男女比5:1の女性が少ない世界で何故か男の俺が美少女に囲まれハーレムに!?

ここの日常

「早く掃除終わらせなさい、時間がないの。次は洗濯をお願いね。」

「はい、すぐに終わらせます、美咲様。」

「もちろんです、美咲様。すぐに取り掛かります。」

「まったく、こんな簡単なこともできない男たちに期待するのは疲れるわ。ちゃんとやりなさいよ。」

「申し訳ありません、美咲様。全力でやりますので、どうかお許しを。」

　ちょっと街を歩くだけでこれだ。女性は男を奴隷のようにしか見ていない。本当に恐ろしいよ。

　このような情勢で女尊男卑が極まった社会で生まれた俺は5歳の時、絶滅の時間に巻き込まれて死んでしまった……はずだった。

　だが、俺は母親のスキルの力でなんと、男女比が1:20という自分の世界とは真逆の世界に蘇生された後に転移させられたんだ。自分でも信じられないけどな。
　その世界ではもう既にダンジョンを、進んだ化学技術で攻略し終えていた世界だったんだ。そこにいた、たくさんの少女を精神的に救続けること11年。俺は元の世界に戻る方法をつきとめ何とか元の世界に帰ってきた。
　当然11年たっているので家は取り壊されてた。
　幸い通貨が共通していたため、こうしてたった今定食屋で飯が食え、ボロ屋ではあるが狭い部屋も借りることが出来ている。

　俺もできるならこんな世界には戻りたくなかった。だが、本来存在しえないはずの俺があの世界に長く滞在しすぎてしまうのはあっちの世界にも良くない影響を与える可能性があるらしく泣く泣く俺一人で戻ってきたいうわけだ。

　俺一人で……のはずだった。

「一誠～！！」

　俺の名前が呼ばれてふと振り返る。若い女性の声だ。女性が男なんかを名前で呼ぶのは珍しい周囲の人もびっくりして声の方を向く。一誠というのはありふれた名前だから人違いかもしれない。そう思ったのだが……

「一誠～！……来ちゃった♡」

「え、はぁぁぁぁ！？」

　たった今、俺の目の前に現れたのは前の世界にいた俺の友人の1人の1人にして、この世界基準では超超超Sランク美少女、弘前　愛菜だった。

　明るい金髪のショートカットが輝く少女は、優しげな紫色の瞳を持ち、こちらを見て嬉しそうに笑っている。白いタートルネックのノースリーブトップスとデニムのショートパンツが、彼女の健康的で引き締まった体を引き立てている。

「な、なんで、君が、この世界に？」

　もう俺は動揺してカタコトの日本語しか話せなくなっている。

「いいじゃん！そんなこと。ねえ、それよりあっちにすごく景色がいい所があったの！行こっ！」
　
　彼女はさりげなく隣に立ち、その近さに俺の心は高鳴った。ほんのりとした甘い香りが漂い、自然と視線が彼女に引き寄せられる。 

　この世界では君のその行動はちょっと刺激が強すぎる！！