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59.見え始めた本性①※

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「んっ、っ……」

 私は真昼間から足を大きく開かされ、その中心をヴィムに愛撫されていた。
 愛されている蜜口はヒクヒクと収縮を繰り返し、中からはだらしないくらい愛液を垂れ流している。
 室内は防音になっていると聞かされていたが、それでも窓の方が気になってしまい、私は口を覆うように手を被せて必死に声を抑えていた。

「アリーセ、さっきも言ったがここは完全に防音だ。だからその可愛い声は俺にしか聞こえない」

 ヴィムの言っていることは信じているが、私は首を何度も横に振った。
 それはやはり恥ずかしいと言う気持ちがどうしても拭えなかったからだ。

「本当にお前は可愛いな。そうやって必死に耐えている姿もそそられる。だが、俺が意地悪だと言う事を忘れていないか? そんなに可愛い姿を晒して、更に俺を喜ばせているだけだとは思わないか?」

 ヴィムは口元を歪め、意地悪そうな声で呟く。
 その言葉を聞いてなにか嫌な予感を感じた。
 私は驚いた顔を見せると、先程よりもぎゅっと口元を強く抑えた。

 ヴィムは愛撫を一度中断すると上半身を起こし、箱の中に入っている小瓶を手に取った。
 私の視線も当然そちらへと向けられる。

「それ、なに?」

 私は押さえていた口元を剥がし問いかけた。

「これはアリーセが痛くならない様に中を解す為の潤滑剤のようなものだな。こんなもの、アリーセには必要無い気もするが一応塗っておこうか」
「……本当に、あれを入れるの?」

「まだ怖いか? でもこれだけ潤っていれば痛くは無いはずだ。まあ、すぐにわかることだと思うが」

 ヴィムは私を安心させる様に優しい口調で答えると、小瓶の蓋を開けて中に入っている液体を自分の手の上に垂れ流した。
 それは無色透明で少しトロッとしており、ヴィムの手の上に垂らしても水のように滴ったりはせず、掌の中に留まっている様だ。

「安心していい、これは肌に害になる様な成分入って無いよ。多少の媚薬は入っているみたいだが、アリーセは気持ちいいのは大好きだから問題はないよな?」
「え……? び、媚薬……って」

 その言葉を聞いて私は再び表情を曇らせた。
 媚薬なんて使ったことは無いが、言葉だけなら聞いたことがある。

(だ、大丈夫なのかな……)

「今日は初めてだから少しだけにしておくよ。それじゃあ塗るけど、少し冷たいかもしれないが大人しくしていろよ」
「わ、わかったわ……」

 私はドキドキしながら頷いた。
 ヴィムは手の上に乗せた先程の液体を指に馴染ませ、濡れた指先をゆっくりと私の蜜口に差し入れた。
 中は先程の愛撫でトロトロになっているので、簡単に指を受け入れていく。
 そして内壁に塗りこむ様に擦られ、その度に私の体はビクビクと反応させてしまう。

「冷たいか?」
「だ、大丈夫……」

 ヴィムは私の反応を見て問いかけてきたが、冷たさは一切感じなかった。
 恐らくヴィムの手の熱で温められたからだろう。

 丹念過ぎる程中を擦られ、次第に奥がジンジンと疼き始めた。
 それは即効性なのか、単に中を執拗に刺激され反応しているだけなのか分からない。

「もう効き始めたのか?」
「わ、かんなっ……」

 私の吐息は次第に熱を持ち始め、初めてそこでこれが媚薬の効果なのでは無いかと気付き始めた。

(うそ、奥が疼いて腰が勝手に動いちゃうっ……)

 ヴィムの指が中を擦るだけで、勝手に腰が浮いてしまう。
 それに先程から息遣いも徐々に荒々しくなって来たような気がする。
 多分これは気のせいでは無い。

「やぁっ、ぁあっ……」
「そんなに自ら腰を揺らして、気持ち良さそうだな」

「体が熱いのっ……、はぁっ、ヴィムっ……たすけ、てっ……」
「少ししか塗り付けていないのに、すごい効き目だな。俺の指をそんなにぎゅうぎゅう締め付けて。アリーセ、もっと奥を可愛がってやるからそこで四つん這いになって。俺も手伝ってやるから」

 私が返事をする前に、ヴィムは私の体をゆっくりと移動させ俯せにさせた。
 そして力が入らない私の代わりに膝を付かせて四つん這いの体勢にする。

「ヴィム……」

 私は顔を傾け、涙を浮かべた瞳でヴィムの名前を呼んだ。

 空気に触れるだけで体がゾクゾクと震えてしまう。
 もっと強い刺激が欲しい。
 この疼きを何とかして欲しい、そういう気持ちを訴えるように自然と視線を送り続けていた。

(私の体どうなっちゃったの……)

「早くこれが欲しくなったか?」

 ヴィムは先程の黒い楔を手に取ると、熱く疼いている中心に押し当てた。

「ぁあっ、……もっと奥にっ。奥が熱いのっ、お願いっ……」
「そんなに腰を押し付けて、今のお前、相当にいやらしいぞ。だけど、こんなものに簡単に支配されるなんて気に入らないな。一から躾直す必要があるな」

 ヴィムはどこか不満そうに声を漏らすと、焦らす様に蜜口には入れず、楔を往復する様に蜜口の周辺に何度も擦り付けて来る。
 その度に私の入口からは愛液が溢れ、まるで涎を垂らしているかの様にシーツに染みを付けてしまう。

「焦らさないでっ、はぁっ……意地悪、しないでっ……」

 焦らされれば焦らされる程体の奥が熱くなり、奥の疼きが強くなる。
 私はシーツをぎゅっと握りしめ耐えていると、後ろからぐちゅっと一際大きな水音が響いた。
 それと同時に体の奥に強い衝撃が走る。

「ぁあああっ!!」

 私は絶叫する様に室内に嬌声を響かせた。

 ヴィムは一気に奥まで貫いた様だ。
 奥は燃えているかのように熱くて、溶けてしまいそうなくらい気持ちが良い。
 ジンジンとした疼きもさらに強くなっていく。

 そして何度も出し入れをされるように、激しく抜き差しを繰り返される。
 だけどパンパンと肌を打ち付ける様な音が聞こえて来て、私が後ろに視線を向けるとヴィムが激しく腰を振っていた。

「驚いたか? 媚薬を使われるのは初めての経験だろ? アリーセの初めては全て俺が貰うって決めているからな」
「ぁああっ、ヴィム……、奥、きもちいいっ……、はぁっ、もっと」

「強欲だな。こんな風にさせているのが媚薬の所為だと思うと不満だが、いつかこんな物を使わなくてもアリーセが自ら俺を求めるように変えさせてやるからな」
「はぁっ、ぁああっ、……っんぅ、はげしっ……」

「激しくされて喜んで、本当に可愛いな。そんなに俺のを美味そうに咥えこんで、上手におねだりまでして……。くそ、俺の方が先に持って行かれそうだ」

 その時の私は与えられる快感に素直に従い、ひたすら善がっていた。
 他の事に意識を向けることなど出来ず、ヴィムの顔を見る余裕なんて無かった。
 だけどその声は狂気を孕んでいる様に聞こえて、背筋にゾクッと鳥肌が立った。
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