あい らぶ? こめ。

神室さち

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雉も鳴かずば撃たれまい

俺の体が、勝手に。

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 柊也も絶対わざと、指でかき回してた時、音が立つようにしてたけど、藤也のほうも同じかそれ以上だ。

 中にあるものを指先でひっかけて、空気と混ぜてもう、耳をふさいでも体の内側からぐぷぐぷ音がする。

 そうしてかき回されるせいか、入ってるものがジェルだけじゃないせいか、ねっとりと腸壁に絡みつくような感触。


 粘つく音。俺の嬌声。


 いつの間にか足の拘束はなくなっていて、俺は誘導されるまま、耳をふさいでいたはずの自分で自分の腿の裏を掴んで、力の入らない足を自分から開いていた。

 足から離れた柊也の両手は、俺の乳首を捏ねまわし、時々引っ張ったり、爪で先っぽをひっかいたりしてる。

 乳首とお尻の孔。どっちの刺激に喘いでるのかわからなくなる。

 このまま続けられたらまた、触られもせずイってしまいそうで怖い。

 あの絶頂は、そのくらい、いつものと違ってた。

 だから前もいじって簡単にイかせてほしかったけど。この期に及んでって感じだけど。それを強請るのは恥ずかしすぎて、躊躇した。

「あン! いゃッ! ぃいッ! やぁッ!! ソコ、ダメ! イイッ も、ダメッ! あふ……ん、んんッ」

 乳首をいじる手はそのままで、柊也が体をかがめてキスをしてきた。上下逆さまのキスは、なんか変な感じ。舌と舌、表面同士がこすれ合う。表面よりやわらかい舌裏が、俺の上あごに当たる。

 ついさっきまで、唇と唇を合わせるだけのキスさえ知らなかったのに。もうとうの昔から教え込まれていたように、舌を絡ませて唾液を混ぜるようなキスに従順に呼応して気づかないうちに自ら舌を出していた。

 感じてる証拠である、もうほとんど透明に近い液体をこぼしてピクピクしてた俺の根元を、藤也が握りこむ。

「いやああああぁッ やだ、イかせて。も、ガマン、いやぁ」

「マコがイった時の顔、すげぇそそるからイってもいいけどイきすぎるとマコがツライからやっぱりダメ。もう一回さっきみたいにしてやるよ。このまま前からってのもしたいけど……わかってますよ、予定通りにね」

 藤也が言い終わり、俺に伸びていた四本の手が快感を与える動作をやめる。ああ、また挿れてもらえるんだ……なんて、俺も真っピンクな頭で大概なことを考えていたら、藤也に引っ張りあげられた。


「やんッ! こすれるッ!!」

「っと、まだイくなよ? 勝手にイったらお仕置きするぞ?」

 引き上げられ、お互いのモノが擦れ合う。まだまだ刺激に弱いそこを擦られて、悲鳴を上げた俺に、藤也がからかうように言って、くるりと、いとも簡単に、俺の体を百八十度回す。座ってる藤也に、背中を預けるような体勢。

「ほれ、足に力入れて膝立ちしろって」

 ぺちんとお尻を叩かれても、力なんて入らない。救いを求めて柊也に震える手を伸ばしたら、ぎゅって抱きしめてくれた。


 一旦、体が引き上げられて。

 お尻の孔に、身に覚えのあるモノが当たった。って、思った瞬間。



「あッ! んああああああぁぁぁッ!!」



 ずぶずぶと、入ってくる。



 違う。俺の体が、勝手に、飲み込んでる。



 そのまま奥まで。



 違う。脳天まで、だ。
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