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第三章 農民が動かす物語
国王と王妃
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あれから少しして、僕達と王妃様はあの後に来た王妃様の従者という人に促されてひとまず席についた。
「先程はお騒がせしまして申し訳ありません」
「いえその、大丈夫ですから」
そしてまた頭を下げる王妃様にまた慌ててしまう。
「それでは改めまして、私は一応王妃をしています、プルト・レミィです」
そう自己紹介を始めた王妃様に僕達も自己紹介をする。
「僕はクルク村から来ました、ロイといいます」
「私はロイ君の付き添いで来ましたソフィです」
「我はロイの従魔のコンだ」
僕達が頭を下げて自己紹介をしたのに対してコンはごく当たり前のように堂々とした態度で僕の左に置かれたコン専用の椅子に座っている。
コンは僕の膝の上に居るのが普段通りではあるけど頭を下げるとコンが見えなくなるので今は別に座っているのだ。
そうして顔を上げ、コンを見てソワソワしている王妃様を見て僕は声をかける。
「その、コンを撫でてみます?」
「え、その、そんな構わないんですか?」
それを聞いた王妃様は少しばかり驚いたように聞き返してきた。
「うむ、触りたければ存分に触るとよい」
そしてコンはいつものように頷いた後、王妃様のもとへと飛んで目の前に降りる。
「で、では失礼して……あ、温かい、それにスベスベしてるんですね」
机の上に降りていたコンにソーッと手を伸ばした王妃様がコンの頭を撫でてそんな感想を漏らす。
コンは黒と白の少しばかり寒そうな色合いをしているので、触ると皆温かいことに驚くのだ。
「抱いたりしても良いのだぞ?」
それから少しの間ただ撫でていた王妃様にコンが言う。
「えっと、ではお言葉に甘えて……」
王妃様はそう言ってコンをソッと抱きしめる。
「ああ、混沌竜様を抱けるだなんて、夢でも見ているのでしょうか……もう死んでも悔いはありません」
コンを抱いて幸せそうな王妃様にソフィが声をかけた。
「その、王妃様に1つ聞いてみたいことがあるんですけどいいでしょうか?」
それを聞いた王妃様は幸せそうな顔のまま頷く。
「何を聞きたいのですか?」
「その、王妃様は昔町娘だったと聞いた事があるのですが、もし良ければ国王様と出会った経緯なんて聞いてもいいですか?」
これは結構有名な話だ。
この国の王は現在の国王様であるメルクさんが3代目だけど初めて庶民と結婚したことは結構な衝撃と共に、位の高い国王様と結婚することは女性の夢としても広がったのだ。
「ほう、そうなのか?それは我も気になるな」
その質問に抱かれたままのコンが興味深そうな目を向ける。
「その程度の事でしたら幾らでもお話しますが、その、私に対してそんなにかしこまらなくていいですよ?王妃としてではなく、ただの町娘のレミィとして接していただければ私も気が楽ですので」
「いいんですか?」
「ええ」
「ではまずは出会った経緯からお話しますね。私は昔王都のある店に竜の木彫が入荷されたと聞いて王都の隣にある街に住んでいたのですぐに買いに来たんです。そうしたら幾つか入荷していた木彫が残り1つとなっていまして、それを手に取ろうとしたらある男性と丁度取り合いになったんですよ」
「それってもしかして国王様ですか?」
竜の木彫を買いに国王様が出るというのはちょっと考えられないけど、あのメルクさんだからなぁ。
「よくわかったわね、流石にオフだから顔とかわかりにくいような変装をしていたのよね、あの人。それで最後は私が買って彼とは別れたんだけど、たまにある竜関連の物が入る度に出会うからお互い竜が好きって事がわかって、それからたまにお茶をしながら竜の話に花を咲かせたの」
「それからどうしたんですか?」
ソフィが興味津々といった様子で聞く。
「それでね、その日も彼と竜談をする為に会いに行ったら何時もは宿屋兼お食事処の『蓮』と言う所で話すんだけど、その日は私を連れてこのお城の前まで来てね、そこで彼が『私はこの国の王家の三男です。私の父である今の王が引退なされたら次の王は私になると明言してくれました』って言ったの。あの時程驚いたのはこの前本当に彼が混沌竜様に会えたと聞いた時ぐらいね」
「そうだったんですね」
「それで私が驚いていると彼は『私が王になればいつの日か竜に会える日が来るかも知れぬし、いずれ竜の国への旅費を貯めて行く事も出来るだろう。だけど一人で会えてもきっと満たされない。私は同じ竜好きな君が好きだ。そんな君といつの日か竜を見たい、結婚してくれ』って告白してくれたの」
「なんて返事をしたんですか!」
身を乗り出してソフィが聞いた。
「ふふふ、それは秘密よ」
しかし、王妃様はそれには答えなかった。
「でもこうして王妃をしているから、だいたいの事はわかるでしょ?」
「そうですね」
そう言ってソフィと王妃様は笑う。
「でも、この前私に言わずに混沌竜様に会ったって言うからボコボコにしてやったわよ!あの時の告白の言葉を忘れたかって!」
「確かにそれは許せませんね!」
「あ、殴ったってそういう理由……」
「先程はお騒がせしまして申し訳ありません」
「いえその、大丈夫ですから」
そしてまた頭を下げる王妃様にまた慌ててしまう。
「それでは改めまして、私は一応王妃をしています、プルト・レミィです」
そう自己紹介を始めた王妃様に僕達も自己紹介をする。
「僕はクルク村から来ました、ロイといいます」
「私はロイ君の付き添いで来ましたソフィです」
「我はロイの従魔のコンだ」
僕達が頭を下げて自己紹介をしたのに対してコンはごく当たり前のように堂々とした態度で僕の左に置かれたコン専用の椅子に座っている。
コンは僕の膝の上に居るのが普段通りではあるけど頭を下げるとコンが見えなくなるので今は別に座っているのだ。
そうして顔を上げ、コンを見てソワソワしている王妃様を見て僕は声をかける。
「その、コンを撫でてみます?」
「え、その、そんな構わないんですか?」
それを聞いた王妃様は少しばかり驚いたように聞き返してきた。
「うむ、触りたければ存分に触るとよい」
そしてコンはいつものように頷いた後、王妃様のもとへと飛んで目の前に降りる。
「で、では失礼して……あ、温かい、それにスベスベしてるんですね」
机の上に降りていたコンにソーッと手を伸ばした王妃様がコンの頭を撫でてそんな感想を漏らす。
コンは黒と白の少しばかり寒そうな色合いをしているので、触ると皆温かいことに驚くのだ。
「抱いたりしても良いのだぞ?」
それから少しの間ただ撫でていた王妃様にコンが言う。
「えっと、ではお言葉に甘えて……」
王妃様はそう言ってコンをソッと抱きしめる。
「ああ、混沌竜様を抱けるだなんて、夢でも見ているのでしょうか……もう死んでも悔いはありません」
コンを抱いて幸せそうな王妃様にソフィが声をかけた。
「その、王妃様に1つ聞いてみたいことがあるんですけどいいでしょうか?」
それを聞いた王妃様は幸せそうな顔のまま頷く。
「何を聞きたいのですか?」
「その、王妃様は昔町娘だったと聞いた事があるのですが、もし良ければ国王様と出会った経緯なんて聞いてもいいですか?」
これは結構有名な話だ。
この国の王は現在の国王様であるメルクさんが3代目だけど初めて庶民と結婚したことは結構な衝撃と共に、位の高い国王様と結婚することは女性の夢としても広がったのだ。
「ほう、そうなのか?それは我も気になるな」
その質問に抱かれたままのコンが興味深そうな目を向ける。
「その程度の事でしたら幾らでもお話しますが、その、私に対してそんなにかしこまらなくていいですよ?王妃としてではなく、ただの町娘のレミィとして接していただければ私も気が楽ですので」
「いいんですか?」
「ええ」
「ではまずは出会った経緯からお話しますね。私は昔王都のある店に竜の木彫が入荷されたと聞いて王都の隣にある街に住んでいたのですぐに買いに来たんです。そうしたら幾つか入荷していた木彫が残り1つとなっていまして、それを手に取ろうとしたらある男性と丁度取り合いになったんですよ」
「それってもしかして国王様ですか?」
竜の木彫を買いに国王様が出るというのはちょっと考えられないけど、あのメルクさんだからなぁ。
「よくわかったわね、流石にオフだから顔とかわかりにくいような変装をしていたのよね、あの人。それで最後は私が買って彼とは別れたんだけど、たまにある竜関連の物が入る度に出会うからお互い竜が好きって事がわかって、それからたまにお茶をしながら竜の話に花を咲かせたの」
「それからどうしたんですか?」
ソフィが興味津々といった様子で聞く。
「それでね、その日も彼と竜談をする為に会いに行ったら何時もは宿屋兼お食事処の『蓮』と言う所で話すんだけど、その日は私を連れてこのお城の前まで来てね、そこで彼が『私はこの国の王家の三男です。私の父である今の王が引退なされたら次の王は私になると明言してくれました』って言ったの。あの時程驚いたのはこの前本当に彼が混沌竜様に会えたと聞いた時ぐらいね」
「そうだったんですね」
「それで私が驚いていると彼は『私が王になればいつの日か竜に会える日が来るかも知れぬし、いずれ竜の国への旅費を貯めて行く事も出来るだろう。だけど一人で会えてもきっと満たされない。私は同じ竜好きな君が好きだ。そんな君といつの日か竜を見たい、結婚してくれ』って告白してくれたの」
「なんて返事をしたんですか!」
身を乗り出してソフィが聞いた。
「ふふふ、それは秘密よ」
しかし、王妃様はそれには答えなかった。
「でもこうして王妃をしているから、だいたいの事はわかるでしょ?」
「そうですね」
そう言ってソフィと王妃様は笑う。
「でも、この前私に言わずに混沌竜様に会ったって言うからボコボコにしてやったわよ!あの時の告白の言葉を忘れたかって!」
「確かにそれは許せませんね!」
「あ、殴ったってそういう理由……」
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