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第三章 農民が動かす物語
王妃
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「ああそうだロイ君、コン殿、少し良いかね?」
「何ですか?」
話を終えてそろそろ村へと戻ろうとしていた時、メルクさんが呼び止める。
「その、まだこの後時間はあるか?」
「え、あ、はい、ありますよ」
この後帰ったら村長と親に今日の事を話して、それから少し散歩しようかななんて考えていたので時間はあるのだ。
「それならば私の妻に会ってくれないだろうか?」
「え、それって王妃様ですよね!」
と、ここでソフィが食いついた。
「そうだ」
「あのその、そんな方に僕が会っていいんでしょうか?」
今国王様と会っている事自体が普通ではないが、そこは竜が好きな人だからと半ば無理矢理納得しているけど、僕はただの農民だから本来そう簡単に王族に会うなどあるはずが無いのだ。
不安になってメルクさんを見ると、メルクさんは笑って言った。
「私の妻も大変な竜好きでな、この前私一人だけコン殿に会ったと話したらしこたま殴られてな、その時に《コン様とその主人の方に会っていただけるかどうか確認を取って下さい》と言われてな」
「え、殴られ……」
「ああ、それは私が約束を破ってしまったからなので気にすることはないぞ」
メルクさん、これでも国王様なのに殴るって……
「えっと、その、会うの大丈夫です」
「おお、そうか!」
「国王様、そろそろ会議の時間です」
ノトさんは時間を確認してそう言った。
「ああ、済まないなロイ君。ではこの後すぐに来るよう伝えるのでな、妻も竜好きなので無いとは思うがもしも何かコン殿に失礼があればすぐに村へ戻ってくれても構わん」
「そんな、王妃様を前にそんなこと……」
「一応だ。では私はここで失礼する」
メルクさんとノトさんはそう言って部屋から出て行った。
「ねぇロイ君、王妃様ってどんな人だろうね」
メルクさんが退室してからそうソフィが若干興奮した様子で聞いてくる。
「あのメルクさんの相手だから悪い人では無いと思うけど、どうなんだろう?」
僕の頭の中では先程のメルクさんを殴ったという事が不安を掻き立てる。
それは夫であるメルクさんだからだとは思うけど、一体どんな人なんだろうと早く来て欲しいようなそうでないような。
と、突然廊下からバタバタとした足音がこちらに近づいてきた。
バン!と部屋の扉が開く。
「混沌竜様がいらっしゃるお部屋はこちらでよろしいでしょうか!」
と、いきなり深々と腰を90度近くまで下げた女性が目に入った。
髪はライトブラウンの腰辺りまで伸びた髪をポニーテールにまとめ、丈が足元まで伸びている薄いピンク色のドレス、と言うよりワンピースに申し訳程度にフリルがついただけの服を着ていた。
「あ、えっと、その……め、国王様の妻の王妃様でしょうか?」
あまりに予想外のその登場に困惑しながらも、恐らくそうだろうと声をかける。
「はい!私はプルト・レミィと申します。この度は私と夫であるメルクが敬愛している竜族、その長である混沌竜様がいらっしゃって、私がお会いになってもよいと許可をいただけたと聞き駆けて参りました!」
(((ああ、この人は確かにあのメルクさんの妻だ)))
この時、僕とコンとソフィは同時にそう思った。
この竜に興奮して、しかし低姿勢なこの感じ。これは国王様のコンに対する態度に良く似ているのだ。
しかし、あくまでもこの人は王妃様、僕達のような位の低い人の前でそうそう頭を下げても良い方ではないのだ。
「あの、頭を上げてください」
僕とソフィも椅子から立ち上がり、同じく頭を深く下げてそう言った。
コンはまあ、王妃様が現在頭を下げている対象なので僕の隣で堂々と飛んでいる。
「ふむ、この国の偉い奴は皆変わり者なのか?」
突然のコンのあまりにも失礼な発言に慌ててコンの口を塞ぐ。
「こ、コンそんな失礼な事……」
「ああ、混沌竜様に他の人と違うと言われるなんて、なんという幸せでしょう!」
「……失礼な事、だよね?」
「何ですか?」
話を終えてそろそろ村へと戻ろうとしていた時、メルクさんが呼び止める。
「その、まだこの後時間はあるか?」
「え、あ、はい、ありますよ」
この後帰ったら村長と親に今日の事を話して、それから少し散歩しようかななんて考えていたので時間はあるのだ。
「それならば私の妻に会ってくれないだろうか?」
「え、それって王妃様ですよね!」
と、ここでソフィが食いついた。
「そうだ」
「あのその、そんな方に僕が会っていいんでしょうか?」
今国王様と会っている事自体が普通ではないが、そこは竜が好きな人だからと半ば無理矢理納得しているけど、僕はただの農民だから本来そう簡単に王族に会うなどあるはずが無いのだ。
不安になってメルクさんを見ると、メルクさんは笑って言った。
「私の妻も大変な竜好きでな、この前私一人だけコン殿に会ったと話したらしこたま殴られてな、その時に《コン様とその主人の方に会っていただけるかどうか確認を取って下さい》と言われてな」
「え、殴られ……」
「ああ、それは私が約束を破ってしまったからなので気にすることはないぞ」
メルクさん、これでも国王様なのに殴るって……
「えっと、その、会うの大丈夫です」
「おお、そうか!」
「国王様、そろそろ会議の時間です」
ノトさんは時間を確認してそう言った。
「ああ、済まないなロイ君。ではこの後すぐに来るよう伝えるのでな、妻も竜好きなので無いとは思うがもしも何かコン殿に失礼があればすぐに村へ戻ってくれても構わん」
「そんな、王妃様を前にそんなこと……」
「一応だ。では私はここで失礼する」
メルクさんとノトさんはそう言って部屋から出て行った。
「ねぇロイ君、王妃様ってどんな人だろうね」
メルクさんが退室してからそうソフィが若干興奮した様子で聞いてくる。
「あのメルクさんの相手だから悪い人では無いと思うけど、どうなんだろう?」
僕の頭の中では先程のメルクさんを殴ったという事が不安を掻き立てる。
それは夫であるメルクさんだからだとは思うけど、一体どんな人なんだろうと早く来て欲しいようなそうでないような。
と、突然廊下からバタバタとした足音がこちらに近づいてきた。
バン!と部屋の扉が開く。
「混沌竜様がいらっしゃるお部屋はこちらでよろしいでしょうか!」
と、いきなり深々と腰を90度近くまで下げた女性が目に入った。
髪はライトブラウンの腰辺りまで伸びた髪をポニーテールにまとめ、丈が足元まで伸びている薄いピンク色のドレス、と言うよりワンピースに申し訳程度にフリルがついただけの服を着ていた。
「あ、えっと、その……め、国王様の妻の王妃様でしょうか?」
あまりに予想外のその登場に困惑しながらも、恐らくそうだろうと声をかける。
「はい!私はプルト・レミィと申します。この度は私と夫であるメルクが敬愛している竜族、その長である混沌竜様がいらっしゃって、私がお会いになってもよいと許可をいただけたと聞き駆けて参りました!」
(((ああ、この人は確かにあのメルクさんの妻だ)))
この時、僕とコンとソフィは同時にそう思った。
この竜に興奮して、しかし低姿勢なこの感じ。これは国王様のコンに対する態度に良く似ているのだ。
しかし、あくまでもこの人は王妃様、僕達のような位の低い人の前でそうそう頭を下げても良い方ではないのだ。
「あの、頭を上げてください」
僕とソフィも椅子から立ち上がり、同じく頭を深く下げてそう言った。
コンはまあ、王妃様が現在頭を下げている対象なので僕の隣で堂々と飛んでいる。
「ふむ、この国の偉い奴は皆変わり者なのか?」
突然のコンのあまりにも失礼な発言に慌ててコンの口を塞ぐ。
「こ、コンそんな失礼な事……」
「ああ、混沌竜様に他の人と違うと言われるなんて、なんという幸せでしょう!」
「……失礼な事、だよね?」
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