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竜騎士になったよ
シンくん間違えられて衝撃
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すみません、話が途中で途切れるトラブルがありました。続きを書いたのが吹き飛んで太陽って…。誠に申し訳ありません。わけのわからん文のお詫びというか、明日の分の続きを投稿します。
◆◆◆
広場の上空にすぐに着いた俺たち。
どうやって降りようかな、広場にはヘラクレス号は大きいかな、と思っていたらラースが背中を向けて自分に乗るように促した。
ラースに乗るとすぐにヘラクレス号から飛び降りてパラシュートのように地上へ近づく。
広場の少し人のいない場所を選び、ひらり、音もなく着地をするラースが見事だ。さすがというしかない。
「ラースありがと、行ってくるね」
「ギャウ!」
俺に声をかけるとラースはヘラクレス号のところへ飛びたち、広場の上空を数回まわってから二匹は王宮のほうへと戻って行った。
広場にいた人々が俺を見ている。竜騎士、竜騎士、と口々に言っていた。
前にフィリックスと来たから何となくは覚えている。マルシェも通ったから多分行けるだろう。歩いているうちにちゃんとマルシェに着いた。
そこは様々な果物、食材が豊富にあった。目を輝かせて俺は食材を手にいれてほくほくとした気分で広場へと戻る。時間を忘れてマルシェに没頭したのでもう夕方近くになっていた。
袋を下げた俺は広場へ行き、ラースと交信を試みた。
『遠隔のシンクロだ。呼び掛けてみろ。ラースとシンならできると思うんだが』
ピアスからガラが教えてくれた。言われた通り、ラースに呼び掛けた。
でも、なかなか返信がこない。何度か呼び掛けて、やっとラースの思念と繋がった感覚。これが遠隔シンクロか。頭の奥でラースの可愛い声がした。
だんだん周囲が暗くなり、人が少なくなる広場。街に灯りが点るけれどもなんだか猥雑な雰囲気になってきた。
俺は買い物をした麻袋を抱き締めて、少し心細くなる。
ラース、早く来てくれないかな…。ヘラクレス号ではないからそんなに速くは飛べないのかな。
「行こうか」
「は?」
いきなり知らない男に話しかけられた。今、何て言ったの?俺は首を傾げた、
「可愛いね…こんな綺麗な子は初めてだな。うわあ楽しみだ、」
男は俺の肩を馴れ馴れしく抱いて移動しようとした。
「え?何ですか?」
「何言ってるんだ、金はちゃんと払ってあるんだ、さっさと言うこと聞けよ」
男が苛立ったように俺に眉間を険しくして言うけれど、俺には訳がわからない。
「金?」
「そうだ、朝までの分を前払いしてあるんだ」
「朝まで?」
「うるせえ!黙ってついてこいよ!」
男はとうとう怒鳴りつけてきた。腕を掴む手に力が込められる。
怖い。何するんだ?
「待ったか?すまない」
突然明るい声がして見ると、そこにはフィリックスがいた。
「何だてめえ?」
男がフィリックスに凄む。彼のこの美形を目の前にして逆上したようだった。
「この子は俺のだから」
フィリックスはそう言って俺を引き寄せる。
「なっ?金は払ってあるんだ、こいつを引き渡せ!朝まで可愛がってやるんだよ!」
男がそう怒鳴って無理やり俺の腕を掴もうとした。
「どこの男娼と間違ってるんだ?この子は俺の恋人だ!」
とうとうフィリックスがぶち切れた。俺の前に進み出て庇いながら男に怒鳴り返す。
だ、男娼…?
恋人…?えっ?フィリックス…。
フィリックスは俺の肩を抱いて進んでいく。男がまだ何か叫んでいる。人だかりができ、俺たちは逃げるように走った。
「竜騎士がトラブルになったって噂が立つのも嫌だからな…モンスターが出たのでラースを連れて応援に行ってたんだ。そしたらシンから連絡があって、オリオン号のほうがラースより早いから俺が来た。…来てみれば、だ」
フィリックスは人気のない路地に俺を引っ張りこんだ。厚い胸に抱き締められて、さも愛おしげに頬にキスを何度もされる。
「日が暮れるとあの広場は娼婦や男娼が客との待ち合わせに使うこともあるんだ。…教えてなかったな、ごめん…怖かっただろ?」
いやいや、それを教わる機会は今までの人生で一度も無いからフィリックスは悪くないよ!
優しいフィリックスのキスに俺は全身真っ赤になった。
「勝手な行動をして、ごめんなさい…」
俺はフィリックスに謝った。
「ほんとにな、絡まれてるシンを見たとき一気に血が下がった。シンは自分の容姿をわかってないから…」
「俺?俺の容姿って?」
「あーもう…そんなとこまで可愛いな!世界一可愛い」
フィリックスが俺を抱き締めた。
「恋人だって嘘までついてくれて…ごめんなさい」
「嘘じゃない。恋人じゃないかもしれないけど、俺はそうなりたいと思ってる」
…えっ?
そう言うとフィリックスは俺を壁に押し付けて唇を奪うようにキスをした。
「んっ…!ふ…」
すぐに舌が入り込み、俺の歯を割って舌を誘い出す。俺は頭がくらくらしてきた。フィリックスの服をぎゅっと掴んで、抗えないまま激しいキスが続いていく。
やっと唇を離したフィリックスは切なげに目を細め、俺の頬を指でなぞった。
「好きだ、シン…これは伝えておく」
フィリックスが俺にそう言った。
◆◆◆
広場の上空にすぐに着いた俺たち。
どうやって降りようかな、広場にはヘラクレス号は大きいかな、と思っていたらラースが背中を向けて自分に乗るように促した。
ラースに乗るとすぐにヘラクレス号から飛び降りてパラシュートのように地上へ近づく。
広場の少し人のいない場所を選び、ひらり、音もなく着地をするラースが見事だ。さすがというしかない。
「ラースありがと、行ってくるね」
「ギャウ!」
俺に声をかけるとラースはヘラクレス号のところへ飛びたち、広場の上空を数回まわってから二匹は王宮のほうへと戻って行った。
広場にいた人々が俺を見ている。竜騎士、竜騎士、と口々に言っていた。
前にフィリックスと来たから何となくは覚えている。マルシェも通ったから多分行けるだろう。歩いているうちにちゃんとマルシェに着いた。
そこは様々な果物、食材が豊富にあった。目を輝かせて俺は食材を手にいれてほくほくとした気分で広場へと戻る。時間を忘れてマルシェに没頭したのでもう夕方近くになっていた。
袋を下げた俺は広場へ行き、ラースと交信を試みた。
『遠隔のシンクロだ。呼び掛けてみろ。ラースとシンならできると思うんだが』
ピアスからガラが教えてくれた。言われた通り、ラースに呼び掛けた。
でも、なかなか返信がこない。何度か呼び掛けて、やっとラースの思念と繋がった感覚。これが遠隔シンクロか。頭の奥でラースの可愛い声がした。
だんだん周囲が暗くなり、人が少なくなる広場。街に灯りが点るけれどもなんだか猥雑な雰囲気になってきた。
俺は買い物をした麻袋を抱き締めて、少し心細くなる。
ラース、早く来てくれないかな…。ヘラクレス号ではないからそんなに速くは飛べないのかな。
「行こうか」
「は?」
いきなり知らない男に話しかけられた。今、何て言ったの?俺は首を傾げた、
「可愛いね…こんな綺麗な子は初めてだな。うわあ楽しみだ、」
男は俺の肩を馴れ馴れしく抱いて移動しようとした。
「え?何ですか?」
「何言ってるんだ、金はちゃんと払ってあるんだ、さっさと言うこと聞けよ」
男が苛立ったように俺に眉間を険しくして言うけれど、俺には訳がわからない。
「金?」
「そうだ、朝までの分を前払いしてあるんだ」
「朝まで?」
「うるせえ!黙ってついてこいよ!」
男はとうとう怒鳴りつけてきた。腕を掴む手に力が込められる。
怖い。何するんだ?
「待ったか?すまない」
突然明るい声がして見ると、そこにはフィリックスがいた。
「何だてめえ?」
男がフィリックスに凄む。彼のこの美形を目の前にして逆上したようだった。
「この子は俺のだから」
フィリックスはそう言って俺を引き寄せる。
「なっ?金は払ってあるんだ、こいつを引き渡せ!朝まで可愛がってやるんだよ!」
男がそう怒鳴って無理やり俺の腕を掴もうとした。
「どこの男娼と間違ってるんだ?この子は俺の恋人だ!」
とうとうフィリックスがぶち切れた。俺の前に進み出て庇いながら男に怒鳴り返す。
だ、男娼…?
恋人…?えっ?フィリックス…。
フィリックスは俺の肩を抱いて進んでいく。男がまだ何か叫んでいる。人だかりができ、俺たちは逃げるように走った。
「竜騎士がトラブルになったって噂が立つのも嫌だからな…モンスターが出たのでラースを連れて応援に行ってたんだ。そしたらシンから連絡があって、オリオン号のほうがラースより早いから俺が来た。…来てみれば、だ」
フィリックスは人気のない路地に俺を引っ張りこんだ。厚い胸に抱き締められて、さも愛おしげに頬にキスを何度もされる。
「日が暮れるとあの広場は娼婦や男娼が客との待ち合わせに使うこともあるんだ。…教えてなかったな、ごめん…怖かっただろ?」
いやいや、それを教わる機会は今までの人生で一度も無いからフィリックスは悪くないよ!
優しいフィリックスのキスに俺は全身真っ赤になった。
「勝手な行動をして、ごめんなさい…」
俺はフィリックスに謝った。
「ほんとにな、絡まれてるシンを見たとき一気に血が下がった。シンは自分の容姿をわかってないから…」
「俺?俺の容姿って?」
「あーもう…そんなとこまで可愛いな!世界一可愛い」
フィリックスが俺を抱き締めた。
「恋人だって嘘までついてくれて…ごめんなさい」
「嘘じゃない。恋人じゃないかもしれないけど、俺はそうなりたいと思ってる」
…えっ?
そう言うとフィリックスは俺を壁に押し付けて唇を奪うようにキスをした。
「んっ…!ふ…」
すぐに舌が入り込み、俺の歯を割って舌を誘い出す。俺は頭がくらくらしてきた。フィリックスの服をぎゅっと掴んで、抗えないまま激しいキスが続いていく。
やっと唇を離したフィリックスは切なげに目を細め、俺の頬を指でなぞった。
「好きだ、シン…これは伝えておく」
フィリックスが俺にそう言った。
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