12 / 38
第6話 初めての対面と、予想外の言葉 ニネット視点(2)
「え? え……? え…………?」
お父様とお母様の顔を、呆然となって見つめていた。
今のは、聞き間違い? そ、そうですわよねっ。そうに決まっていますわっ!
「な、何やらおかしい内容に聞こえてしまいましたの。お父様、お母様。もう一度、仰ってくださいまし」
「分かった、繰り返す。……エドモン様とのご縁は……。解消するべきだ」
「エドモン様とのご縁は……。解消するべきよ……」
………………。
聞き間違いでは、ありませんわ……。お父様とお母様は、最初に聞こえた通りのことを、仰っていましたわ……。
「なっ、なぜですの!? どうしてそうなりますのっ!?」
「エドモン様ご自身、そして当主夫妻――両親。お三方の言動が、あまりに酷いからだ……」
ダーファルズ家が挨拶を行った際や、次の予定を決める際などなど。多数『酷さ』があって、2人はそう言っているみたい。
……酷さ……? それらのどこに、そんなものがありましたの……?
「自身の都合で呼び寄せているにも関わらず、その件の詫びはないも同然……。挨拶の際は礼儀が滅茶苦茶で、にもかかわらず父親と母親は一切に気にしない……」
「おまけにそんな息子をべた褒めして、婚約者である貴方のことにはろくに触れずに、その後も何度も何度も子どもばかり褒め続ける……。更にエドモン様は勝手に次の予定を決めて、邪魔者を追い出しておけと当然のように告げる……。貴族の品格云々、以前の問題よ……」
「エドモン様は、我々を――自分より格が下な人間を、見下し軽んじている。自分は偉く特別な人間で、何をやっても、言ってもいいと考えている。あんな者と一緒にいたら、お前まで駄目になってしまうのだよ……!」
「当主御夫妻も、同じようなものよ……。何でも肯定をして、なんにでも目を瞑って好き放題させるだなんて……。あんなにも酷い親バカは見たことがないわ……。あのような家で生活していたら――ううん。こうして交際をしているだけで、大きな大きな悪影響を受けてしまうわ」
お父様とお母様は脂汗を浮かべながら補足を行って、たぶん、思い出すだけでも苦痛だったみたい。それを終えると、揃って大きなため息を吐いた。
そう、だったんですのね。
それらが理由で、あのように口にした。
お父様とお母様の目には、そんな風に映っていたんですのね。
はぁ……。
お父様も、お母様も。何も、分かっていませんわ。
お父様とお母様の顔を、呆然となって見つめていた。
今のは、聞き間違い? そ、そうですわよねっ。そうに決まっていますわっ!
「な、何やらおかしい内容に聞こえてしまいましたの。お父様、お母様。もう一度、仰ってくださいまし」
「分かった、繰り返す。……エドモン様とのご縁は……。解消するべきだ」
「エドモン様とのご縁は……。解消するべきよ……」
………………。
聞き間違いでは、ありませんわ……。お父様とお母様は、最初に聞こえた通りのことを、仰っていましたわ……。
「なっ、なぜですの!? どうしてそうなりますのっ!?」
「エドモン様ご自身、そして当主夫妻――両親。お三方の言動が、あまりに酷いからだ……」
ダーファルズ家が挨拶を行った際や、次の予定を決める際などなど。多数『酷さ』があって、2人はそう言っているみたい。
……酷さ……? それらのどこに、そんなものがありましたの……?
「自身の都合で呼び寄せているにも関わらず、その件の詫びはないも同然……。挨拶の際は礼儀が滅茶苦茶で、にもかかわらず父親と母親は一切に気にしない……」
「おまけにそんな息子をべた褒めして、婚約者である貴方のことにはろくに触れずに、その後も何度も何度も子どもばかり褒め続ける……。更にエドモン様は勝手に次の予定を決めて、邪魔者を追い出しておけと当然のように告げる……。貴族の品格云々、以前の問題よ……」
「エドモン様は、我々を――自分より格が下な人間を、見下し軽んじている。自分は偉く特別な人間で、何をやっても、言ってもいいと考えている。あんな者と一緒にいたら、お前まで駄目になってしまうのだよ……!」
「当主御夫妻も、同じようなものよ……。何でも肯定をして、なんにでも目を瞑って好き放題させるだなんて……。あんなにも酷い親バカは見たことがないわ……。あのような家で生活していたら――ううん。こうして交際をしているだけで、大きな大きな悪影響を受けてしまうわ」
お父様とお母様は脂汗を浮かべながら補足を行って、たぶん、思い出すだけでも苦痛だったみたい。それを終えると、揃って大きなため息を吐いた。
そう、だったんですのね。
それらが理由で、あのように口にした。
お父様とお母様の目には、そんな風に映っていたんですのね。
はぁ……。
お父様も、お母様も。何も、分かっていませんわ。
あなたにおすすめの小説
『姉に全部奪われた私、今度は自分の幸せを選びます ~姉の栄光を支える嘘を、私は一枚ずつ剥がす~』
六角
恋愛
復讐はしない。——ただ「嘘」を回収する。 礼儀と帳簿で宮廷の偽りを詰ませる“監査官令嬢”の華麗なる逆転劇。
王家献上宝飾の紛失事件で濡れ衣を着せられ、家族にも婚約者にも捨てられて追放された子爵家次女リリア。 数年後、彼女は王妃直属の「臨時監査官」として、再び宮廷の土を踏む。
そこで待っていたのは、「慈愛の聖女」として崇められる姉セシリアと、彼女に心酔する愚かな貴族たち。しかし、姉の栄光の裏には、横領、洗脳、そして国を揺るがす「偽造魔石」の陰謀が隠されていた。
「復讐? いいえ、これは正当な監査です」
リリアは感情に流されず、帳簿と証拠、そして真実を映す「プリズム」を武器に、姉が築き上げた嘘の城を一枚ずつ剥がしていく。 孤立無援の彼女を支えるのは、氷のように冷徹な宰相補佐レオンハルトと、豪快な近衛騎士団長カミュ。 やがてリリアは、国中を巻き込んだ姉の洗脳計画を打ち砕き、自分自身の幸せと、不器用な宰相補佐からの溺愛を手に入れる——。
私から全てを奪おうとした妹が私の婚約者に惚れ込み、色仕掛けをしたが、事情を知った私の婚約者が、私以上に憤慨し、私のかわりに復讐する話
序盤の村の村人
恋愛
「ちょっと、この部屋は日当たりが悪すぎるわ、そうね、ここの部屋いいじゃない!お姉様の部屋を私が貰うわ。ありがとうお姉様」 私は何も言っていません。しかし、アーデルの声を聞いたメイドは私の部屋の荷物を屋根裏部屋へと運び始めました。「ちょっとアーデル。私は部屋を譲るなんて一言も言ってないです」
「お姉様、それは我が儘すぎるわ。お姉様だけこんな部屋ずるいじゃない」「マリーベル。我が儘は辞めてちょうだい。また部屋を移動させるなんてメイド達が可哀想でしょ」私たちの話を聞いていた義理母のマリアは、そう言うと、メイド達に早くするのよと急かすように言葉をかけました。父の再婚とともに、義理の妹に私の物を奪われる毎日。ついに、アーデルは、マリーベルの婚約者ユーレイルの容姿に惚れ込み、マリーベルから奪おうとするが……。
旧タイトル:妹は、私から全てを奪おうとしたが、私の婚約者には色仕掛けが通用しなかった件について
·すみません、少しエピローグのお話を足しました。楽しんでいただけると嬉しいです。
溺愛されている妹の高慢な態度を注意したら、冷血と評判な辺境伯の元に嫁がされることになりました。
木山楽斗
恋愛
侯爵令嬢であるラナフィリアは、妹であるレフーナに辟易としていた。
両親に溺愛されて育ってきた彼女は、他者を見下すわがままな娘に育っており、その相手にラナフィリアは疲れ果てていたのだ。
ある時、レフーナは晩餐会にてとある令嬢のことを罵倒した。
そんな妹の高慢なる態度に限界を感じたラナフィリアは、レフーナを諫めることにした。
だが、レフーナはそれに激昂した。
彼女にとって、自分に従うだけだった姉からの反抗は許せないことだったのだ。
その結果、ラナフィリアは冷血と評判な辺境伯の元に嫁がされることになった。
姉が不幸になるように、レフーナが両親に提言したからである。
しかし、ラナフィリアが嫁ぐことになった辺境伯ガルラントは、噂とは異なる人物だった。
戦士であるため、敵に対して冷血ではあるが、それ以外の人物に対して紳士的で誠実な人物だったのだ。
こうして、レフーナの目論見は外れ、ラナフェリアは辺境で穏やかな生活を送るのだった。
【完結】私の婚約者の、自称健康な幼なじみ。
❄️冬は つとめて
恋愛
「ルミナス、すまない。カノンが…… 」
「大丈夫ですの? カノン様は。」
「本当にすまない。ルミナス。」
ルミナスの婚約者のオスカー伯爵令息は、何時ものようにすまなそうな顔をして彼女に謝った。
「お兄様、ゴホッゴホッ! ルミナス様、ゴホッ! さあ、遊園地に行きましょ、ゴボッ!! 」
カノンは血を吐いた。
完璧な妹に全てを奪われた私に微笑んでくれたのは
今川幸乃
恋愛
ファーレン王国の大貴族、エルガルド公爵家には二人の姉妹がいた。
長女セシルは真面目だったが、何をやっても人並ぐらいの出来にしかならなかった。
次女リリーは逆に学問も手習いも容姿も図抜けていた。
リリー、両親、学問の先生などセシルに関わる人たちは皆彼女を「出来損ない」と蔑み、いじめを行う。
そんな時、王太子のクリストフと公爵家の縁談が持ち上がる。
父はリリーを推薦するが、クリストフは「二人に会って判断したい」と言った。
「どうせ会ってもリリーが選ばれる」と思ったセシルだったが、思わぬ方法でクリストフはリリーの本性を見抜くのだった。
侯爵令嬢はざまぁ展開より溺愛ルートを選びたい
花月
恋愛
内気なソフィア=ドレスデン侯爵令嬢の婚約者は美貌のナイジェル=エヴァンス公爵閣下だったが、王宮の中庭で美しいセリーヌ嬢を抱きしめているところに遭遇してしまう。
ナイジェル様から婚約破棄を告げられた瞬間、大聖堂の鐘の音と共に身体に異変が――。
あら?目の前にいるのはわたし…?「お前は誰だ!?」叫んだわたしの姿の中身は一体…?
ま、まさかのナイジェル様?何故こんな展開になってしまったの??
そして婚約破棄はどうなるの???
ほんの数時間の魔法――一夜だけの入れ替わりに色々詰め込んだ、ちぐはぐラブコメ。
私から婚約者を奪うことに成功した姉が、婚約を解消されたと思っていたことに驚かされましたが、厄介なのは姉だけではなかったようです
珠宮さくら
恋愛
ジャクリーン・オールストンは、婚約していた子息がジャクリーンの姉に一目惚れしたからという理由で婚約を解消することになったのだが、そうなった原因の贈られて来たドレスを姉が欲しかったからだと思っていたが、勘違いと誤解とすれ違いがあったからのようです。
でも、それを全く認めない姉の口癖にもうんざりしていたが、それ以上にうんざりしている人がジャクリーンにはいた。
【完結済み】妹の婚約者に、恋をした
鈴蘭
恋愛
妹を溺愛する母親と、仕事ばかりしている父親。
刺繍やレース編みが好きなマーガレットは、両親にプレゼントしようとするが、何時も妹に横取りされてしまう。
可愛がって貰えず、愛情に飢えていたマーガレットは、気遣ってくれた妹の婚約者に恋をしてしまった。
無事完結しました。