33 / 125
第二章 混沌竜の契約者
南の森
しおりを挟む
「ロイよ、一体どこに向かっているのだ?」
今現在僕とソフィは村の周囲にある高さ50センチ程の木の柵を乗り越えていた。
「うん、大丈夫そう」
周囲を見渡して誰もいないことを確認する。
「会いに行くの久しぶりだけど、ちゃんと覚えててくれてるかな?」
ソフィが少しだけ心配そうに言う。
「大丈夫だよ、だってあのユンだから」
確か前に会ったのはもう4ヶ月程前だったし、どうなってるかな。
その後コンからの質問を軽く流しながら暫く南に向けて歩き続けた。
そして歩くこと約30分、もう1キロ程前には森が広がっていた。
「ロイよ、いい加減目的を教えてくれてもいいではないか」
コンのもう何度目かもわからない質問に、僕はニコッと笑う。
「ここは南の森って言って、色んな動物に魔物もいるから絶対に近づくなって言われてるの」
僕はコンにこれまで話さなかった理由の一つを言う。
「な、ロイは何故そんな所に来るのだ。それに、その様子だとこれまでに何度も来てるのではないか?」
コンは全く持って戦闘など出来ない僕が危険な場所に来ていたことに驚いている。
「その理由は呼べばわかるから」
そんな心配をしてくれているコンを置いといて、僕は「ピーーー!!」と指笛を吹く。
それからすぐに森の中から白い物体が高速でこちらに走ってきた。
「ちょ、速度落として落としてそのまま来られると死んじゃう!」
そしてその予想外の速度の物体に大慌てで静止をかける。
するとその白い物体は少しずつ速度を落とし……思いっきり僕の腹に突進した。
その突進の威力に堪らず倒れ込む僕の上にその物体はのしかかってくる。
「うっ……痛たたた、ちょっとユン、苦しいから離れて」
そう言うと素直に離れてくれたその物体……『ユン』の姿を見る。
ユンは真っ白なもふもふした毛に覆われた狼で、高さは大体僕のお腹位だから1メートルと少し、体長は大体僕の身長とそう変わらないから160センチぐらいである。
「クーン」
その狼ユンは僕が座るのを待って、それから近づいて来ると急に顔を舐めはじめた。
「ちょ、ユンくすぐったいって!あ、ちょ、ヨダレ凄いから一旦あああああ」
そして体を摺り寄せて来る力に負けてまた倒れた僕の顔を舐め回す。
「ユン、ちょっと落ち着きなさい」
隣でニコニコと見守っていたソフィがユンの鼻頭をちょんと触ると飛び退いてくれた。
「ロイよ、大丈夫か?」
その様子に驚いてい目を丸くして見ていたコンが心配して僕の隣に降りる。
「大丈夫だよ。それにしてもユン、ちょっと見ない内にまた大きくなったね~」
心配してくれたコンの頭を撫でながらそう言うと、ユンはちょっと羨ましそうな顔をして、それからまた僕に体を擦り付けてくる。
但し、今度は優しくなので倒されることはない。
「もー、何時まで経っても甘えん坊だなぁユンは。それじゃあ他の仲間達も呼んでくれる?」
構ってほしそうだったので右手でコンを撫でながら、左手でユンの顎のあたりを撫でまわすと嬉しそうにグルグルと鳴く。
でも僕が仲間を呼んでと頼むとユンは一旦僕から離れて大きく息を吸い込む。
「ワオオオオオォォォォォン!!」
そしてよく響く声で遠吠えをした。
「「「ウゥオオオオオ!」」」
そしてそれに答えるようにたくさんの遠吠えが響き、森の中からたくさんの動物達が現れる。
その駆けてくる動物の多くは狼が占めているのだが、その中に熊や兎などの姿も見える。
「みんな久しぶり!元気してた?」
そう聞くと、動物達はそれぞれの鳴き声や動きで元気だとアピールして来る。
「ふむ……ロイよ、いい加減この状況の説明をしてくれても良くないか?」
コンが目の前の光景を見ながら、何故かちょっと呆れ声で言う。
「それじゃあユンとの出会った時の話をしようか」
僕は寄ってきた他の動物たちを撫でたり抱きしめたりしてスキンシップをしながらコンにユンとの出会いの話を始めた。
今現在僕とソフィは村の周囲にある高さ50センチ程の木の柵を乗り越えていた。
「うん、大丈夫そう」
周囲を見渡して誰もいないことを確認する。
「会いに行くの久しぶりだけど、ちゃんと覚えててくれてるかな?」
ソフィが少しだけ心配そうに言う。
「大丈夫だよ、だってあのユンだから」
確か前に会ったのはもう4ヶ月程前だったし、どうなってるかな。
その後コンからの質問を軽く流しながら暫く南に向けて歩き続けた。
そして歩くこと約30分、もう1キロ程前には森が広がっていた。
「ロイよ、いい加減目的を教えてくれてもいいではないか」
コンのもう何度目かもわからない質問に、僕はニコッと笑う。
「ここは南の森って言って、色んな動物に魔物もいるから絶対に近づくなって言われてるの」
僕はコンにこれまで話さなかった理由の一つを言う。
「な、ロイは何故そんな所に来るのだ。それに、その様子だとこれまでに何度も来てるのではないか?」
コンは全く持って戦闘など出来ない僕が危険な場所に来ていたことに驚いている。
「その理由は呼べばわかるから」
そんな心配をしてくれているコンを置いといて、僕は「ピーーー!!」と指笛を吹く。
それからすぐに森の中から白い物体が高速でこちらに走ってきた。
「ちょ、速度落として落としてそのまま来られると死んじゃう!」
そしてその予想外の速度の物体に大慌てで静止をかける。
するとその白い物体は少しずつ速度を落とし……思いっきり僕の腹に突進した。
その突進の威力に堪らず倒れ込む僕の上にその物体はのしかかってくる。
「うっ……痛たたた、ちょっとユン、苦しいから離れて」
そう言うと素直に離れてくれたその物体……『ユン』の姿を見る。
ユンは真っ白なもふもふした毛に覆われた狼で、高さは大体僕のお腹位だから1メートルと少し、体長は大体僕の身長とそう変わらないから160センチぐらいである。
「クーン」
その狼ユンは僕が座るのを待って、それから近づいて来ると急に顔を舐めはじめた。
「ちょ、ユンくすぐったいって!あ、ちょ、ヨダレ凄いから一旦あああああ」
そして体を摺り寄せて来る力に負けてまた倒れた僕の顔を舐め回す。
「ユン、ちょっと落ち着きなさい」
隣でニコニコと見守っていたソフィがユンの鼻頭をちょんと触ると飛び退いてくれた。
「ロイよ、大丈夫か?」
その様子に驚いてい目を丸くして見ていたコンが心配して僕の隣に降りる。
「大丈夫だよ。それにしてもユン、ちょっと見ない内にまた大きくなったね~」
心配してくれたコンの頭を撫でながらそう言うと、ユンはちょっと羨ましそうな顔をして、それからまた僕に体を擦り付けてくる。
但し、今度は優しくなので倒されることはない。
「もー、何時まで経っても甘えん坊だなぁユンは。それじゃあ他の仲間達も呼んでくれる?」
構ってほしそうだったので右手でコンを撫でながら、左手でユンの顎のあたりを撫でまわすと嬉しそうにグルグルと鳴く。
でも僕が仲間を呼んでと頼むとユンは一旦僕から離れて大きく息を吸い込む。
「ワオオオオオォォォォォン!!」
そしてよく響く声で遠吠えをした。
「「「ウゥオオオオオ!」」」
そしてそれに答えるようにたくさんの遠吠えが響き、森の中からたくさんの動物達が現れる。
その駆けてくる動物の多くは狼が占めているのだが、その中に熊や兎などの姿も見える。
「みんな久しぶり!元気してた?」
そう聞くと、動物達はそれぞれの鳴き声や動きで元気だとアピールして来る。
「ふむ……ロイよ、いい加減この状況の説明をしてくれても良くないか?」
コンが目の前の光景を見ながら、何故かちょっと呆れ声で言う。
「それじゃあユンとの出会った時の話をしようか」
僕は寄ってきた他の動物たちを撫でたり抱きしめたりしてスキンシップをしながらコンにユンとの出会いの話を始めた。
3
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
お気に入り・感想、宜しくお願いします。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる