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第二章 混沌竜の契約者
ドジの産物
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「や、やっぱり食べないと勿体無いよね……」
ドジで油に落としたパンに誤って砂糖をかけてしまったパンを箸で持ち上げたものの、どんな味なのか想像も出来ない僕は食べるのを躊躇っていた。
「お兄ちゃんがやったことなんだから、ちゃんとお兄ちゃんが食べないと」
「そうだぞロイ、食べ物を粗末にするのはいけない事なんだ」
ミリィの言葉に父さんがそう付け加える。
「う、うん、それじゃあ、いただきます……」
何時までもこうしていたら他のご飯が冷めてしまうので、僕は覚悟を決めてパンを食べる。
「……ん?」
そうして僕は家族が見守る中、パンを無言でモグモグと食べ続ける。
「ど、どうしたのお兄ちゃん?」
何も言わずに無心で食べる僕にミリィが心配そうな顔をする。
しかし僕はそんな事に気付くことなく、その不思議な味のパンを食べる。
そのパンはまず誤ってかけた砂糖の甘みを舌に伝え、それと揚げ物の衣の味も微かにはしたものの気になるほどではなかった。
噛んで千切ると油に落としてすぐ引き上げたからか意外と中まで油が浸透してはおらず、外はシットリとして中は他のパンと同じでふんわりモチッとしていた。
「……美味しい」
気が付くと油に落としたパンは食べ終えていて、ちょっと残念に思いながらそう呟いた。
「「「え?」」」
コンを除く3人が驚いて声を出す。
コンは僕を不思議そうに見つめてくる。
「これ、すごく美味しかった、もう一個食べたいくらい」
「そんなに美味しかったの?なら私も食べたーい!」
そして先程までそんなの絶対食べたくない、という表情をしていたミリィが急に目を輝かせてそう言った。
「そんなに美味しかったのか?なら俺も食べてみたい」
「それじゃあ皆の分を作ってみましょうか」
そして父さんと母さんがそう言って、母さんが台所へパンを持って行く。
コンに頼んで竈に火種を作ってもらい、薪などを使ってすぐに火を大きくする。
そしてその内温まった油に引き上げるまでと同じ約10秒程揚げたらすぐに引き上げる。
それから僕が火を消している間に母さんが砂糖をかけて居間に持って行く。
「あ、美味しい!」
「お、これは意外と」
「美味しいわねぇ」
僕が台所で薪を崩したりしている間に揚げたパンに砂糖をかけたのを食べた家族からそんな声が聞こえてくる。
「ふむ、ロイのドジのおかげだな」
そしてそんな声が聞こえたので消しながら居間を見ると、僕の分のパンを食べているコンが居た。
コンも気に入ったみたいで良かった。
それから少しして竈の火を消してから居間に戻ると、既に揚げ物が半分ほど無くなっていた。
「あ、僕も食べないと」
次々皆が取っていくので僕も急いで食べ始める。
「「「「「ごちそうさまでした!」」」」」
食べ終えたら母さんとミリィが皿洗いを始める。
「あのパンすっごく美味しかった!」
台所でミリィが興奮してそう言う。
「そうねぇ、ロイのドジもたまにはいいことするわねぇ」
それに母さんが賛同する。
「ドジは無くしたいんだけど……」
確かに美味しかったけどさ。
「あっはっは、いいじゃないか美味かったんだから!」
「イテ」
父さんがバシン!と背中を叩いてそう言った。
「父さんそれ痛いっていつも言ってるんだけど」
「おおすまんすまん」
そう言いながら笑う父さんに、僕はこの癖は直らないんだろうなぁと諦めている。
「それはそれとしてだ、これなら案外国の『特産品コンテスト』とか言うのに出せるんじゃないか?」
「でも油で揚げただけだから」
「ま、無理だよな!」
今朝コンに話した『この国の特産品を作ったものには』と言う話、あれはこの特産品コンテストのことを指している。
だけどそんな簡単に決まる訳がないと言うと、父さんも笑う。
それから暫く家族で談笑した後、僕とコンは先に自分の部屋に行く。
「やっぱり自分の布団が一番落ち着く」
寝間着に着替えた僕は布団に入る。
「我はロイの側なら何処でも良い」
「それならこっちの布団来る?」
「今の時期に一緒は暑いのでな、遠慮する」
そんな事を言いながら、僕は眠気に誘われて瞼を閉じる。
「それじゃあおやすみ、コン」
「おやすみ」
そうして僕はすぐに深い眠りについた。
ドジで油に落としたパンに誤って砂糖をかけてしまったパンを箸で持ち上げたものの、どんな味なのか想像も出来ない僕は食べるのを躊躇っていた。
「お兄ちゃんがやったことなんだから、ちゃんとお兄ちゃんが食べないと」
「そうだぞロイ、食べ物を粗末にするのはいけない事なんだ」
ミリィの言葉に父さんがそう付け加える。
「う、うん、それじゃあ、いただきます……」
何時までもこうしていたら他のご飯が冷めてしまうので、僕は覚悟を決めてパンを食べる。
「……ん?」
そうして僕は家族が見守る中、パンを無言でモグモグと食べ続ける。
「ど、どうしたのお兄ちゃん?」
何も言わずに無心で食べる僕にミリィが心配そうな顔をする。
しかし僕はそんな事に気付くことなく、その不思議な味のパンを食べる。
そのパンはまず誤ってかけた砂糖の甘みを舌に伝え、それと揚げ物の衣の味も微かにはしたものの気になるほどではなかった。
噛んで千切ると油に落としてすぐ引き上げたからか意外と中まで油が浸透してはおらず、外はシットリとして中は他のパンと同じでふんわりモチッとしていた。
「……美味しい」
気が付くと油に落としたパンは食べ終えていて、ちょっと残念に思いながらそう呟いた。
「「「え?」」」
コンを除く3人が驚いて声を出す。
コンは僕を不思議そうに見つめてくる。
「これ、すごく美味しかった、もう一個食べたいくらい」
「そんなに美味しかったの?なら私も食べたーい!」
そして先程までそんなの絶対食べたくない、という表情をしていたミリィが急に目を輝かせてそう言った。
「そんなに美味しかったのか?なら俺も食べてみたい」
「それじゃあ皆の分を作ってみましょうか」
そして父さんと母さんがそう言って、母さんが台所へパンを持って行く。
コンに頼んで竈に火種を作ってもらい、薪などを使ってすぐに火を大きくする。
そしてその内温まった油に引き上げるまでと同じ約10秒程揚げたらすぐに引き上げる。
それから僕が火を消している間に母さんが砂糖をかけて居間に持って行く。
「あ、美味しい!」
「お、これは意外と」
「美味しいわねぇ」
僕が台所で薪を崩したりしている間に揚げたパンに砂糖をかけたのを食べた家族からそんな声が聞こえてくる。
「ふむ、ロイのドジのおかげだな」
そしてそんな声が聞こえたので消しながら居間を見ると、僕の分のパンを食べているコンが居た。
コンも気に入ったみたいで良かった。
それから少しして竈の火を消してから居間に戻ると、既に揚げ物が半分ほど無くなっていた。
「あ、僕も食べないと」
次々皆が取っていくので僕も急いで食べ始める。
「「「「「ごちそうさまでした!」」」」」
食べ終えたら母さんとミリィが皿洗いを始める。
「あのパンすっごく美味しかった!」
台所でミリィが興奮してそう言う。
「そうねぇ、ロイのドジもたまにはいいことするわねぇ」
それに母さんが賛同する。
「ドジは無くしたいんだけど……」
確かに美味しかったけどさ。
「あっはっは、いいじゃないか美味かったんだから!」
「イテ」
父さんがバシン!と背中を叩いてそう言った。
「父さんそれ痛いっていつも言ってるんだけど」
「おおすまんすまん」
そう言いながら笑う父さんに、僕はこの癖は直らないんだろうなぁと諦めている。
「それはそれとしてだ、これなら案外国の『特産品コンテスト』とか言うのに出せるんじゃないか?」
「でも油で揚げただけだから」
「ま、無理だよな!」
今朝コンに話した『この国の特産品を作ったものには』と言う話、あれはこの特産品コンテストのことを指している。
だけどそんな簡単に決まる訳がないと言うと、父さんも笑う。
それから暫く家族で談笑した後、僕とコンは先に自分の部屋に行く。
「やっぱり自分の布団が一番落ち着く」
寝間着に着替えた僕は布団に入る。
「我はロイの側なら何処でも良い」
「それならこっちの布団来る?」
「今の時期に一緒は暑いのでな、遠慮する」
そんな事を言いながら、僕は眠気に誘われて瞼を閉じる。
「それじゃあおやすみ、コン」
「おやすみ」
そうして僕はすぐに深い眠りについた。
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