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12 連行前に起きていたこと ライナス・カウスズ視点
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「……ふむ。『これから起きる事に対し、見て見ぬふりをして欲しい』、それがお主の希望か」
ミリーとの婚約を発表する日の、朝。城にある王の間で、僕は国王陛下に頭を下げていた。
王族達が介入してしまうと、少々ややこしくなってしまう。そこで動き出す前に、貸しの一つを使っておくようにした。
「本願を果たす為には、陛下の看過が必要不可欠となります。何卒、ご助力を」
「そなたは正義漢であり、いつも世話になっておるからの。その件に関しては余所見をすると、約束しよう」
陛下は即答即諾してくださり、そのあと玉座で腕組みをされた。
「とはいえだ。何かを起こすのであれば、必ずわたしの耳に入る。その際に適切な振る舞いをできるよう、先に『内容』を明かしてもらうぞ?」
「はい。包み隠さず、お伝えいたします」
僕達は、ミリヤ・アリネスとヴィクトル・ルクルの生まれ変わりなこと。
エリルとアルズは、レーファとロドリグの生まれ変わりなこと。
時を越えて前世の真実を暴き、彼らに罰を与えようとしていること。
陛下は決して、僕との約束を反故にしないので――信用できるので、本当の身分と目的を打ち明けた。
「荒唐無稽ですが、全てが事実。その証拠に、当時の王族以外は知り得ない情報を把握しております」
「…………………ふむ。そう、か……」
「これからそちらを、いくつか口に致します。陛下、何でもおっしゃってください」
「…………………分かった。では、先祖様の――ロドリグ様が、お主達に罪を擦り付けた方法を知りたい。そこを、つぶさに教えてくれ」
「擦り付けの方法、ですね。承知致しました」
想定していた問いとはまるで違うけれど、何でも答えると口にした。そのためまずは、そこについての説明を始める。
「兄さん達は、ハルト――僕の従者であり親友を、買収しておりました。そのため全てが筒抜けで、僕の動きを利用されました」
「………………なるほど」
「まずは調査の為の秘密裏の移動を、商人との接触に偽装されてしまい……。同時に兄さんは自分が不正の発見者となれるよう動いており、僕らが希少な宝石を受け取ったように捏造し始めていて――」
「ライナス、もう十分だ。お主の言は、事実と認識した」
詳説の中盤で陛下は立ち上がり、丁寧に一礼。敬意を含んだ雰囲気を纏い、こちらに近づいてきた。
「貴方はライナスであり、ご先祖の一人ヴィクトル様だったのですな。お会いできて光栄でございます」
「……陛下……。自分は今、非常に驚いております……。なぜ突然、信用していただけたのですか……?」
「それは――このお話は、処罰が済んでから致します。今は、そちらに集中致しましょう」
陛下は再び小さく頭を下げ、強く自身の胸元を叩いた。
「その件に関しては、両家へのフォローなども含め、わたくしも全面的に協力をさせていただきます。ヴィクトル様のサポートはお任せください」
「は、はい……。お言葉に、甘えさせていただきます」
そうして突如国王陛下のバックアップを受けられるようになり、作戦に着工。水面下で下準備を行い、一週間後――。
ついにその時が訪れ、僕達は動き出したのだった。
ミリーとの婚約を発表する日の、朝。城にある王の間で、僕は国王陛下に頭を下げていた。
王族達が介入してしまうと、少々ややこしくなってしまう。そこで動き出す前に、貸しの一つを使っておくようにした。
「本願を果たす為には、陛下の看過が必要不可欠となります。何卒、ご助力を」
「そなたは正義漢であり、いつも世話になっておるからの。その件に関しては余所見をすると、約束しよう」
陛下は即答即諾してくださり、そのあと玉座で腕組みをされた。
「とはいえだ。何かを起こすのであれば、必ずわたしの耳に入る。その際に適切な振る舞いをできるよう、先に『内容』を明かしてもらうぞ?」
「はい。包み隠さず、お伝えいたします」
僕達は、ミリヤ・アリネスとヴィクトル・ルクルの生まれ変わりなこと。
エリルとアルズは、レーファとロドリグの生まれ変わりなこと。
時を越えて前世の真実を暴き、彼らに罰を与えようとしていること。
陛下は決して、僕との約束を反故にしないので――信用できるので、本当の身分と目的を打ち明けた。
「荒唐無稽ですが、全てが事実。その証拠に、当時の王族以外は知り得ない情報を把握しております」
「…………………ふむ。そう、か……」
「これからそちらを、いくつか口に致します。陛下、何でもおっしゃってください」
「…………………分かった。では、先祖様の――ロドリグ様が、お主達に罪を擦り付けた方法を知りたい。そこを、つぶさに教えてくれ」
「擦り付けの方法、ですね。承知致しました」
想定していた問いとはまるで違うけれど、何でも答えると口にした。そのためまずは、そこについての説明を始める。
「兄さん達は、ハルト――僕の従者であり親友を、買収しておりました。そのため全てが筒抜けで、僕の動きを利用されました」
「………………なるほど」
「まずは調査の為の秘密裏の移動を、商人との接触に偽装されてしまい……。同時に兄さんは自分が不正の発見者となれるよう動いており、僕らが希少な宝石を受け取ったように捏造し始めていて――」
「ライナス、もう十分だ。お主の言は、事実と認識した」
詳説の中盤で陛下は立ち上がり、丁寧に一礼。敬意を含んだ雰囲気を纏い、こちらに近づいてきた。
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「それは――このお話は、処罰が済んでから致します。今は、そちらに集中致しましょう」
陛下は再び小さく頭を下げ、強く自身の胸元を叩いた。
「その件に関しては、両家へのフォローなども含め、わたくしも全面的に協力をさせていただきます。ヴィクトル様のサポートはお任せください」
「は、はい……。お言葉に、甘えさせていただきます」
そうして突如国王陛下のバックアップを受けられるようになり、作戦に着工。水面下で下準備を行い、一週間後――。
ついにその時が訪れ、僕達は動き出したのだった。
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