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カリーナ姫とのお茶会の招待状1

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「アトラス様から?」

「はい」

夕食後デザートを待っていると、イグニス様から渡されたと言ってグラリン様が文を渡してきた。裏を返すと確かに封蝋の印がアトラス様のものだった。

北部の情報の関しては、専用の機関があるようでその方々が首都と北部を行き来し、預かった文と近況報告をしてくれる。

だから、お父様が大変そうだけどそれなりに上手くいっているのは知っているし、元気で過ごしているのも聞いていた。

明後日から領地に向かうため忙しくしている間に、イグニス様が訪問されたが、上手くグラリン様が対応してくれた。

わざわざイグニスが、持ってきた。つまり、アトラス様個人的な文なのだろう。

何だろう。

皆が興味津々で私も見る中、封を開け、文を読んだ。

「何々、お姉ちゃま。王子様も恋人の仲間に入れたの?」

「いれてない」

「じゃあ姉様、王子様にしたの?」

「してない」

「まさか、側室!?」

「それはお嬢様に失礼ですよ」

「そうね、王子じゃパッとしないわね。なんだかぼんやりしててつまらなさそうな方だったから、正室でも側室でも楽しくなさそうね」

「僕もそう思うよ。なんだか綺麗なお花みたいで、飾ってみるのに丁度よかったよね。姉様とは合いそうになかったね」

「うん、丁度いい丁度いい。でも近くで見るものじゃないよね」

「そうでございますね。王子様、ですからね」

「あら、そうだったわね。じゃあ、離れるのが1番ね。だって本物は本当にその程度だったものね。公爵子息の方が裏があって役に立ちそうですものね」

「確かに仰る通りでございましたね。何とも恐ろしい雰囲気がございましたね」

「王子が霞んで見えたものね。でも、あの人は、その中でとても輝いていたわ。やっぱり、クーペは素晴らしい人よね」

「仰る通りでございます。ご主人様は霞んだ王子を輝かす、炎の方です」

「いい事言うわね。でも、あの王子そのまま燃えそうね。おほほほほ」

楽しそうに喋るが、恐ろしく、酷い言いようだ。

お父様と会えてなく、お母さま結構溜まってるな。

ちらり、とグラリン様を見ると青ざていたが何も言わず黙っていた。

宜しい。

ここで下手に反論してきたら、お母様の機嫌を損なってしまう。


「それで、何の御用なの?」

悪口を言って少しすっきりしたようで、お母様明るく聞いてきた。

「カリーナ様のお茶の相手をして欲しいんだって。約束していた何処かの令嬢が体調不良で急遽キャンセルになったから代わりに相手をしてくれないか、だって」

「カリーナ姫の?」

お母様が眉を上げ睨んできた

「お姫様!?お姉ちゃま、お姫様ともお友達になったの?」

「ち、違うわよ。偶然この間お会いしただけよ。説明させてよ!」

お母様とカッフィーが一緒に、また何かやったのか!?的な圧で睨んできたから慌てて声を出した。

王宮で物資事業の説明が終わった後姫様に会い、躾の為だと言いながら体罰と、酷い言葉を浴びせていた教育係のイザベリに対して反論した事を説明した。

 

    
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