199 / 325
175
しおりを挟む
「何故ここに・・・・・・」
普段、軍の施設には居ないはずの人間がタイミングよくいるのが分からず藤堂元帥は驚いた顔をしていた。
「二カ国の事について軍に向かう中で先程の映像のが流れましてね・・・・・・・嫌な予感がして急いで来たまでです。そしたら案の定ね?」
藤堂を見る目は蔑んでいるようにも見えてくる。
「藤堂元帥?おかしな発言をしないようにして下さい。それから、そこで座り込んでいる夜神大佐・・・・貴方の身柄はこちらで保護します。ご同行願いますか?」
「なっ?!夜神大佐は軍の人間だ。ならばこちらで保護するのが筋でしょう!なぜ、上層部が保護するのですか!!」
本條局長は夜神に手を差し出して「保護」すると発言していった。
それに対して「軍の人間」だからこちらで保護する。と藤堂元帥は対応する。
互いの間に暫しの沈黙が流れたが、真っ先に破ったのは本條局長だった。
「身内優先の軍に保護が務まるのか?藤堂元帥・・・・・これは国の判断です。これから夜神大佐は様々な国に狙われますよ?中には国とは関係ない妙な団体や組織からも。それらを排除しながら、約束の日まで身の安全を保証出来ますか?上層部ならそれは可能です」
日本に対してよく思っていない国もある。中には「滅びてしまえば・・・・」と過激思考の国も・・・・
「約束」の一ヶ月後に夜神がいなければ、皇帝は間違いなく進軍、支配していくだろう。
そこにはどれ程の血と命が失われるのか・・・・・・
その事は、この場にいる全員が安易に想像出来た。とてもわかり易い公式の問題を問いているようなものだから。
「軍にも守りに徹した施設と人員の確保は、すぐにでも可能です。本條局長」
「施設は確かにそちらが有利でしょう。ですが人員は?今までの行動を振り返って下さい。先程も申しましたが「身内優先」の元帥に守り切る自信がお有りですか?」
冷めた目つきで淡々と言葉を放つ本條局長と、言葉に詰まる藤堂元帥の間で、夜神は抱きしめられたまま二人の様子を見ていた。
体の震えは幾分かは良くなった。きっと庵君の体温が心地よくて、抱きしめてくれる力に安心したのかもしれない。
そして、喋らない代わりに藤堂元帥が答弁してるがこれ以上甘えるのは迷惑になってしまう。
答えは既に決まっている。そして誰に従ってこの身を隠すのかも・・・・
「藤堂元帥・・・・・ありがとうございます。けど、私は上層部の命に従います。なのでこれ以上ご自身の立場を悪くしないで下さい」
わずかに震える体にムチを打って渇いた喉から振り絞って声を出す。
皆大切な人達だから。私のことでこれ以上迷惑も心配もかけさせたくない
「凪。どうして・・・・」
藤堂元帥の普段の顔からは想像できないほど、悲痛な顔で見てくる。
「・・・・・ありがとうございます藤堂元帥。いつも心配かけてすみません。けど、分かってますよね?このままでは良くないことを・・・・」
立場を更に悪くしてしまえば、理想の軍を作る前に去らなければならない。
折角ここまできて沢山の理解者を得たのに、これからだと言うのに、ここで閉ざすことをしたくない。
私がいなくても軍は成り立つ。けど、藤堂元帥がいないと軍は崩れてしまう。なら、どちらがいいのかは明白だから。
「庵君もありがとう。色々と困らせたね。もう、大丈夫だから。ね?」
藤堂元帥を見て話た後、今度は今だに抱きしめてくれている庵に向かって話す。
今にも泣きそうな、辛い顔をしている。この手を離したら二度と会えないと、ならば離すまいと力を込めてくる。
「大佐・・・・凪さん・・・」
二人だけの時に読んでくれる呼び名で呼ばれて、胸が心が「ツキン」と痛くなる。
大好きな人、心から好きな人、守りたい人
笑った顔も、困った顔も、意地悪な顔も全部好きな表情
だから、守りたい。例えこれから先会えなくなっても。
私の存在がこの世界からなくなっても。
それでも・・・・・・・・
「庵君?大丈夫だよ?たとえ何があっても私は私だから」
だから、泣かないで?辛い顔をしないで
どうか私の背中を押すぐらいの気持ちで見送って
少しだけ弱まった腕の中から抜け出して向かい合うと、庵の両頬をそっと包み込んで互いに見つめ合う。
泣いたら負けだから、笑顔で・・・・
そう、心に語りかけていつもの微笑みを向ける
けど、どうやら上手く出来なかったようで、庵君は辛そうな顔をするばかりだった
「笑って見送って?思い出すのが泣き顔とか嫌だから。ね?」
「凪さん・・・・・」
泣きそうになりながらも何とか、口角を上げて精一杯の笑顔を向けてくれる庵君に微笑んで、額に軽く唇を落とすと、立ち上がり、つまらなさそうにこちらの様子を見ていた本條局長の顔を見る。
「お待たせしました」
「やっと終わりましたか?随分長かったですね。欠伸の一つや二つ出そうでしたよ・・・・・・・では行きましょうか?」
冷めた目で見てきたが興味がないのか、すぐに踵を返して廊下を出ようとする
「夜神!」
「大佐・・・・」
部屋の中にいた虎次郎達が言葉を次々に投げかけてくる。それに応えるため微笑んだまま皆の顔をゆっくりと見ていく
「笑って?みんなそんな顔似合わないよ?私は大丈夫だから!みんな大好きだから。だから私が出来る精一杯の事をするだけだから!」
庵君とは違う「大好き」な人達だから。みんなのことも守りたいから。だから、そんな顔しないで?足が動かなくなっちゃう
微かに震えている足を叱咤して、廊下で既に待っている局長達のもとに向かう。
廊下には部屋にいた隊員達が野次馬のように出てきていたが、皆の顔は笑ってはいなかった。皆、悲痛な顔で、悔しそうな顔で、泣きそうな顔で廊下に出てきた夜神を一斉に見る。
「・・・・・ありがとう」
みんなには聞こえない小さな声でお礼の言葉を伝える
けど、目の前にいる人物はさして興味もなく、むしろ「歩くのに邪魔者達」と、周りの人間に淡々と語りかけていく
「皆さん?暇なんですか?羨ましい御身分ですね。上層部の人間は、目も回るような忙しさだと言うのに・・・・・邪魔です。これでは外に出られません」
ため息と共に話していくと、周りの人垣は廊下の左右に別れていく。
その中を前に本條局長、夜神、スーツ姿の男性達の順に歩いていく
心配をかけさせたくない・・・
その一心で微笑んだまま廊下を歩いていく
一歩、一歩と進んでいく度に足取りは重くなっているような気がしてくる。
けど、ここで立ち止まってはいけない。
止まったら、二度と歩けないような気がしている。
だから止まらないように、必死になって動かさなくては。
知った顔の人達もみんな同じ様に辛い顔をしている
有栖川室長や野村大尉
長谷部中佐や藤堂中佐
相澤教官や七海中将
けど、立ち止まってはいけない
何度も繰り返し言い聞かせて一歩、一歩歩いていき、とうとう建物の外に出た
そして、そこには黒塗りの車が既に横付けされており、こちらを気にすることもなく本條局長は乗り込んでいく
夜神もベルトの刀を外して、腕に抱え込んで乗り込む
後ろの男達は前に乗り込んで行き、準備が済むと車が動き出す
夜神は振り返ってしまった。まるで焼き付けるように見ていく。
私にいろんな事を教えてくれた場所
私にいろんな人を会わせてくれた場所
良いことも、辛いことも、大変なことも、楽しかったことも沢山の思い出がある場所
次にここを訪れるのは最後になってしまう・・・・・
夜神の目から建物が消えてなくなるまで、振り返り続けた
普段、軍の施設には居ないはずの人間がタイミングよくいるのが分からず藤堂元帥は驚いた顔をしていた。
「二カ国の事について軍に向かう中で先程の映像のが流れましてね・・・・・・・嫌な予感がして急いで来たまでです。そしたら案の定ね?」
藤堂を見る目は蔑んでいるようにも見えてくる。
「藤堂元帥?おかしな発言をしないようにして下さい。それから、そこで座り込んでいる夜神大佐・・・・貴方の身柄はこちらで保護します。ご同行願いますか?」
「なっ?!夜神大佐は軍の人間だ。ならばこちらで保護するのが筋でしょう!なぜ、上層部が保護するのですか!!」
本條局長は夜神に手を差し出して「保護」すると発言していった。
それに対して「軍の人間」だからこちらで保護する。と藤堂元帥は対応する。
互いの間に暫しの沈黙が流れたが、真っ先に破ったのは本條局長だった。
「身内優先の軍に保護が務まるのか?藤堂元帥・・・・・これは国の判断です。これから夜神大佐は様々な国に狙われますよ?中には国とは関係ない妙な団体や組織からも。それらを排除しながら、約束の日まで身の安全を保証出来ますか?上層部ならそれは可能です」
日本に対してよく思っていない国もある。中には「滅びてしまえば・・・・」と過激思考の国も・・・・
「約束」の一ヶ月後に夜神がいなければ、皇帝は間違いなく進軍、支配していくだろう。
そこにはどれ程の血と命が失われるのか・・・・・・
その事は、この場にいる全員が安易に想像出来た。とてもわかり易い公式の問題を問いているようなものだから。
「軍にも守りに徹した施設と人員の確保は、すぐにでも可能です。本條局長」
「施設は確かにそちらが有利でしょう。ですが人員は?今までの行動を振り返って下さい。先程も申しましたが「身内優先」の元帥に守り切る自信がお有りですか?」
冷めた目つきで淡々と言葉を放つ本條局長と、言葉に詰まる藤堂元帥の間で、夜神は抱きしめられたまま二人の様子を見ていた。
体の震えは幾分かは良くなった。きっと庵君の体温が心地よくて、抱きしめてくれる力に安心したのかもしれない。
そして、喋らない代わりに藤堂元帥が答弁してるがこれ以上甘えるのは迷惑になってしまう。
答えは既に決まっている。そして誰に従ってこの身を隠すのかも・・・・
「藤堂元帥・・・・・ありがとうございます。けど、私は上層部の命に従います。なのでこれ以上ご自身の立場を悪くしないで下さい」
わずかに震える体にムチを打って渇いた喉から振り絞って声を出す。
皆大切な人達だから。私のことでこれ以上迷惑も心配もかけさせたくない
「凪。どうして・・・・」
藤堂元帥の普段の顔からは想像できないほど、悲痛な顔で見てくる。
「・・・・・ありがとうございます藤堂元帥。いつも心配かけてすみません。けど、分かってますよね?このままでは良くないことを・・・・」
立場を更に悪くしてしまえば、理想の軍を作る前に去らなければならない。
折角ここまできて沢山の理解者を得たのに、これからだと言うのに、ここで閉ざすことをしたくない。
私がいなくても軍は成り立つ。けど、藤堂元帥がいないと軍は崩れてしまう。なら、どちらがいいのかは明白だから。
「庵君もありがとう。色々と困らせたね。もう、大丈夫だから。ね?」
藤堂元帥を見て話た後、今度は今だに抱きしめてくれている庵に向かって話す。
今にも泣きそうな、辛い顔をしている。この手を離したら二度と会えないと、ならば離すまいと力を込めてくる。
「大佐・・・・凪さん・・・」
二人だけの時に読んでくれる呼び名で呼ばれて、胸が心が「ツキン」と痛くなる。
大好きな人、心から好きな人、守りたい人
笑った顔も、困った顔も、意地悪な顔も全部好きな表情
だから、守りたい。例えこれから先会えなくなっても。
私の存在がこの世界からなくなっても。
それでも・・・・・・・・
「庵君?大丈夫だよ?たとえ何があっても私は私だから」
だから、泣かないで?辛い顔をしないで
どうか私の背中を押すぐらいの気持ちで見送って
少しだけ弱まった腕の中から抜け出して向かい合うと、庵の両頬をそっと包み込んで互いに見つめ合う。
泣いたら負けだから、笑顔で・・・・
そう、心に語りかけていつもの微笑みを向ける
けど、どうやら上手く出来なかったようで、庵君は辛そうな顔をするばかりだった
「笑って見送って?思い出すのが泣き顔とか嫌だから。ね?」
「凪さん・・・・・」
泣きそうになりながらも何とか、口角を上げて精一杯の笑顔を向けてくれる庵君に微笑んで、額に軽く唇を落とすと、立ち上がり、つまらなさそうにこちらの様子を見ていた本條局長の顔を見る。
「お待たせしました」
「やっと終わりましたか?随分長かったですね。欠伸の一つや二つ出そうでしたよ・・・・・・・では行きましょうか?」
冷めた目で見てきたが興味がないのか、すぐに踵を返して廊下を出ようとする
「夜神!」
「大佐・・・・」
部屋の中にいた虎次郎達が言葉を次々に投げかけてくる。それに応えるため微笑んだまま皆の顔をゆっくりと見ていく
「笑って?みんなそんな顔似合わないよ?私は大丈夫だから!みんな大好きだから。だから私が出来る精一杯の事をするだけだから!」
庵君とは違う「大好き」な人達だから。みんなのことも守りたいから。だから、そんな顔しないで?足が動かなくなっちゃう
微かに震えている足を叱咤して、廊下で既に待っている局長達のもとに向かう。
廊下には部屋にいた隊員達が野次馬のように出てきていたが、皆の顔は笑ってはいなかった。皆、悲痛な顔で、悔しそうな顔で、泣きそうな顔で廊下に出てきた夜神を一斉に見る。
「・・・・・ありがとう」
みんなには聞こえない小さな声でお礼の言葉を伝える
けど、目の前にいる人物はさして興味もなく、むしろ「歩くのに邪魔者達」と、周りの人間に淡々と語りかけていく
「皆さん?暇なんですか?羨ましい御身分ですね。上層部の人間は、目も回るような忙しさだと言うのに・・・・・邪魔です。これでは外に出られません」
ため息と共に話していくと、周りの人垣は廊下の左右に別れていく。
その中を前に本條局長、夜神、スーツ姿の男性達の順に歩いていく
心配をかけさせたくない・・・
その一心で微笑んだまま廊下を歩いていく
一歩、一歩と進んでいく度に足取りは重くなっているような気がしてくる。
けど、ここで立ち止まってはいけない。
止まったら、二度と歩けないような気がしている。
だから止まらないように、必死になって動かさなくては。
知った顔の人達もみんな同じ様に辛い顔をしている
有栖川室長や野村大尉
長谷部中佐や藤堂中佐
相澤教官や七海中将
けど、立ち止まってはいけない
何度も繰り返し言い聞かせて一歩、一歩歩いていき、とうとう建物の外に出た
そして、そこには黒塗りの車が既に横付けされており、こちらを気にすることもなく本條局長は乗り込んでいく
夜神もベルトの刀を外して、腕に抱え込んで乗り込む
後ろの男達は前に乗り込んで行き、準備が済むと車が動き出す
夜神は振り返ってしまった。まるで焼き付けるように見ていく。
私にいろんな事を教えてくれた場所
私にいろんな人を会わせてくれた場所
良いことも、辛いことも、大変なことも、楽しかったことも沢山の思い出がある場所
次にここを訪れるのは最後になってしまう・・・・・
夜神の目から建物が消えてなくなるまで、振り返り続けた
0
あなたにおすすめの小説
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる