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グレンの様子2
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「美味しい!!」
「そうそう。グレンが女性と出かけるのが減ったんだって」
「え?マジで?」
耳を疑った。
「うん。マジ、で。ノアが心配してて様子を見に行ったらノアの言うように、その日はずっと屋敷にいたのに。これまで一度も屋敷に長い時間いるとこを見たことが無かったのに、ここ最近は殆ど屋敷で過ごしてるみたい」
「もしそれが本当なら確かにおかしいわ!あいつは外に出て、自分が女性にモテるのをアピールしてどれだけ人気者かを見せつけたい人間なのに」
自分大好きのナルシストであり、出掛けることが大好きでいつもフラフラ出掛けていたと聞いている。
出かけたら出かけたで、鏡を見つけるたびに自分の姿をニヤニヤ笑いながら何度も身だしなみを確認していた、と聞いている。
一緒に出掛けたことは無かったが、パーティーでそんな様子を何度も見たことがあるから、納得した。
「そうなのよ。どうも原因は遊ぶお金がないからみたい」
「今更?じゃあ今まではそのお金どこから用意したの?そんなに裕福じゃないでしょ?というか女性に全部出させていたのんじゃないの?」
「全部ではないみたい。それにグレンはあまり事業の手伝いをしていなかったから、何処かで高給なバイトしてたけど、何か理由があってバイトがだめになったのじゃないのかな」
まあ確かに、女性としては貢ぐだけじゃなく、たまに貢いでくれる方が自分を気に入っていると思うだろう。
それにグレンの家の事業は、建設業だ。
いつもあんな汗だくで臭くて、力仕事ばかりで疲れる事なんてしたくない、と馬鹿にしていたから、手伝うわけないか。
「でもいいんじゃない?これで落ち着いてくれたら、逆に本当に誰が自分に合う女性がみつかるんじゃない?それとも事業の手伝いをするかもよ。楽な金儲けなんてないわよ」
「そうなってくれたいいんだけど、なんか、スティールの名前がよく出てくるらしい」
「私?なんで?」
「多分よ、多分なんだけど、今回の物資事業に関わったから報酬が貰える思っているんじゃないかな」
「呆れた。手っ取り早くまた婚約を戻そうとか思っているのね。遊ぶお金考えるより、お金持っている女性を選んで落ち着けばいいのにね」
「ほんとに。そう思うわよ。ねえ、このスコーン美味しいわね」
「やっぱり?私もそう思っているの。あ、でもジャムは」
「おばさんが作ったんでしょ。分かるわよ。おばさんお菓子のソースとか上手だもんね。あ、持って帰る分準備してくれた?」
「ちゃっかりしてるなぁ。大丈夫。用意してるよ。グラリン様、このお菓子もお土産に渡したいから、準備してもらえる?」
「勿論」
グラリン様が優しく答え、今度はさっきとは違う茶葉缶を開けお茶の準備をしてくれた。
「いいの!?」
「いいわよ。足りなかったら公爵家からまた貰うわ」
「じゃあ遠慮なく食べよう」
アリエッティは次々とお菓子を満足そうに食べながらお茶を飲んだ。大した話はしなかったけど、最近色々ありすぎて疲れていたから、とても楽しかった。
領地の見回りが終わり、落ち着いたらランチに行くことを約束した。
その頃には、お父様達も帰ってきてくれたらいいのにな、と願った。
アリエッティが帰ってからなんだがもやもやした気分になった。グレンのことが気になったがそれが何かが、分からないけれど、何かを見落としているような気分だった。
「そうそう。グレンが女性と出かけるのが減ったんだって」
「え?マジで?」
耳を疑った。
「うん。マジ、で。ノアが心配してて様子を見に行ったらノアの言うように、その日はずっと屋敷にいたのに。これまで一度も屋敷に長い時間いるとこを見たことが無かったのに、ここ最近は殆ど屋敷で過ごしてるみたい」
「もしそれが本当なら確かにおかしいわ!あいつは外に出て、自分が女性にモテるのをアピールしてどれだけ人気者かを見せつけたい人間なのに」
自分大好きのナルシストであり、出掛けることが大好きでいつもフラフラ出掛けていたと聞いている。
出かけたら出かけたで、鏡を見つけるたびに自分の姿をニヤニヤ笑いながら何度も身だしなみを確認していた、と聞いている。
一緒に出掛けたことは無かったが、パーティーでそんな様子を何度も見たことがあるから、納得した。
「そうなのよ。どうも原因は遊ぶお金がないからみたい」
「今更?じゃあ今まではそのお金どこから用意したの?そんなに裕福じゃないでしょ?というか女性に全部出させていたのんじゃないの?」
「全部ではないみたい。それにグレンはあまり事業の手伝いをしていなかったから、何処かで高給なバイトしてたけど、何か理由があってバイトがだめになったのじゃないのかな」
まあ確かに、女性としては貢ぐだけじゃなく、たまに貢いでくれる方が自分を気に入っていると思うだろう。
それにグレンの家の事業は、建設業だ。
いつもあんな汗だくで臭くて、力仕事ばかりで疲れる事なんてしたくない、と馬鹿にしていたから、手伝うわけないか。
「でもいいんじゃない?これで落ち着いてくれたら、逆に本当に誰が自分に合う女性がみつかるんじゃない?それとも事業の手伝いをするかもよ。楽な金儲けなんてないわよ」
「そうなってくれたいいんだけど、なんか、スティールの名前がよく出てくるらしい」
「私?なんで?」
「多分よ、多分なんだけど、今回の物資事業に関わったから報酬が貰える思っているんじゃないかな」
「呆れた。手っ取り早くまた婚約を戻そうとか思っているのね。遊ぶお金考えるより、お金持っている女性を選んで落ち着けばいいのにね」
「ほんとに。そう思うわよ。ねえ、このスコーン美味しいわね」
「やっぱり?私もそう思っているの。あ、でもジャムは」
「おばさんが作ったんでしょ。分かるわよ。おばさんお菓子のソースとか上手だもんね。あ、持って帰る分準備してくれた?」
「ちゃっかりしてるなぁ。大丈夫。用意してるよ。グラリン様、このお菓子もお土産に渡したいから、準備してもらえる?」
「勿論」
グラリン様が優しく答え、今度はさっきとは違う茶葉缶を開けお茶の準備をしてくれた。
「いいの!?」
「いいわよ。足りなかったら公爵家からまた貰うわ」
「じゃあ遠慮なく食べよう」
アリエッティは次々とお菓子を満足そうに食べながらお茶を飲んだ。大した話はしなかったけど、最近色々ありすぎて疲れていたから、とても楽しかった。
領地の見回りが終わり、落ち着いたらランチに行くことを約束した。
その頃には、お父様達も帰ってきてくれたらいいのにな、と願った。
アリエッティが帰ってからなんだがもやもやした気分になった。グレンのことが気になったがそれが何かが、分からないけれど、何かを見落としているような気分だった。
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