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花に嵐
おいしいはしあわせ。
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部のやつらもだけど、この双子の体もいいんだよなぁ
何回か、二人が行ってるジムに連れて行ってもらって一緒にトレーニングしたけど、身長は百八十を超えてて、ムキムキじゃないけどいい筋肉がついてる。遠泳しても、俺より楽そうに泳いでるのは、体に溜められるエネルギーが違うんだろう。うらやましくなんかないんだからな!
「ちょっ! やめろ。ナニしてんだよ!?」
ちょっと背中見せてって言われて、背を向けたら着てたシャツをめくりあげられた。背中が一番日焼けしてるから腹のほうより黒いんだけど、ついでにぐっとズボンまで下げられてあわてて藤也の手から逃げる。
「尻は真っ白。ってか、境界線すげぇな」
「バカか! ズボンずらすなよ!!」
ちょっとずれたままのズボンを上げて、椅子に座りなおしながら叫ぶ。油断した。コイツはセクハラ魔王だった!!
「全く。何をしているんですか。もうすぐ料理が来ますよ?」
ちょっと涙目になって藤也をにらんでたら、柊也が頭撫でてくれた。そしてそのあとすぐ、料理が運ばれてくる。
今日は、よく行くホテル内の、中華のお店で、ちょっと遅れて俺の誕生日のお祝いをしてくれることになってたんだ。
誕生日当日は、水泳部の合宿の期間中で、同じ部のみんながお祝いしてくれた。
一昨日帰ってきて、双子のスケジュールが空いてた今日、ほぼ一週間遅れのお誕生日会。
親たちは例によって今日は仕事で、でもちゃんと、昨日二人そろって家で祝ってくれた。彰一郎さんは欲しかったゲーム機とソフトを三本も。母さんからは服。バースデーケーキはパティシエの藤也の手作りで、めちゃめちゃおいしかった。
当然、こんな場を設けてくれた双子からもさっき、プレゼントをもらった。
藤也がくれたのは財布。シンプルな茶色い皮のやつ。どこかのブランドのだと思うけど、よく知らない。
柊也はカバン。いっぱいポケットがついたディバックで、同じ皮製だったから、同じブランドかな。なんだろうこの、馬子にも衣装とか豚に真珠感……でも高校生が持ってても変じゃないデザインで、ブランド主張がないから使いやすそうだ。
ふかひれやらアワビやら、この双子に連れてきてもらわなきゃ一生無縁だった高級中華を腹いっぱい食べる。
アワビなんか、柔らかくて絶品。エビチリみたいなよく知ってるメニューでも、ココのは全然味が違う。
「うまいか?」
「うん!」
いつも通り、ガツガツ出てくる料理を平らげていく俺に、藤也が笑いながら聞いてきたから頷いとく。
いやほんとマジ美味いんですけど!!
何回か、二人が行ってるジムに連れて行ってもらって一緒にトレーニングしたけど、身長は百八十を超えてて、ムキムキじゃないけどいい筋肉がついてる。遠泳しても、俺より楽そうに泳いでるのは、体に溜められるエネルギーが違うんだろう。うらやましくなんかないんだからな!
「ちょっ! やめろ。ナニしてんだよ!?」
ちょっと背中見せてって言われて、背を向けたら着てたシャツをめくりあげられた。背中が一番日焼けしてるから腹のほうより黒いんだけど、ついでにぐっとズボンまで下げられてあわてて藤也の手から逃げる。
「尻は真っ白。ってか、境界線すげぇな」
「バカか! ズボンずらすなよ!!」
ちょっとずれたままのズボンを上げて、椅子に座りなおしながら叫ぶ。油断した。コイツはセクハラ魔王だった!!
「全く。何をしているんですか。もうすぐ料理が来ますよ?」
ちょっと涙目になって藤也をにらんでたら、柊也が頭撫でてくれた。そしてそのあとすぐ、料理が運ばれてくる。
今日は、よく行くホテル内の、中華のお店で、ちょっと遅れて俺の誕生日のお祝いをしてくれることになってたんだ。
誕生日当日は、水泳部の合宿の期間中で、同じ部のみんながお祝いしてくれた。
一昨日帰ってきて、双子のスケジュールが空いてた今日、ほぼ一週間遅れのお誕生日会。
親たちは例によって今日は仕事で、でもちゃんと、昨日二人そろって家で祝ってくれた。彰一郎さんは欲しかったゲーム機とソフトを三本も。母さんからは服。バースデーケーキはパティシエの藤也の手作りで、めちゃめちゃおいしかった。
当然、こんな場を設けてくれた双子からもさっき、プレゼントをもらった。
藤也がくれたのは財布。シンプルな茶色い皮のやつ。どこかのブランドのだと思うけど、よく知らない。
柊也はカバン。いっぱいポケットがついたディバックで、同じ皮製だったから、同じブランドかな。なんだろうこの、馬子にも衣装とか豚に真珠感……でも高校生が持ってても変じゃないデザインで、ブランド主張がないから使いやすそうだ。
ふかひれやらアワビやら、この双子に連れてきてもらわなきゃ一生無縁だった高級中華を腹いっぱい食べる。
アワビなんか、柔らかくて絶品。エビチリみたいなよく知ってるメニューでも、ココのは全然味が違う。
「うまいか?」
「うん!」
いつも通り、ガツガツ出てくる料理を平らげていく俺に、藤也が笑いながら聞いてきたから頷いとく。
いやほんとマジ美味いんですけど!!
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