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外伝 リュークとエリザヴェータ

空間魔法を使えると便利です

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 1週間が経ちました。
 僕はダンジョンについてここしか入った事が無いので分かりませんが,
 魔物が近づかないエリアが存在するようで、僕達はそうした場所で休みます。

 ここで僕の本領発揮です。
 まあ簡易テントですが、持ってきているんです。
 当然ながら寝る時は男女別です。
 野宿するのであれば雑魚寝で男女関係ない場合もありますが。
 そして簡易テントの役割は寝るだけではありません。
 着替えをしたり、時には入浴ができない場合にたらいへ水を張り、布で身体を拭くのにはテントの中がいいからです。

 ついでに言えば簡易トイレです。
 トイレと言ってもダンジョンの場合そこらでしてしまってもいつの間にか消えてしまうので問題ないのですが、女性はそうそう人前で出来ません。
 なので衝立を用意し、折り畳みの椅子を・・・・穴が開いているので座って用を足せます・・・・用い、便を済ませられます。

 浄化の魔法でも綺麗になりますが、精神的にトイレで用を足せるのであればそうしたいのが人間ではないでしょうか。

 そして何と言っても食事です!

 こういう時空間魔法を使えると便利です。
 勿論収納かばんの様な便利なアイテムがあれば食料や調理器具を持ち歩けますから、その都度美味しい料理を作れます。
 そして今回、何もなければ僕が料理担当になっていました。
 今まで勇者さまはどうしていたのでしょうか。
 それを言うならロニーさんもそうでした。
 旅の途中、どうしても野宿をする必要がある場合ロニーさんは非常食とでも言いますか、保存食で済まそうとしていましたので、その都度僕が料理を作っていました。

 因みに聖女さまとビーチェさん、料理はできるようですがどうした事か勇者さまが料理をさせません。
「いいかリューク、アルフォンシーナとビーチェは戦闘経験が圧倒的に足りねえ。だから時間があればこうして俺とイディオが教えてやらねばならんのだ。分かるよな?」
 分かるよな?と言われても正直何故そこまで勇者さまが熱心に教えるのか理解しがたい部分はありますが、確かに2人は戦闘経験が皆無なようで、これは致し方ないのかな?
 レーツェルさんも戦闘経験はなさそうでしたが、彼女には知識がありました。
 なので余程魔物の奇襲が無ければ後れを取る事はない感じです。

「御免なさいねリュークさん。私に経験が足りないせいでこうした雑事を全てリュークさんが引き受ける事になってしまっています。早く一人前になりますからもう暫く待っていて下さいね。」
 聖女さまが僕にこっそり伝えてくれます。
「旅で慣れていますから気にしないで下さいね。」

 実際彼女が自由になれるのは大抵トイレか体を綺麗にする時です。
 そうしたタイミングで声を掛けてくれます。
 ビーチェさんも申し訳なさそうにしています。
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