ユカの逃走

1章

ヘル

ユカ「うそ‥何でここに？」
マオ「ユカちゃーんおはよう」
マオ「どうしてユカちゃんがこんな所にいるかって？それは心当たりあるはずだよ」
ユカ「は？」
私がこんな事される覚えはない。
マオ「ねぇ、ユカちゃん？僕の悪口ずっと言ってたよねぇ？ねぇねぇ？」
ユカ「‥‥それは」
ユカ「だからって！こんな事するのはおかしいよ！」
マオ「僕がたっぷり調教してあげるよ」
気持ち悪い！気持ち悪い！気持ち悪い！
早くここから出たい！出してよ！
マオ「ここから出られた者はいないよ」
ユカ「え？」
マオ「ここはヘルと呼ばれる牢獄だ」
ユカ「ヘル？」
マオ「そうヘル。ユカちゃん僕の授業習ってるなら当然ヘルの意味分かるよね？」
ユカ「地獄？」
マオ「イグザクトリー！」
マオ「こ　こ　は　じ　ご　く　！」
マオ「ユカちゃんは一生ここで生活するの！」
顔は青ざめ、ぞわぞわと鳥肌が立った。
ユカ「いやっ‥いや‥あぁあああ！！！」
絶望にひれ伏し叫んだ。もうおしまいだ。
ここで生活するくらいなら舌を噛んで死んでやる。
私は覚悟を決めていた。
マオ「また後で様子を見るよ。じゃーねー！」
マオはつかつかと歩き消えた。
もう死のう。うん。
舌を噛もうとしたその時、カランと何か音がした。何だろ？
床に何か落ちたのかな。
ふと気になり床を見渡す。
ただのコンクリートだ。
何も落ちていない。
じゃあ今の音な何だろう？
「‥‥‥」
「あぁぁぁぁぁぁ！！！！」
「ドゴン！」
意味も無く壁を蹴った。
するとカランカランと音がさした。
ユカ「え？」
壁から音がする？
「ドゴン」「ドゴン！」「ドゴン！」
３回蹴った。
カラカラカラ、パリン
壁から落ちてきたのは●●●だった。
そうかこれがあればもしかして‥
私は脱出を決意をした。