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第15話 お願いした結果は シュザンヌ視点(2)
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「ちがっ、そんなことないんだシュザンヌ! 俺らの言葉に嘘はない!」
「わたくし達は本当に心を入れ替えたのよ!」
「打算など一切ない!! 聖女シュザンヌではなくてだなっ! 娘シュザンヌに戻って来て欲しいだけなのだよ!!」
「……そうでしたか。ですがこの言葉であり意思は、今後も変わることはございません。お引き取りください」
いくら言葉を重ねられても、この心が動くことはありません。
今後実際に心を入れ替えた場合は別ですが、そうでない限り、関わる日は訪れないでしょう。
「シュザンヌ――」「シュザンヌ――」「シュザンヌ――」
「この言葉であり意思は、今後も変わることはございません。お引き取りください」
「……そ、んな……」
「…………そんな……」
「シュザンヌ、頼む……! 我々に心を開いておくれ……! せめて――そ、そうだ!」
胸の前で両手を組んでいたコランタンさんの目が、不意に見開かれました。
「父さん……?」「あなた……?」
「神殿内にあるお前が暮らしていた部屋は、前聖女が逆恨みをして滅茶苦茶にしているらしい――当分は使えないみたいなんだよ!! だから部屋の準備が出来るまではお屋敷で暮らしてっ、色々と話しをさせて欲しいんだ! じっくり話し合えば気付いてもらえることが沢山ある! そうした結果認めてもらえないのなら、スッパリと諦めるから! とりあえずっ、とにかくっ、一度屋敷に戻ってきてくれ!」
「! 確かにそうね! それがいいわ!」
「父さんと母さんの言う通りだ! 落ち着いて過ごせる場所がないなら生まれ育った場所に戻るべきだ!」
そちらは先ほど、神殿の関係者さんから伺いました。
ですが、その必要はありません。
「仰られているように、かつての部屋がないのは事実です。けれどわたしにはもう、あのお部屋は必要ないのですよ。わたしの今後の拠点はこちらではなく、コザレイティア侯爵邸となるのですから」
「「「…………。え……?」」」
「「「「「え……?」」」」」
(……なるほど。僕らが知らないところで、何かあったみたいだね)
お三方と神殿所属の皆様は唖然となり、クロヴィスさんはクスリと微笑みました。
はい、そうなんです。とあることが、ありました。
「しゅ、シュザンヌよ……。今後も……『平穏の儀式』を、行ってくれるの、だよな……?」
「ええ。行わせていただきます」
孤児院や病院の人々などなど、この国にも沢山護らせていただきたい人はいます。その方々の笑顔のために、この命が尽きるまで務める所存です。
「な、ならば……。時間的に、無理なのではないか……? いや、できるにはできるが……。往復しているだけで一週間が経ってしまうぞ……?」
「そうならない方法が、あるのですよ。素敵なものをいただきました」
「「「???」」」
「そちらを、貴方がたに説明するつもりはございません。……問題のある方々の処遇や今後についてなど、これから話し合わなければならないことが多々あります。それに陛下や殿下の問題もまだ解決しておりませんので、これで失礼致します」
「! 待ってくれ! 頼む!! 頼む!!」
「お願いよ!! 待って頂戴!!」
「待ってくれシュザンヌ!! お兄ちゃんを信じてくれ!!」
何度も申し上げたように、この方達とこれ以上お話しすることはありません。
わたしはクロヴィスさんと、神殿関係者の皆様――殿下達と結託をされていた人を除く方々に会釈を行い、大事なお話をするため『会議室』へと移動を始めたのでした。
「わたくし達は本当に心を入れ替えたのよ!」
「打算など一切ない!! 聖女シュザンヌではなくてだなっ! 娘シュザンヌに戻って来て欲しいだけなのだよ!!」
「……そうでしたか。ですがこの言葉であり意思は、今後も変わることはございません。お引き取りください」
いくら言葉を重ねられても、この心が動くことはありません。
今後実際に心を入れ替えた場合は別ですが、そうでない限り、関わる日は訪れないでしょう。
「シュザンヌ――」「シュザンヌ――」「シュザンヌ――」
「この言葉であり意思は、今後も変わることはございません。お引き取りください」
「……そ、んな……」
「…………そんな……」
「シュザンヌ、頼む……! 我々に心を開いておくれ……! せめて――そ、そうだ!」
胸の前で両手を組んでいたコランタンさんの目が、不意に見開かれました。
「父さん……?」「あなた……?」
「神殿内にあるお前が暮らしていた部屋は、前聖女が逆恨みをして滅茶苦茶にしているらしい――当分は使えないみたいなんだよ!! だから部屋の準備が出来るまではお屋敷で暮らしてっ、色々と話しをさせて欲しいんだ! じっくり話し合えば気付いてもらえることが沢山ある! そうした結果認めてもらえないのなら、スッパリと諦めるから! とりあえずっ、とにかくっ、一度屋敷に戻ってきてくれ!」
「! 確かにそうね! それがいいわ!」
「父さんと母さんの言う通りだ! 落ち着いて過ごせる場所がないなら生まれ育った場所に戻るべきだ!」
そちらは先ほど、神殿の関係者さんから伺いました。
ですが、その必要はありません。
「仰られているように、かつての部屋がないのは事実です。けれどわたしにはもう、あのお部屋は必要ないのですよ。わたしの今後の拠点はこちらではなく、コザレイティア侯爵邸となるのですから」
「「「…………。え……?」」」
「「「「「え……?」」」」」
(……なるほど。僕らが知らないところで、何かあったみたいだね)
お三方と神殿所属の皆様は唖然となり、クロヴィスさんはクスリと微笑みました。
はい、そうなんです。とあることが、ありました。
「しゅ、シュザンヌよ……。今後も……『平穏の儀式』を、行ってくれるの、だよな……?」
「ええ。行わせていただきます」
孤児院や病院の人々などなど、この国にも沢山護らせていただきたい人はいます。その方々の笑顔のために、この命が尽きるまで務める所存です。
「な、ならば……。時間的に、無理なのではないか……? いや、できるにはできるが……。往復しているだけで一週間が経ってしまうぞ……?」
「そうならない方法が、あるのですよ。素敵なものをいただきました」
「「「???」」」
「そちらを、貴方がたに説明するつもりはございません。……問題のある方々の処遇や今後についてなど、これから話し合わなければならないことが多々あります。それに陛下や殿下の問題もまだ解決しておりませんので、これで失礼致します」
「! 待ってくれ! 頼む!! 頼む!!」
「お願いよ!! 待って頂戴!!」
「待ってくれシュザンヌ!! お兄ちゃんを信じてくれ!!」
何度も申し上げたように、この方達とこれ以上お話しすることはありません。
わたしはクロヴィスさんと、神殿関係者の皆様――殿下達と結託をされていた人を除く方々に会釈を行い、大事なお話をするため『会議室』へと移動を始めたのでした。
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