17 / 34
第11話 違う! 俯瞰視点(3)
しおりを挟む
((…………イーサンは……。演技を、していたんですわよね……?))
『ぉがぁあああああああ!! ぃがぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!! あぁぁぁぁぁぁぁあ!!』
『うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――おげぇえええ!!』
『――ぴぼ…………』
両手で激しく喉を抑え、歯車のようにグルグルと回る。いきなり人差し指と中指を口に突っ込んで、妙な笑みを浮かべながら思い切り吐く。天井に向けて右手を伸ばし、ヘンな声を発したあと大量に失禁して倒れ込む。
『相棒』が予定にはまったくないアクションを連発したことにより、アヴリーヌは激しく困惑していました。
((充血した目や指を突っ込む姿には、鬼気迫るものがあって……。お芝居とは思わませんわ……。それに……))
「…………………………。…………………………」
吐瀉物と大量の黄色い水溜まりの中心で、仰向けになったままピクピクしている。あんなにも上手く痙攣できるとは思えませんし、なにより、イーサンが汚物に浸ったままでいるとは思えませんでした。
((…………やっぱり……。さっきのアレは、演技ではなかった。実際に、苦しんでいた……))
「…………………………。…………………………」
((…………で、でも……。そんなことありえない。あれを飲んであんなにも苦しむはずは、ありませんわ……))
イーサンと自分の手元にあるのは、自分達が前日に用意したニセ毒水。自分達で受け取り自分達で作った、危険性がまったくない水。
そう思い込んでいるため、あの動きは非常に怪しいものの、『演技ではない』は否定されることとなりました。
((だ、だったら、やっぱり演技で……。演技なら…………これを飲んでも…………大丈夫、ですわね。わ、わたくしも飲みましょう))
一緒に死ぬつもりで来ていてあとを追うと言っていたのに、いつまでも経っても動かないのは不自然です。イーサン渾身の名演技を、台無しにし兼ねません。
ですのでアヴリーヌは瓶の栓を外し、事前に打ち合わせした量を飲みます。そうして――
『ぉがぁあああああああ!! ぃがぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!! あぁぁぁぁぁぁぁあ!!』
『うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――おげぇえええ!!』
『――ぴぼ…………』
両手で激しく喉を抑え、歯車のようにグルグルと回る。いきなり人差し指と中指を口に突っ込んで、妙な笑みを浮かべながら思い切り吐く。天井に向けて右手を伸ばし、ヘンな声を発したあと大量に失禁して倒れ込む。
『相棒』が予定にはまったくないアクションを連発したことにより、アヴリーヌは激しく困惑していました。
((充血した目や指を突っ込む姿には、鬼気迫るものがあって……。お芝居とは思わませんわ……。それに……))
「…………………………。…………………………」
吐瀉物と大量の黄色い水溜まりの中心で、仰向けになったままピクピクしている。あんなにも上手く痙攣できるとは思えませんし、なにより、イーサンが汚物に浸ったままでいるとは思えませんでした。
((…………やっぱり……。さっきのアレは、演技ではなかった。実際に、苦しんでいた……))
「…………………………。…………………………」
((…………で、でも……。そんなことありえない。あれを飲んであんなにも苦しむはずは、ありませんわ……))
イーサンと自分の手元にあるのは、自分達が前日に用意したニセ毒水。自分達で受け取り自分達で作った、危険性がまったくない水。
そう思い込んでいるため、あの動きは非常に怪しいものの、『演技ではない』は否定されることとなりました。
((だ、だったら、やっぱり演技で……。演技なら…………これを飲んでも…………大丈夫、ですわね。わ、わたくしも飲みましょう))
一緒に死ぬつもりで来ていてあとを追うと言っていたのに、いつまでも経っても動かないのは不自然です。イーサン渾身の名演技を、台無しにし兼ねません。
ですのでアヴリーヌは瓶の栓を外し、事前に打ち合わせした量を飲みます。そうして――
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,310
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる