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第11話 知る妹 ニネット視点(3)
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「ぅああああああああああああああああああ!! あんじぇりーーーーーーーぬぅぅぅぅうぅうううううううううううう!!」
使用人の目なんて気にしていられない! あの女の企みを理解するや手紙を廊下に叩きつけ、何度も何度も踏みつけた。
アイツはわたくしを利用していた!! より自分達が動きやすくなるようにっ、していたっっ! わたくしをエドモン様に夢中にさせることで、一緒に過ごせる時間を作っていたんですわ……!!
「わたくしが自分のものを欲しがると、確信していて……!! 勘違いだと気付いているのにっっ、気付いていないフリをしてっっっ!! わたくしを誘導していたんですのねぇぇぇぇぇぇぇ……!!」
わたくし達から『別れろ』と言われた際の、困惑顔は嘘! 直前に伏し目がちになっていたのも嘘! パーティー後に部屋に籠り落ち込んでいたのも嘘!
何もかにもがアイツの罠で、だからっ、怒りが次から次へとこみ上げてくるっ! 頭の中が沸騰したようになっていて、いくら叫んでも全然収まらない!
「よくもっ、よくもぉっ、よくもぉぉぉぉぉぉぉぉ!! あああぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
手紙を更に踏んで、拾って、千切って! 心の中でアンジェリーヌを平手打ちしてっ、倒して馬乗りになってっ、何度も何度も平手打ちにしてっ。忌々しい顔を、たっぷりと腫れ上がらせて。
そうしてようやく、怒りがある程度収まって。そうすると落ち着いて物事を考えられるようになって。わたくしは鼻から大きく息を抜き、階下を――食堂を見つめた。
「……まんまと罠にはまってしまいましたけど……。それによって、素敵な方と出逢うことができましたわ」
エドモン・ダーファルズ様。お顔も心も、外側も内側も100点な御方。そんな最高の男性に愛されて、婚約者になることができた。
ちゃんと、いいえ。しっかりと、良い出来事がありましたわ。
「アンジェリーヌを実際にズタボロにしてやりたいけれど、エズラル侯爵家が相手なら無理。どうやってもお仕置きを出来ないのだから、そんなことは全部忘れましょう。過去に囚われず、前を見て。エドモン様とのお時間を楽しみましょう」
あの方は侯爵家級の力の持ち主で、フレデリクも何か企んでいるみたいだけど、絶対に防いでくださいますしね。心配は不必要で、お父様達は『助けて欲しい』と頼んできていたけれど――あの人達は、わたくしの恋を邪魔した人達ですもの。全部無視で、この話は全部ぽいっ。
イライラモヤモヤをダストボックスへと捨て、気を取り直して移動を再開。愛する方が待つ食堂に入り、
((あら……?))
幸せに浸ろうとしていたわたくしは、心の中で首を傾げることになった。
??? 今朝のエドモン様は……。なんか――
使用人の目なんて気にしていられない! あの女の企みを理解するや手紙を廊下に叩きつけ、何度も何度も踏みつけた。
アイツはわたくしを利用していた!! より自分達が動きやすくなるようにっ、していたっっ! わたくしをエドモン様に夢中にさせることで、一緒に過ごせる時間を作っていたんですわ……!!
「わたくしが自分のものを欲しがると、確信していて……!! 勘違いだと気付いているのにっっ、気付いていないフリをしてっっっ!! わたくしを誘導していたんですのねぇぇぇぇぇぇぇ……!!」
わたくし達から『別れろ』と言われた際の、困惑顔は嘘! 直前に伏し目がちになっていたのも嘘! パーティー後に部屋に籠り落ち込んでいたのも嘘!
何もかにもがアイツの罠で、だからっ、怒りが次から次へとこみ上げてくるっ! 頭の中が沸騰したようになっていて、いくら叫んでも全然収まらない!
「よくもっ、よくもぉっ、よくもぉぉぉぉぉぉぉぉ!! あああぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
手紙を更に踏んで、拾って、千切って! 心の中でアンジェリーヌを平手打ちしてっ、倒して馬乗りになってっ、何度も何度も平手打ちにしてっ。忌々しい顔を、たっぷりと腫れ上がらせて。
そうしてようやく、怒りがある程度収まって。そうすると落ち着いて物事を考えられるようになって。わたくしは鼻から大きく息を抜き、階下を――食堂を見つめた。
「……まんまと罠にはまってしまいましたけど……。それによって、素敵な方と出逢うことができましたわ」
エドモン・ダーファルズ様。お顔も心も、外側も内側も100点な御方。そんな最高の男性に愛されて、婚約者になることができた。
ちゃんと、いいえ。しっかりと、良い出来事がありましたわ。
「アンジェリーヌを実際にズタボロにしてやりたいけれど、エズラル侯爵家が相手なら無理。どうやってもお仕置きを出来ないのだから、そんなことは全部忘れましょう。過去に囚われず、前を見て。エドモン様とのお時間を楽しみましょう」
あの方は侯爵家級の力の持ち主で、フレデリクも何か企んでいるみたいだけど、絶対に防いでくださいますしね。心配は不必要で、お父様達は『助けて欲しい』と頼んできていたけれど――あの人達は、わたくしの恋を邪魔した人達ですもの。全部無視で、この話は全部ぽいっ。
イライラモヤモヤをダストボックスへと捨て、気を取り直して移動を再開。愛する方が待つ食堂に入り、
((あら……?))
幸せに浸ろうとしていたわたくしは、心の中で首を傾げることになった。
??? 今朝のエドモン様は……。なんか――
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