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彼の正体と過去と現在
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高嶺くんのお弁当箱はすでに空っぽで、ウインナーなんて残っていなくて。
ベルトのバックルを外す音を聞いて、初めてその意味を理解した。
地味でダサくて暗かった私には、当然彼氏などいた事はなく、経験もなかった。
でも、母が閉店後に連れてくるお店のお姉さんたちの、少々刺激の強い会話は狭いアパートの別室で寝ている思春期の私の耳に勝手に流れ込んできていて、何をどうすればいいのかは知っていた。
黙って頷き、お茶で口の中を空っぽにする。
健全な男子高校生のスイッチはどこにあるのか、いつの間にやらソコが大きくなっていることがズボンの上からでもはっきり分かる。
開かれた股上の下、ずらされたパンツの履き口から、そそり立つソレ。
初めて見る男の人のモノは、噂に聞いていたよりずっとグロくて、それでいて、なんとなく可愛い。
口の中に自然と唾液が溜まってくる。
膝で歩いて、高嶺君のところまで行き、股間に顔を埋めた。
髪が高嶺くんに当たらないよう、耳にかける。
ええと、確か、大事なのは、優しく丁寧に、だっけ?
歯を立てないよう、ゆっくりと口の中に肉の塊を沈めていく。
「は…ぁっ」
聞いたことのない高嶺くんの切なげな吐息に、私の身体も熱くなるのを感じた。
後は今朝方見た夢のとおりの展開で。
真っ昼間。
青空の下。
ありえないシチュエーションに、言いようのない背徳感が、一層心と身体を高ぶらせる。
「んっ、んぅっ、んんっ」
持てる知識を総動員して、夢中で唇と舌と喉、更に手を使って高嶺くんに奉仕していたら。
「ちょ、音無…っ、待て。待てって!!」
頭を抑え掴まれて、肉塊を口から引き抜かれると、打ちっぱなしのコンクリートに転がされた。
高嶺くんのブレザーが敷いてあったような、なかったような。
「生理、いつから?」
「えっ、ええっ!?」
「早く」
予想もしていなかった質問に、つい、バカ正直に答えてしまう。
「あの、私、ピル飲んで…」
答えている端から毟り取るようにスカートの中のショーツが右足から引き抜かれた。
代わりに、私の入口には高嶺くん自身があてがわれ、ぐちゅっと音を立ててゆっくりと沈んでいく。
「ひ、あぅ、あ…あ…」
絶対的な圧力で私の体を開いて、押し入ってくる。
「――――っ」
自分の手で必死に抑えて、痛みに叫びそうになる口を黙らせた。
「…全部入った。動くぞ」
「ふっ、ぅ…、うぅっ…」
結局、私のハジメテは痛みが快感に変わる前に、高嶺くんが私の太ももの上に白い体液を吐き出して終わった。
でも、後悔はなかった。
どういうわけか、高嶺くんはお父さんの浮気相手の娘である私を守ってくれ、パンを食べさせてくれ、勝手に作ったお弁当も黙って全部食べてくれた。
それも、私と一緒に。
ぼっちだった私に居場所を作ってくれた高嶺くんのことを、私はいつの間にか好きになっていたのだ。
ベルトのバックルを外す音を聞いて、初めてその意味を理解した。
地味でダサくて暗かった私には、当然彼氏などいた事はなく、経験もなかった。
でも、母が閉店後に連れてくるお店のお姉さんたちの、少々刺激の強い会話は狭いアパートの別室で寝ている思春期の私の耳に勝手に流れ込んできていて、何をどうすればいいのかは知っていた。
黙って頷き、お茶で口の中を空っぽにする。
健全な男子高校生のスイッチはどこにあるのか、いつの間にやらソコが大きくなっていることがズボンの上からでもはっきり分かる。
開かれた股上の下、ずらされたパンツの履き口から、そそり立つソレ。
初めて見る男の人のモノは、噂に聞いていたよりずっとグロくて、それでいて、なんとなく可愛い。
口の中に自然と唾液が溜まってくる。
膝で歩いて、高嶺君のところまで行き、股間に顔を埋めた。
髪が高嶺くんに当たらないよう、耳にかける。
ええと、確か、大事なのは、優しく丁寧に、だっけ?
歯を立てないよう、ゆっくりと口の中に肉の塊を沈めていく。
「は…ぁっ」
聞いたことのない高嶺くんの切なげな吐息に、私の身体も熱くなるのを感じた。
後は今朝方見た夢のとおりの展開で。
真っ昼間。
青空の下。
ありえないシチュエーションに、言いようのない背徳感が、一層心と身体を高ぶらせる。
「んっ、んぅっ、んんっ」
持てる知識を総動員して、夢中で唇と舌と喉、更に手を使って高嶺くんに奉仕していたら。
「ちょ、音無…っ、待て。待てって!!」
頭を抑え掴まれて、肉塊を口から引き抜かれると、打ちっぱなしのコンクリートに転がされた。
高嶺くんのブレザーが敷いてあったような、なかったような。
「生理、いつから?」
「えっ、ええっ!?」
「早く」
予想もしていなかった質問に、つい、バカ正直に答えてしまう。
「あの、私、ピル飲んで…」
答えている端から毟り取るようにスカートの中のショーツが右足から引き抜かれた。
代わりに、私の入口には高嶺くん自身があてがわれ、ぐちゅっと音を立ててゆっくりと沈んでいく。
「ひ、あぅ、あ…あ…」
絶対的な圧力で私の体を開いて、押し入ってくる。
「――――っ」
自分の手で必死に抑えて、痛みに叫びそうになる口を黙らせた。
「…全部入った。動くぞ」
「ふっ、ぅ…、うぅっ…」
結局、私のハジメテは痛みが快感に変わる前に、高嶺くんが私の太ももの上に白い体液を吐き出して終わった。
でも、後悔はなかった。
どういうわけか、高嶺くんはお父さんの浮気相手の娘である私を守ってくれ、パンを食べさせてくれ、勝手に作ったお弁当も黙って全部食べてくれた。
それも、私と一緒に。
ぼっちだった私に居場所を作ってくれた高嶺くんのことを、私はいつの間にか好きになっていたのだ。
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