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―――
ププ!
駅に向かう私にクラクションを鳴らしたのはヨシだった。
「なーに、フラフラ歩いてんだよ?」
「フラフラだった? まだ、アルコール残ってるからかな……」
ヨシは、機嫌が良さそうだ。
「乗れよ」「……うん」
サングラスもせずに時々何かの曲を口ずさむ。
作ったばかりの曲なのかもしれない。
「飲み会って、もう、忘年会?」
「ううん、そうじゃない。歓送別会だったの」
「へぇ、加納のアホとかの?」
「……そう、その人も含めて」
「送別ってのは、誰か辞めるんだよな?」
「辞めるんじゃないんだけど、転勤になるから」
「へぇ……」
ここで、止めたかった。月山さんの話はしたくない。
「……それよりさ」
「う、うん」
それ以上、ヨシが会社の話に興味を持たなかったのでホッとした。
「お前、まだ、俺のファン?」
「え?」
「新しい歌、生で聴きたい? それとも、お手軽に録音したやつで聴きたい?」
「勿論ファンだよ、もう録音してるの?」
前にいきなりキスされて、ファン辞めるとか言っちゃったけど……。
「デモテープの段階、CDには入れてる」
ヨシは、一枚のケースを取り出して私に手渡す。
ついこの前、暇だから作ったって言ってたのに、仕事早いなぁ。
「今、車で聴けるの? というか、ヨシ、曲作れたんだね」
Virtueの発表された曲は、殆どがギタリストが作ったものばかりだったから。
「男って、一度は楽器弾くことに憧れるもんなんだよ。高校の時にバンド始めた時は、ギターしてたんだ」
「へぇ……」
意外な事ばかり教えて貰って、ファンとしてとても得した気分。
受け取ったCDを、早速オーディオに入れようとすると、
「やっぱり、まだ、聴くな」
その手を押さえられた。
「え」
「自宅に連れ込む理由がなくなる」
勝手に覚悟はしていたのに、私の心臓は、また、バクバクと動き始めていた。
ププ!
駅に向かう私にクラクションを鳴らしたのはヨシだった。
「なーに、フラフラ歩いてんだよ?」
「フラフラだった? まだ、アルコール残ってるからかな……」
ヨシは、機嫌が良さそうだ。
「乗れよ」「……うん」
サングラスもせずに時々何かの曲を口ずさむ。
作ったばかりの曲なのかもしれない。
「飲み会って、もう、忘年会?」
「ううん、そうじゃない。歓送別会だったの」
「へぇ、加納のアホとかの?」
「……そう、その人も含めて」
「送別ってのは、誰か辞めるんだよな?」
「辞めるんじゃないんだけど、転勤になるから」
「へぇ……」
ここで、止めたかった。月山さんの話はしたくない。
「……それよりさ」
「う、うん」
それ以上、ヨシが会社の話に興味を持たなかったのでホッとした。
「お前、まだ、俺のファン?」
「え?」
「新しい歌、生で聴きたい? それとも、お手軽に録音したやつで聴きたい?」
「勿論ファンだよ、もう録音してるの?」
前にいきなりキスされて、ファン辞めるとか言っちゃったけど……。
「デモテープの段階、CDには入れてる」
ヨシは、一枚のケースを取り出して私に手渡す。
ついこの前、暇だから作ったって言ってたのに、仕事早いなぁ。
「今、車で聴けるの? というか、ヨシ、曲作れたんだね」
Virtueの発表された曲は、殆どがギタリストが作ったものばかりだったから。
「男って、一度は楽器弾くことに憧れるもんなんだよ。高校の時にバンド始めた時は、ギターしてたんだ」
「へぇ……」
意外な事ばかり教えて貰って、ファンとしてとても得した気分。
受け取ったCDを、早速オーディオに入れようとすると、
「やっぱり、まだ、聴くな」
その手を押さえられた。
「え」
「自宅に連れ込む理由がなくなる」
勝手に覚悟はしていたのに、私の心臓は、また、バクバクと動き始めていた。
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