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第3話 異常 クリストフ視点(1)
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((なんだ!? なんなんだこれはっ!? どうなってるんだ!?))
俺は必死になって両手で口を抑え、目尻が裂けんばかりに目を見開いていた。
ど、どうして……! どうして――
勝手に口が動くんだ!?
『待つんだ!! 彼女っ、フルールは無実だ!!』
『ああっ、そうなんだよ! 彼女は犯人ではない! 悪事はなにひとつ働いてはいないんだよ!!』
俺がさっき叫んだものっ! あれはすべて、俺の意思じゃない!!
あんなことを言うつもりは、まったくないのにっっ! あんな風になってしまっていたんだ!!
((なにが起きた……!? 原因はなんだ……!? 何か変なものでも食ってしまったのか……!?))
世の中には、自白剤という薬がある。あれと同じような成分が入った食べ物を、知らない間に食べていたのか……!?
((い、いや、それはない。ありえない))
ウチで出されている料理は全て、完璧な安全性のチェックが行われている。そんな危険物が紛れ込む可能性は、0だ!
((じゃあっ、なんなんだ!? なぜこんなことが起きる!?))
こんなことっ、今まで1度もなかった! こんな状態になったという話を聞いたことすらないぞ!!
((みっ、未曽有の異常じゃないか!! どうして俺がっ、こんな目に遭うんだ!?))
今回ちょっと嘘を吐き、二か月からこっそりベルと関係を持っているだけ。悪党どものような犯罪行為は一切行っていないのにっ、なんでこんなに戸惑わなけばならないんだ!?
((こんなの理不尽じゃないか!! はっ、早く終われっ! 二度と起こるなっ!! 異常っ、貴様は他のヤツのところへ行ってしまえ――あああああああああああああ!?))
「すまない皆(みな)、今のは忘れてくれ。これから話すことだけが、事実だ」
そんなことを思っている間に、また口が動き出してっ! 更には右手が、独りでに書類を掲げ始めた!
なんだぁっ!? 何をするつもりだっっ!?
俺は必死になって両手で口を抑え、目尻が裂けんばかりに目を見開いていた。
ど、どうして……! どうして――
勝手に口が動くんだ!?
『待つんだ!! 彼女っ、フルールは無実だ!!』
『ああっ、そうなんだよ! 彼女は犯人ではない! 悪事はなにひとつ働いてはいないんだよ!!』
俺がさっき叫んだものっ! あれはすべて、俺の意思じゃない!!
あんなことを言うつもりは、まったくないのにっっ! あんな風になってしまっていたんだ!!
((なにが起きた……!? 原因はなんだ……!? 何か変なものでも食ってしまったのか……!?))
世の中には、自白剤という薬がある。あれと同じような成分が入った食べ物を、知らない間に食べていたのか……!?
((い、いや、それはない。ありえない))
ウチで出されている料理は全て、完璧な安全性のチェックが行われている。そんな危険物が紛れ込む可能性は、0だ!
((じゃあっ、なんなんだ!? なぜこんなことが起きる!?))
こんなことっ、今まで1度もなかった! こんな状態になったという話を聞いたことすらないぞ!!
((みっ、未曽有の異常じゃないか!! どうして俺がっ、こんな目に遭うんだ!?))
今回ちょっと嘘を吐き、二か月からこっそりベルと関係を持っているだけ。悪党どものような犯罪行為は一切行っていないのにっ、なんでこんなに戸惑わなけばならないんだ!?
((こんなの理不尽じゃないか!! はっ、早く終われっ! 二度と起こるなっ!! 異常っ、貴様は他のヤツのところへ行ってしまえ――あああああああああああああ!?))
「すまない皆(みな)、今のは忘れてくれ。これから話すことだけが、事実だ」
そんなことを思っている間に、また口が動き出してっ! 更には右手が、独りでに書類を掲げ始めた!
なんだぁっ!? 何をするつもりだっっ!?
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