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過ぎたるは猶及ばざるが如し
認めたくないけど正直なところ。
しおりを挟む「……はぁっ もー……やめっ……て」
何とか途切れ途切れ、訴えたら、双子の視線が俺の顔に移動してきた。だから柊也、その『どうしました?』って顔……わかってるくせによくもまあ、飄々と……
「やめていいんですか? コレを追いかける様に腰が回ってるのに?」
うっ 嘘だぁ
「さっきまで俺の咥えてたとは思えないくらいきゅーっと、こんな細いのに吸い付いてるのに?」
藤也が、くっと膝を引き寄せる。ただでさえ苦しい体勢なのに、もう、お尻天井向いちゃってんじゃなかろうかってくらい。
ちゅるっと、細いものが抜けていく。
「やめましたよ。もうこのまま何もしないでおきますか?」
柊也の問いかけにとりあえずぶんぶん頷いとく。正直ここで放置とかまた中途半端にゲージが上がっちゃってて辛いけど。
もっとしてほしいとか口が裂けても自分から言えるわけがない。
もー ホント。ずっとやだやだ言ってたし、実際ヤなんだけど。けどッ! エロいことと言うか、気持ちイイことと言うか。そう言うの、全部拒絶するには体が温まり過ぎてる。
あうー あああううぅ
俺はッ 俺だって、女の子とフツーにしたい。
でも、今、認めたくないけど正直なところ。
あんな細い、つるつるしたものじゃなくて。
太くはないけど出来上がった男の手って感じの、長くて節だった指突っ込まれたいとか……
思っちゃうのは、脳みそまで犯されたせいだ。ぐるぐるに掻き回されて思考回路が変なトコで繋がってるんだ、きっと。
でも言えない。絶対。自分からなんて言えない。
「んな、泣きそうな顔すんな」
「ふぇあ?」
「目は口ほどに物を言うとはよく言ったものですよねぇ」
すでにぐっちゃぐちゃのシーツをさらに手繰ってた両手、肘から手首まで撫でる様に移動してるのは、柊也の手。そのまま掌を掬い上げて、両手を持ち上げられた。
そのまま誘われたのは、自分の膝の裏。
「ちゃんと自分でこうやって持っていられたら、真琴が本当にしてほしいことをしてあげますよ?」
して、ほしいこと。
「ひゃあっ! んっ」
ざわり、とお尻の孔の上を、柊也が二本くらいの指で撫でる。
それだけでがくがくって体が揺れた。
「違う口は正直なのに、どーしてこっちのお口は素直じゃないかねぇ」
藤也が俺の足首から手を離して、左手が顎からこめかみにかけてするりと添う。右手の親指の腹で、気付かないうちに半開きになってた唇を撫でる。
「喋れない方の口はふさいじゃおうかな」
「ふぅんっ んっ んふっ」
覆いかぶさってきた影に目を閉じたのも、口を開けたのも、反射みたいなものだけど、また逆さまからちゅーされて、舌と舌の表面がざらりと擦れる。
舌のでかさも長さも違うから、絡まって咥内を舐め回す藤也の舌に必死に縋っても全然敵わない。
「ほしかったのはコレでしょう?」
「んあっ あぅ……」
撫でてた指が入ってきた。ずちゅって、すごい音を立てて。いっぺんに二本? 三本? お尻の孔がじゅくっと広げられる生々しい感覚。入れられた分、喉から空気が漏れた。
だから、がっちり両頬にくっついてた藤也の手さえ振り払うくらいに頭を振ってキスを逃れる。
「あっ あぁんッ!! 早ッ」
そのまま、溶けそうに熱くなった場所を、その指が結構な速度で出入りする。
「喘ぎ声は聞きたいから別のとこ舐めていい? なんて聞いても答えらんないか」
柊也の指が入り、ナカで軽く鉤状に曲げて、ひときわ感じる場所を抉って抜けかけるところまで抜いて、また突っ込まれる。
ぐいっと指が入る最奥までねじ込んで、その時外にある親指の腹で会陰を撫でたり、爪先で袋の裏をグリグリしたりするのも忘れない。
藤也は言った通り、まずは俺の顔から舐めることにしたらしくて、涙の痕やら今も零れてるヨダレだとかを、文字通り舐めるように拭いていく。
顎から首、鎖骨……とにかくべろんべろん舐められながら、お尻の孔をかき回される。入ってる指が何本かもよくわかんない。結構ギチギチだから、三……まさか四本?
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