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第十六章 一匹狼の将
16-5 ナギサイド
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何とか、ユミルとソフィアと、合流できたカチュア達。
ひとまず、小さな一件の小屋で互いの近況報告をした。報告している間、カチュアとエドナは寝てしまっている。何て、呑気な子達だ。
ちなみに、何で、こんな誰もいないような、山の中に小屋があると言うと、この小屋は、初めからあった物ではない。これは、今回、同行しなかったミラから受け取った、手のひらサイズだった箱が、変形して十人ぐらい入れる小屋になったんだ。いわゆる、持ち運びができるベースキャンプだ。
てか、改めて思うんだが、小人族の技術力って、凄くないか? やはり、この技術力を狙う輩がわんさかいるわけね。
「やはり、カチュアさんがお姫様でしたのね」
「気品がよかったですから、もしやと思いました。しかも、滅亡した、イーリスの姫だったとは……」
気品がいいねか。お姫様と言われても、説得力ゼロの戦闘力の高さだが。
「カチュアのことは今はいい。ユミルとソフィアと合流できたし、これからどうするかを話さないとか」
アニーの情報通り、コルネリアはセシルを攻めてきたんだ。
ユミル達の話によると、コルネリアは、何の前触れもなく、大群で攻めに来たんだ。コルネリア軍が城へ向かっている際、ユミルとソフィアを城から、脱出させて、セシル王は城に残って、コルネリアと交戦中。
ユミルとソフィアが逃げる中、コルネリア兵に見つかり、追われることに。そんな中に、エドナとカチュアが乱入して、追ってを撃退することができた。
そう言えば、あの後、エドナが「怖い気配を感じたんだよ」と言っていたんだけど、何のことかな?
「セシル城が心配ですわ。できれば、民の救援をしたいのですが……」
「残念ですが、民の避難を行うにしよ、私達だけでは。それに、城目掛けて、矢の雨が降ってきました。民に飛んで逃げてもらうには困難です」
そっか。セシルの民は戦いに巻き込まれているのか。鳥人族だから、翼を生やしているから、空を飛ぶことができ、飛んで逃げることはできる。だが、空だと、隠れるところがないから、的になりやすくなってしまう。そんな、飛べる亜種の暮らす国に攻めに行っているから、コルネリア軍には、弓兵はいるはずだ。例え、飛んでいても、一斉射撃から逃げることはできない。
「はい。お父様? には、とにかく、逃げるようにと言われました。民のことは、任せろって」
何か、ハテナ付けるところがおかしかったような、気のせいか?
皆んなが暗い雰囲気を出している中、マリンが口を開く。
「あの噂が本当なら、セシル王なら、何とか、切り抜けるんじゃないのか?」
「噂? どんな?」
「まあ、今は置いておこう」
あ! 後回しされてしまった。
「それでも、民を見捨てることはできないか。それでも、戦力不足で無謀に突っ込んだら、見捨てるのと同じだ。だが、こうして、妾達と合流できたわけだ。戦力増加ができたわけだから、民を救うために戻るか?」
「いいんですか?」
「私も協力するッス」
「俺じゃなかった! 私も協力する」
「ルナもです」
「ありがとうございます! 本当に……」
ユミルの目から涙が出ていた。
しかし。
「皆んな、危ないわ~」
カチュアが起きてきて、まだ寝ていらるエドナを抱えながら、皆んなを押し倒した。
バッサ!!!
「はうう!! 何が起きたんですか?」
寝ていたエドナが目を覚めていた。
何が起きたって、急だったから、分からな。立ち上がると、ソフィアとオリーが戦闘体制に入っている。いや、それよりも……。
「小屋が……」
小屋が壊されていて、カチュア達は外にいた。
誰かいる?
ひとまず、小さな一件の小屋で互いの近況報告をした。報告している間、カチュアとエドナは寝てしまっている。何て、呑気な子達だ。
ちなみに、何で、こんな誰もいないような、山の中に小屋があると言うと、この小屋は、初めからあった物ではない。これは、今回、同行しなかったミラから受け取った、手のひらサイズだった箱が、変形して十人ぐらい入れる小屋になったんだ。いわゆる、持ち運びができるベースキャンプだ。
てか、改めて思うんだが、小人族の技術力って、凄くないか? やはり、この技術力を狙う輩がわんさかいるわけね。
「やはり、カチュアさんがお姫様でしたのね」
「気品がよかったですから、もしやと思いました。しかも、滅亡した、イーリスの姫だったとは……」
気品がいいねか。お姫様と言われても、説得力ゼロの戦闘力の高さだが。
「カチュアのことは今はいい。ユミルとソフィアと合流できたし、これからどうするかを話さないとか」
アニーの情報通り、コルネリアはセシルを攻めてきたんだ。
ユミル達の話によると、コルネリアは、何の前触れもなく、大群で攻めに来たんだ。コルネリア軍が城へ向かっている際、ユミルとソフィアを城から、脱出させて、セシル王は城に残って、コルネリアと交戦中。
ユミルとソフィアが逃げる中、コルネリア兵に見つかり、追われることに。そんな中に、エドナとカチュアが乱入して、追ってを撃退することができた。
そう言えば、あの後、エドナが「怖い気配を感じたんだよ」と言っていたんだけど、何のことかな?
「セシル城が心配ですわ。できれば、民の救援をしたいのですが……」
「残念ですが、民の避難を行うにしよ、私達だけでは。それに、城目掛けて、矢の雨が降ってきました。民に飛んで逃げてもらうには困難です」
そっか。セシルの民は戦いに巻き込まれているのか。鳥人族だから、翼を生やしているから、空を飛ぶことができ、飛んで逃げることはできる。だが、空だと、隠れるところがないから、的になりやすくなってしまう。そんな、飛べる亜種の暮らす国に攻めに行っているから、コルネリア軍には、弓兵はいるはずだ。例え、飛んでいても、一斉射撃から逃げることはできない。
「はい。お父様? には、とにかく、逃げるようにと言われました。民のことは、任せろって」
何か、ハテナ付けるところがおかしかったような、気のせいか?
皆んなが暗い雰囲気を出している中、マリンが口を開く。
「あの噂が本当なら、セシル王なら、何とか、切り抜けるんじゃないのか?」
「噂? どんな?」
「まあ、今は置いておこう」
あ! 後回しされてしまった。
「それでも、民を見捨てることはできないか。それでも、戦力不足で無謀に突っ込んだら、見捨てるのと同じだ。だが、こうして、妾達と合流できたわけだ。戦力増加ができたわけだから、民を救うために戻るか?」
「いいんですか?」
「私も協力するッス」
「俺じゃなかった! 私も協力する」
「ルナもです」
「ありがとうございます! 本当に……」
ユミルの目から涙が出ていた。
しかし。
「皆んな、危ないわ~」
カチュアが起きてきて、まだ寝ていらるエドナを抱えながら、皆んなを押し倒した。
バッサ!!!
「はうう!! 何が起きたんですか?」
寝ていたエドナが目を覚めていた。
何が起きたって、急だったから、分からな。立ち上がると、ソフィアとオリーが戦闘体制に入っている。いや、それよりも……。
「小屋が……」
小屋が壊されていて、カチュア達は外にいた。
誰かいる?
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