苦痛だったみたい。それを終えると、揃って大きなため息を吐いた。
そう、だったんですのね。
それらが理由で、あのように口にした。
お父様とお母様の目には、そんな風に映っていたんですのね。
はぁ……。
お父様も、お母様も。何も、分かっていませんわ。
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