悪役にされた令嬢は、阿呆共に報復する

龍希

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粛正の六重奏 2

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「……陛下が覆さないのに、我々が異議を申し立てる事など出来ましょうか」
 ランプロス公爵が沈痛な声音で言う。
 ビクリと反応したのは他の夫妻達で、そろりと元王子を見遣った後は、上下に揺れる首ふり人形の如く同意している。

「では、通達しておいた通り、此度の件は、下手をすれば帝国との戦争に発展してもおかしくないほどだとは、イミテを含め他達は理解しているか? 何度か引き下がる機会を王太子殿下は与えていたが、全て無視した結果は、開戦でもおかしくない」
 じろりと、実の息子を睨みながら国王陛下は問い質す。

 目を見開き、イミテが焦った様な声を上げる。
「戦争ってそんな!」
「反論は許さぬ、はいか、いいえで答えよ」
「いぃ……は、はい」
 氷の様な国王の威圧に青褪めて、イミテは反論を封じた。
「本来であれば、幽閉か処刑かの二択しかないが……此度の罰は、帝国側からの極刑依頼は無いため、この国の法に照らし合わせて各々が別の地にて平民として生きる事となる。各地の領主は監視者となる。また、魔術でそなた達が相対する事は出来なくなる。すれ違う位は許される範囲だが、意志疎通を図ろうものなら心臓が止まる様な呪いを仕掛ける。解除しようと呪いに手を出しても同じ様に死に至る。当たり前だが、反逆行為を二度も許すつもりはない。元凶であり子息達を唆したカルミア・フォリアは厳格な修道院へ生涯に渡って幽閉。異論は許さぬ」
 きっぱりと告げる国王に、絶句するのは王子と不愉快な仲間達だが正反対に返事をしたのは彼らの親達である。

「「「「……承知しました」」」」
 シンクロするかのように、皆同時に深々と頭を下げて承る。

 宰相が追加で告げる。
「では、各々の屋敷にて数日迎えが来るまで待って頂きます。では、退出を」
 出口側に居た者達から立ち上がり、退出していった。
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