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6.さんにん
367.まだ?
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そのまま、彼女の胸に手を添える。
「ん~…だめっ」
彼女が起き上がるから、自然と私も起き上がった。
「なんで?」
「今は…お話し中だから」
「…可愛い」
穂の上目遣い。
私は寝転んで、目を閉じた。
穂と千陽が楽しそうに話す。
メイクの話を始めて…まるで、親友みたいだ。
本当は…体の関係なんて…いらないんじゃないか…?
まあ、2人が幸せなら…それで…いいけど…。
私も…セックスは、好きだし…。
ウトウトしてきて、薄く目を開く。
外はどんより曇っている。
雪でも降るのかな?
穂と千陽の手が、片手ずつ私の太ももに乗っている。
指を絡めているのかな。
2人の笑顔を見ながら、意識が遠のいていく。
唇にぬくもり。
…あれ?
目を開ける。
「千陽」
瞳を潤ませて、頬を真っ赤に染めていた。
伸びた髪を耳にかけて、離れていく。
「永那ちゃん、すぐわかるんだね。すごい」
私の顔を覗き込む穂に目を遣る。
穂の頬も、心なしか赤い気がした。
「何してんの?」
「実験」
フフッと穂が笑う。
「永那ちゃん、私と千陽がキスしたことにすぐ気づくから…直接永那ちゃんにキスしたら、違いってわかるのかな?って」
「わかるに決まってるでしょ」
「そうなんだ」
「穂は、わからないの?」
「どうだろう?」
私は手を伸ばして、穂の顔を引き寄せた。
触れるだけのキスをする。
「どう?違くない?」
「…見てたら、わかっちゃうよ」
「そっか」
私は起き上がって、肩を回した。
「それに、千陽は香水の匂いですぐわかる」
「なるほど!…じゃあ、今度は私もつけてみようかな」
穂の頭を撫でる。
「そんなことより…私と千陽がキスするの、いいの?」
穂は唇を尖らせて、俯く。
「ちゃんと…3人でする、準備?したかったから…」
「今日、するの?」
「ま、まだ!…まだ、できない」
「ふーん」
チラリと千陽を見ると、左腕を右手で擦っていた。
私は穂の指に指を絡めて、あいている手で千陽のうなじを掴む。
千陽のぷっくりした唇に唇を重ねる。
舌を絡めると「んっ」と彼女が声を漏らした。
絡めた穂の指に、ギュッと力が入る。
妬いてくれてる?
妬いてほしい。
穂は、積極的に舌を絡めてくれるけど…千陽は全部私に任せているのが伝わってくる。
穂も最初はそうだったかな…。
いろいろ、教えるようにキスした記憶がある。
穂とのキスは、甘い感じがする。
愛液も甘いけど…それは、やっぱり私が穂を好きだからなのかな?
千陽の舌が唾液を纏って、気持ち良くなってくる。
不思議だな。
前にしたときは、作業みたいな感じだったのに。
穂が見てるから?
触れなくても、少し千陽の体が火照っているのがわかる。
…そうだ。前は“ムード”とか言われて…ムードがわからなくて、ちょっとイライラしてたんだ。
今は、ムードがあるってことなのかな?
ムードってよくわからない。
千陽の舌の気持ち良さに浸っていると、穂と指を絡めていた右手が引っ張られた。
離れると、千陽との間に橋がかかる。
プツリと切れて、唇に唾液が溜まるから、舐めた。
千陽は荒い息を隠すように、口元を手で隠す。
穂を見る。
「…私も、して?」
…可愛すぎて、心臓が止まるかと思った。
穂の下唇をしゃぶる。
少し味わってから、離れる。
一瞬穂と目が合って、それが合図みたいに、チュッチュッと音を立ててキスをした。
舌を絡めると、彼女の甘い唾液に包まれる。
…ああ、気持ち良い。
ずっとしていられる。
彼女の熱い鼻息が自分の鼻を通る。
ふいに、下ろしていた左手を千陽に握られた。
2人から求められるって、良いな。
もちろん私は、穂ひとりで十分だけど…悪くないと思ってしまうのが正直なところ。
左手にやわらかさを感じる。
千陽が私の手を胸にやったんだと、すぐわかる。
それが熱を帯びていて、穂とのキスに興じながら、つい指を動かして揉む。
手首を両手で掴まれていて、指を動かさなくたって、自動的に千陽の胸に触れるのは変わらない。
だからいっそのこと、揉む。
クチュクチュと唾液が混ざっていく。
好きだ…。
彼女の舌を、自分の口内に誘導する。
入ってきた舌を唇で挟んで、舌先でチロチロと舐めた。
優しく吸って、解放する。
舌を大きく動かす。
彼女の舌に唾液を纏わりつかせるように。
薄く目を開けて、彼女の蕩ける表情を確認。
嬉しくなって、下腹部が疼いて、思わず千陽の胸を激しめに揉む。
「んっ」
千陽の声が脳に響く。
…ヤバい。なにこれ。めっちゃエロいじゃん。
離れて、見つめ合うと、穂が唇の先端をツンと尖らせた。
「永那ちゃんのエッチ…」
唇を舐めると、穂が頬を膨らませた。
「千陽がさわらせるんだもん。この場合、千陽がエッチなんじゃない?」
千陽を見ると、目をそらして、もう私の左手首から手を離していた。
「ねえ、穂?」
「…なに?」
「前は“見れない”って言ってたけど、今日、見てみたらいいんじゃない?」
穂の目がまん丸くなって、何度も目を白黒させた。
「ね、千陽?」
「知らない…」
「千陽はシたくない?私に、シてほしくない?」
もう手首は離されたけど、私の手は千陽の胸に触れたままだ。
「そんなの…」
そんな色気のある眼差しで見られたら、誘われてるとしか思えないな。
「ん~…だめっ」
彼女が起き上がるから、自然と私も起き上がった。
「なんで?」
「今は…お話し中だから」
「…可愛い」
穂の上目遣い。
私は寝転んで、目を閉じた。
穂と千陽が楽しそうに話す。
メイクの話を始めて…まるで、親友みたいだ。
本当は…体の関係なんて…いらないんじゃないか…?
まあ、2人が幸せなら…それで…いいけど…。
私も…セックスは、好きだし…。
ウトウトしてきて、薄く目を開く。
外はどんより曇っている。
雪でも降るのかな?
穂と千陽の手が、片手ずつ私の太ももに乗っている。
指を絡めているのかな。
2人の笑顔を見ながら、意識が遠のいていく。
唇にぬくもり。
…あれ?
目を開ける。
「千陽」
瞳を潤ませて、頬を真っ赤に染めていた。
伸びた髪を耳にかけて、離れていく。
「永那ちゃん、すぐわかるんだね。すごい」
私の顔を覗き込む穂に目を遣る。
穂の頬も、心なしか赤い気がした。
「何してんの?」
「実験」
フフッと穂が笑う。
「永那ちゃん、私と千陽がキスしたことにすぐ気づくから…直接永那ちゃんにキスしたら、違いってわかるのかな?って」
「わかるに決まってるでしょ」
「そうなんだ」
「穂は、わからないの?」
「どうだろう?」
私は手を伸ばして、穂の顔を引き寄せた。
触れるだけのキスをする。
「どう?違くない?」
「…見てたら、わかっちゃうよ」
「そっか」
私は起き上がって、肩を回した。
「それに、千陽は香水の匂いですぐわかる」
「なるほど!…じゃあ、今度は私もつけてみようかな」
穂の頭を撫でる。
「そんなことより…私と千陽がキスするの、いいの?」
穂は唇を尖らせて、俯く。
「ちゃんと…3人でする、準備?したかったから…」
「今日、するの?」
「ま、まだ!…まだ、できない」
「ふーん」
チラリと千陽を見ると、左腕を右手で擦っていた。
私は穂の指に指を絡めて、あいている手で千陽のうなじを掴む。
千陽のぷっくりした唇に唇を重ねる。
舌を絡めると「んっ」と彼女が声を漏らした。
絡めた穂の指に、ギュッと力が入る。
妬いてくれてる?
妬いてほしい。
穂は、積極的に舌を絡めてくれるけど…千陽は全部私に任せているのが伝わってくる。
穂も最初はそうだったかな…。
いろいろ、教えるようにキスした記憶がある。
穂とのキスは、甘い感じがする。
愛液も甘いけど…それは、やっぱり私が穂を好きだからなのかな?
千陽の舌が唾液を纏って、気持ち良くなってくる。
不思議だな。
前にしたときは、作業みたいな感じだったのに。
穂が見てるから?
触れなくても、少し千陽の体が火照っているのがわかる。
…そうだ。前は“ムード”とか言われて…ムードがわからなくて、ちょっとイライラしてたんだ。
今は、ムードがあるってことなのかな?
ムードってよくわからない。
千陽の舌の気持ち良さに浸っていると、穂と指を絡めていた右手が引っ張られた。
離れると、千陽との間に橋がかかる。
プツリと切れて、唇に唾液が溜まるから、舐めた。
千陽は荒い息を隠すように、口元を手で隠す。
穂を見る。
「…私も、して?」
…可愛すぎて、心臓が止まるかと思った。
穂の下唇をしゃぶる。
少し味わってから、離れる。
一瞬穂と目が合って、それが合図みたいに、チュッチュッと音を立ててキスをした。
舌を絡めると、彼女の甘い唾液に包まれる。
…ああ、気持ち良い。
ずっとしていられる。
彼女の熱い鼻息が自分の鼻を通る。
ふいに、下ろしていた左手を千陽に握られた。
2人から求められるって、良いな。
もちろん私は、穂ひとりで十分だけど…悪くないと思ってしまうのが正直なところ。
左手にやわらかさを感じる。
千陽が私の手を胸にやったんだと、すぐわかる。
それが熱を帯びていて、穂とのキスに興じながら、つい指を動かして揉む。
手首を両手で掴まれていて、指を動かさなくたって、自動的に千陽の胸に触れるのは変わらない。
だからいっそのこと、揉む。
クチュクチュと唾液が混ざっていく。
好きだ…。
彼女の舌を、自分の口内に誘導する。
入ってきた舌を唇で挟んで、舌先でチロチロと舐めた。
優しく吸って、解放する。
舌を大きく動かす。
彼女の舌に唾液を纏わりつかせるように。
薄く目を開けて、彼女の蕩ける表情を確認。
嬉しくなって、下腹部が疼いて、思わず千陽の胸を激しめに揉む。
「んっ」
千陽の声が脳に響く。
…ヤバい。なにこれ。めっちゃエロいじゃん。
離れて、見つめ合うと、穂が唇の先端をツンと尖らせた。
「永那ちゃんのエッチ…」
唇を舐めると、穂が頬を膨らませた。
「千陽がさわらせるんだもん。この場合、千陽がエッチなんじゃない?」
千陽を見ると、目をそらして、もう私の左手首から手を離していた。
「ねえ、穂?」
「…なに?」
「前は“見れない”って言ってたけど、今日、見てみたらいいんじゃない?」
穂の目がまん丸くなって、何度も目を白黒させた。
「ね、千陽?」
「知らない…」
「千陽はシたくない?私に、シてほしくない?」
もう手首は離されたけど、私の手は千陽の胸に触れたままだ。
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