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人生は…【終】
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堕胎はしたけど、当然殺人の罪には問われなかったし、芽衣子はごく普通に学校を卒業し、就職して、20代後半になってから結婚し、男女1人ずつの子供を授かった。
最初の子供の妊娠を告げられたとき、医師から「妊娠、初めてではありませんね?」と確認されたが、「まあ――いろいろありますしね」の一言で終わった。
夫は芽衣子の過去を知らないし、芽衣子も特別に話す気はない。
事件の翌年に無事就職した諏訪も、30歳で職場の同僚と結婚し、子供もいると風のうわさに聞いた。
地元の上に親戚の知人ということで、何となくうわさが耳に入ってきた形だが、芽衣子は全く興味がない。
堕胎したこと――というより、せざるを得ないような結果を招いたことは本当に悔やまれるが、嘆いている暇があったら、ほかのことに時間と頭を使いたいと芽衣子は開き直った。
人生というのは往々にして、そんなふうに続いていくものだ。
【了】
最初の子供の妊娠を告げられたとき、医師から「妊娠、初めてではありませんね?」と確認されたが、「まあ――いろいろありますしね」の一言で終わった。
夫は芽衣子の過去を知らないし、芽衣子も特別に話す気はない。
事件の翌年に無事就職した諏訪も、30歳で職場の同僚と結婚し、子供もいると風のうわさに聞いた。
地元の上に親戚の知人ということで、何となくうわさが耳に入ってきた形だが、芽衣子は全く興味がない。
堕胎したこと――というより、せざるを得ないような結果を招いたことは本当に悔やまれるが、嘆いている暇があったら、ほかのことに時間と頭を使いたいと芽衣子は開き直った。
人生というのは往々にして、そんなふうに続いていくものだ。
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