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番外編その1 エリュエール邸にて~4人の謝罪とお詫び~ エレーヌ視点(5)
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「………………ぁ」
『『『『貴方様は……。本当に、エレーヌ様なのですよね……?』』』』
そんなお声を耳にした瞬間、でした。わたくしはおもわず固まり、それによってようやく『私』は気が付きました。
つい、前世の自分が出てしまっていたことに。
かつての私『ノエル』はルナリーファルで八十数年間、貴族として生きてきました。その中で貴族の悪い性質を嫌というほど知り、呆れていました。
ですのでコレット様達の態度は稀有で、たまらず嬉しくなってしまって。あのようになってしまっていたのです。
「「「「……………………」」」」
((困りましたね……。どうしましょう……?))
心変わりが嬉しくなって、ついはしゃいでしまった。こちらは――無理ですね。どんなにはしゃいでも、普通はあんな風にはなりません。
((でしたら…………。それなら…………………………))
駄目です。いくら考えても、いいアイディアが浮かびません。
『コレットちゃん、イザベルちゃん、エステルちゃん、ゾエちゃん』
『これからも正しい道を前へと走り続けて、お姉さん――と言っていい歳じゃないわね。真っすぐ成長してゆく姿を見せ続けて、おばあちゃんを喜ばせて頂戴』
ちゃん呼びと、おばあちゃん。この二つを正当化させる言い訳が思い付きません。
そもそも……。あるはずが、ありません。
「「「「……………………」」」」
((……皆様に…………。適当にお返事をしてうやむやにする、もできませんね))
『どうしても理由を知りたい』と強く思われていて、ちゃんとした説明なしでは終わらせられない空気が出来上がってしまっています。
ですので……。仕方がありませんね。
((リュドヴィック様、申し訳ございません))
今のコレット様達でしたら、何も問題は発生しませんので。私とノエルのこと、前世のことを、説明します。
『『『『貴方様は……。本当に、エレーヌ様なのですよね……?』』』』
そんなお声を耳にした瞬間、でした。わたくしはおもわず固まり、それによってようやく『私』は気が付きました。
つい、前世の自分が出てしまっていたことに。
かつての私『ノエル』はルナリーファルで八十数年間、貴族として生きてきました。その中で貴族の悪い性質を嫌というほど知り、呆れていました。
ですのでコレット様達の態度は稀有で、たまらず嬉しくなってしまって。あのようになってしまっていたのです。
「「「「……………………」」」」
((困りましたね……。どうしましょう……?))
心変わりが嬉しくなって、ついはしゃいでしまった。こちらは――無理ですね。どんなにはしゃいでも、普通はあんな風にはなりません。
((でしたら…………。それなら…………………………))
駄目です。いくら考えても、いいアイディアが浮かびません。
『コレットちゃん、イザベルちゃん、エステルちゃん、ゾエちゃん』
『これからも正しい道を前へと走り続けて、お姉さん――と言っていい歳じゃないわね。真っすぐ成長してゆく姿を見せ続けて、おばあちゃんを喜ばせて頂戴』
ちゃん呼びと、おばあちゃん。この二つを正当化させる言い訳が思い付きません。
そもそも……。あるはずが、ありません。
「「「「……………………」」」」
((……皆様に…………。適当にお返事をしてうやむやにする、もできませんね))
『どうしても理由を知りたい』と強く思われていて、ちゃんとした説明なしでは終わらせられない空気が出来上がってしまっています。
ですので……。仕方がありませんね。
((リュドヴィック様、申し訳ございません))
今のコレット様達でしたら、何も問題は発生しませんので。私とノエルのこと、前世のことを、説明します。
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