異世界ハーレム漫遊記

けんもも

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第五章 魔物の森の変革期編

神眷族と亜空間領域

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神覚で確認すると、城中の兵士がここに集まってきてるんじゃないかっていうぐらい集まってきてる。結界と土魔法を解除すると同時に、隠蔽、気配遮断して、部屋の中で様子をみてた。

「陛下」

「そう言いながら、一斉にドアから雪崩れ込んできて、一番偉そうなやつが机の方に周り込んできて、魔物の姿になった、皇帝の服を着た死体をみて絶句していた。すぐさま、この部屋周囲を完全立ち入り禁止にし、皇帝の姿をみた一緒に入ってきた兵数名をこの場に残したのは、流石、帝国の丞相ってところか。

「至急、4大公を呼んでくるのだ。兵の戒厳状態は解除、問題ないことを伝えよ。また、王妃と各王子殿下、王女殿下をすぐにお連れしろ。貴族院の開催を宣言し、貴族院に評議員達をすぐに招集せよ。これらのことを、速やかに実行するのだ。」

その後処理は、帝国と言う国家を運営してきた手腕を遺憾なく発揮したと思う。傍で見ていて感心した。

丞相と、4大公と呼ばれる奴らが、今朝まで忠誠を誓っていたであろう皇帝の死体の前で、今後のことを話し合う。

「まず、皇帝陛下が魔族であったことは明白であろう。一体いつから魔族に成り代わっておったのかは不明だが。おそらく最初からだったのかもしれん。」

「皇帝が、なぜ、通常の王のように、娘を降家させ、世継ぎの基盤を盤石にしなかったのか、代替わりをすると、すべての皇族が全員、命を落としてきた歴史がとつじつまがあうのう。」

「帝位の引き継ぎも常に問題なく、帝位を引き継ぐとそれまで凡庸であった皇太子が、突然、様変わりをしていたのも、魔族が乗り移っておったのかもしれん。こやつらの寿命は1000年を超えるものもあるようだからな。」

「じゃがどうする、皇帝が魔族であったことが知れたら帝国の存続意義がなくなるぞ。魔王との対決をするために、国力を上げることを国是としておるのじゃから。」

「そこよ、まずこのことを知るのは、ここのいる5人と、一緒にこの場に入った4人の兵のみであろう。秘匿することは簡単じゃ。ただし、この国にまだ魔族がいるやもしれん。特に、皇帝の実子である王子と王女殿下については、魔族の血が混じっておる。これをこのまま放置はできんじゃろ。」

「そこで、まずは皇帝陛下の急死により皇太子に帝位を禅譲。残りの王子、王女殿下は、これまでの慣習により地方の邸に軟禁し過去の歴史に従って時期をみて殺せばよかろう。そののち皇太子を殺害して、その後は我々が帝国を導けば問題はないと思うが、各々方の意見はいかに。」

「基本は、それとして、皇太子の次の皇帝はどうするのだ。そこを決めておかねば、賛同はできぬぞ。」

「そこは、新しく枢密院を作り、そこで全ての最終決定を行う仕組みにかえればよかろうと思うが。枢密院の議長を持ち回りで選出するのもよいし。」

「その辺りは、今後じっくり話し合おうぞ。まずは他に気付かれる前に、禅譲の手続きをせねばならん。」

「皇族の方々はすでに別室にお越しいただいております。また貴族院はすでに招集しております。あとは、4大公の皆様の賛同を得れば、処理が出来ることになります。」

「流石は、丞相閣下ですな手回しがよい。ではこのことを知っておる、兵士は私達4人が一人ずつ召抱えて監視することにしましょうぞ。秘密を守らせる方法は、各自に任せると言うことでどうじゃ。」

「この兵士達は優秀な者たちなのですが、仕方ありません。監視の目が届かなくなることを考えれば、それがいいかもしれません。」

そんな感じで、パパーっと話が纏まって、皇帝の死体は大きな布で包み顔や手を隠し、その日の内に新しい皇帝が誕生した。

皇帝が変わったことで、舞衣探しの命令も有耶無耶になって、舞衣への危険はなくなるだろう、きっと。いや、奴隷の主人が死ぬと24時間以内に奴隷契約を解除しないと自動的に死んじゃうんだったか。となると舞衣のこともほっとかれる可能性が大きいな。

途中、マリアたちに念話しながら、ことの顛末を見届けて、森の中の家に戻った。
マリアと抱き合いながら湯船でゆったりしている間に、皇帝から奪った、スキルを並列思考をつかって、成長させた。
すると、「カリスマ」が上位互換「覇者」に変化し、更に上位スキル「導師」、「威厳」と融合し、ユニークスキル「眷族」へ、更にはこれとユニークスキル「隷族」が癒合して、神スキル「神眷族」ができた。
さらに「魔法耐性」スキルを成長させ、上位スキル「魔法攻撃無効」ができ、上位スキル「物理攻撃無効」と融合して、ユニークスキル「絶対防御」ができた。

思わずガッツポーズした。また、アイテムボック内の書籍のおかげか、神スキルのレベルアップのおかげか、並列思考がかなりバージョンアップした。いや、お前別人格だろうって感じで。そのうち、俺の外に出てくるんじゃないかな。

取り敢えず、8つの神スキル持ちになってしまった。それぞれの神スキルもバージョンアップして、スキル一個だけでもチートじゃねって感じだ。
もう一度整理しておこう。
神眼、神授受、神覚、神息、神武、神の知恵、神の手、神眷族の8つ。

1.神眼 
物、生物などすべてのものを鑑定できるスキル。
レベルアップにより、鑑定できる項目が増る。素材の活用事項などの説明がより詳しくなる。鑑定項目の任意での並べ替えやタグ付けが可能になる。そして、今回、神スキルのレベルがみれるようになった。

2.神授受 
貪食+祝福(奇跡(回復魔法)+聖精霊魔法習得)

生物からのスキル能力値を任意に奪取、付与できるスキル。
レベルアップより、スキルや、能力値を付与する際の制限がなくなる。上位のスキルの下位互換を抽出し任意のレベルで付与できる。付与する際のポイントが増減しない。などの能力が向上し、今回、離れたままでの能力付与が可能になった。

3.神覚
領域覚(熱源感知(索敵)+赤外線感知(夜目)) + 魔力覚(魔力知覚(魔力感知)+魔力管理(魔力操作))
このスキルは、ゲーム的に言えば、地図機能スキル。
領域内の熱源、魔力を感知可能で、レベルアップにてその感知範囲が増す。また感知した場所ににフォーカスを充てると、視覚的な情報が得られる。今回、それに音声を得られるようになった。
転移スキルと併用することで、任意の場所に転移することが可能。また任意の空間に任意の物体を転移させることが可能。

4.神息
召喚(操者((馬術)+調教(飼育))+転移(空間魔法(アイテムボックス)+聖精霊魔法習得)
時空間魔法スキル。
レベルアップにより、アイテムボックス内の時間を任意で管理できるようになる。また任意の区域を分割し、管理できるようになる。今回、時空間内に自分自身が生活できる空間を作成できるようになった。実際の時間の流れと切り離した生活ができるので、好きなだけ時間を使うことが可能になった。
 
5.神武
剣王(剣術)、拳王(体術)、弓王(弓術)、斧王(斧術)、槍王(棒術)、投王(投擲)、足王(跳躍)の全王コンプ
物理攻撃魔法の極スキル。
全ての物理攻撃を極め、どのような武器でも使いこなし、どのようなものでも武器にすることが出来る。レベルアップによる能力アップの詳細は不明。

6.神の知恵 
賢者(博士(算術)+学者(言語))+従者の心得(食聖(料理)+飾聖(裁縫))
並列思考能力スキル。
レベルアップにより、その処理能力と演算能力が増す。戦闘中などに、瞬時に時間が引き延ばされたような感覚で、最適な戦闘方法を導きだし、行動することが可能。特に、他の神スキルを併用した処理は、単体での神スキルの能力の何倍もの効果を発揮する。神スキルの中の中心的スキルとなっている。また、今回のレベルアップにて、未知なる疑問、設問に対して、スキル自身が思考し最適解を出すことができるようになった。

7.神の手 
物質生成(生成(鍛冶)+精錬(練金)+製薬(調合)+建設(木工)+発掘(採掘))+奇跡+空間魔法
ありとあらゆるものを生成可能なスキル。
より明確なイメージすることで、時空間を越えて物質を召喚しているかのように物を作り出すことが出来る。
レベルアップにより、簡単な命令を実行させるゴーレムを作成したり、自分の手にしたものをコピーしアイテムボックス内に保管したりできるようになる。今回のレベルアップで何が出来るのか、詳細は不明。

8.神眷族
眷族(導師(統率)+威厳(威圧)+覇者(カリスマ))+隷族(軍属(隷属魔法)+闇精霊魔術)
自分の眷族を作ることにより、自分のスキルを使わせたり、能力を使わせたり可能になるスキル。また、「神威」を発動し全ての物の動きを封じることが可能。さらに俺が眷族にした者自身(一次眷族者)もそれぞれの下に眷族(二次眷族者)を従えることが出来る。現在の神レベルでは三次眷族まで持つことが可能。また下位眷族が獲得した経験値は自動的に上位主に分配される配分割合は俺だけが設定可能。また上位主に対して絶対の忠誠を誓い、裏切り行為は一切できなくなる。さらに眷族になった者に名前を与えることにより、その能力値を飛躍的に上昇させることが可能となる。
眷族間の念話、位置の確認などが可能になるそれらの設定は全て俺だけが行える。
眷族は、上位主が契約を破棄し名前を取りあげない限り抜けることはできない。



すごいなぁ。もうここに住まなくてもいいんじゃねって感じ。人間超えてるよね。まあ前からだけど。で自分達5人で暮らすなら亜空間領域に生活空間を作って過ごせば、実際にはたった1秒しか年を取らないのに、亜空間領域では肉体の老化の時間はストップするので永遠の時間を過ごすことが出来るんだからね。そっちがいいんじゃねって気もする。

そうそう神眷族なんだけど、マリア、綾、ニーナ、舞衣は、このスキルを取得した瞬間に、俺の眷族になったんだよね。眷族の契約って名前を与えることも条件になるみたいで結婚して、皆にハマダの姓を与えたことになってるのかな。まあいいけど。ともかく、これで4人に俺のスキルを自由に使わせることが出来る。それは、俺が生み出した重力魔法や、化身魔法も使用させることが出来るようになったってことで、かなりいいかもしれない。
俺には神授受があって、それでマリア達にスキルとか能力値を付与してるから、そんなに凄いスキルって気もしないけど、眷族をピラミッド的に増やせるって言うのは、考えようよっては、凄いことだし、数が限定されるけど、自分のスキルを配下に使用させ、それを任意にON/OFF出来るって言うのは、便利だよね。特に、マリア達の下に誰かつくような場合とか。
その日の夜、夕食がすんでちょっとだけ一人になった現実時間の1秒を使って、亜空間領域に入り、向こうで家と言うか部屋と言うか、今の家を丸ごとコピーしたものを作り出して、自分のスキル機能の全把握とかやろうと頑張ったけど、向こう時間で1日経たずに淋しくなって戻ってきた。こっちでは1秒も経ってないかもしれないけど、久しぶりにみたマリアに抱きついて、そのまま頂いてしまった。で落ち着いてから訳を話したら、面白そうだから連れて行ってって言われたので、マリアを連れて丸一日連続で愛し合ってきた。たっぷり満足して戻ったら、他の3人は気がついてなかったみたい。しばらくはマリアと二人だけの秘密にしよう。と思ったけど、すぐに俺達が怪しいと気付かれて、結局全員と行くことになった。

「ここで暮らしてたら、ずっと年をとらないの?」

「亜空間領域では、生物の老化はストップするみたいだよ。肉体はあるけど精神体だけで生きている感じじゃないのかなぁ。詳しくは解らないけどね。それにこの領域の時間設定は任意で出来し、実際俺達が生きている時空間に戻れば時間的に1秒も経ってないんだしね。」

「でも、ここにずっと閉じ込められるってことないの?お兄ちゃんと一緒なら、それはそれでいいけど。」

「アイテムボックスの中に住んでるって思って貰ったらいいよ。俺の能力が進化して身体ごと入れるようになったって感じだし。実際の外の空間に俺が出ていて俺が外で死んでしまえば、この空間から出る出口がなくなるんだろうけど、俺がこの中で一緒にいる以上問題ないよ。外からの干渉も一切できないしね。」

「お家以外にもなんでも作れるの?リュウ兄。」

「作れるぞ。取り敢えず、この家は実際の奴を完全にコピーして作ったものだしな。かけ流し温泉は無理だけど、温泉は内風呂に用意してるよ。」

「練習場とかも作れるん?ゴーレムとかで、模擬戦用の奴作ったり。」

「おう、できるぞ。どんなに魔法をぶっ放しても大丈夫だしな。俺が全力でやると空間が壊れそうだけど。」

そんな話をしながら、湯船に浸かって今後の使い方を話し合った。
でここはここで魅力的だけどやっぱり実際の世界で生活するのがいいかもって話になり、こっちで交合うのに使うのがいいんじゃないかってことになった。そしたら、一人ひとり好きなだけ時間をかけられるし。
亜空間領域を数日間満喫して戻った時には、こっちの世界での生活時間にみんなギャップを感じたので、あっちを使うのは、ほどほどにしようってことになった。

でその夜ベッドに横になりながら、そう言えば不老魔法が出来るようになったんだけど使いたいかを聞いてみた。あっちに行ったり来たりしている間も、並列思考が頑張ってくれて、ずっと前に依頼していた、不老魔法の組み上げに成功したのだ。

「不老ってこの姿のまま年を取るっていること?リュウ。」

「あの別次元の空間を経験したからわかると思うけど、俺達の身体の細胞の老化のスピードを遅くするって感じ、寿命を延ばすって感じだと思うよ。」

「ニーナのお母さんのエルフ種は、みんな長生きで1000歳ぐらい生きている長老もいたよ。人間で言えば、20歳ぐらいの姿をした400歳を超える人とかもいた。」

「龍とか、魔族とかも長寿だっていうからなぁ、うちら人間の寿命に比べたら、長寿の生き物って結構いるしな。」

「長寿っているのは、身体の細胞の老化スピードが遅いのが原因なんだろうけど、それを魔法的に極端に遅くするのが、不老魔法。勿論解除可能だけどね、呪いじゃないし。」

「ニーナ、長生きしたい。ニーナはハーフだから、短くしか生きれないって言われてた。でも、今、不老になったら、ニーナ成長できない。リュウ兄どうしよう?」

「俺は今のニーナがとっても好きだよ。でも、ニーナがもっと成長したいって言うならそれでもいいよ。俺は、不老魔法かけてるから、時間はたっぷりあるし。」

「リュウ、自分にかけてるの?だったら、私にもすぐかけて。」

「お兄ちゃん、私も。」

「うちにもお願い。」

「ニーナはね、いつかもっと成長したくなるかもだけど、今はこのままがいい。」

「大丈夫か?すぐに決めることじゃないぞ、ゆっくり考えていいし。」

「「「「すぐかけて。」」」」

すぐにかけてやった。劇的に何かが変化する訳ではないけど、皆、満足したようだ。これから先、ずっと一緒にくらせるしね。このまま平穏な日が続くと信じて、その日、みんなで抱き合って眠った。


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