婚約者の姉を婚約者にしろと言われたので独立します!

ユウ

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35.私の居場所~アイリスside

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私はずっと誰にも顧みない。
そう思いながら息を殺して生きて来た。

お母様に認めて欲しい。
良い子でいればきっといつか愛してくれると思った。


でも、私は必要のない存在。
あくまでお姉様とローズマリーの替えに過ぎない。

後は領地代行の面倒事を押し付けるだけの存在だった。

お父様はどうか解らない。
昔は、そう思うことはなかったけど。

ウィンディア辺境伯爵家の皆さんに出会ってからお父様は私に関心がないのではないかと思った。


家族の形は色々あるでしょうけど、でも…。

皆様は本当に温かい方達だった。
役立たずの私を家族の一員として迎えてくれた。

実家で私の味方はロビンだけだった。

私の立場をずっと憂いでくれていたけど、ロビンの実家は男爵家でとても貧しいので逆らうなんてできない。


そんな私に常に優しくし接してくれたユーリ様はおっしゃったの。


「俺達は政略結婚であるけど、君と愛し合い、夫婦になりたい。俺は君が好きだから君に好かれたい」

「えっ…」

貴族の婚姻は義務。
恋愛結婚をするなんて稀ではしたないとも言われていた。


私も自由な結婚はできない。
姉は王子妃となり後に王太子妃になる。

妹も王族のご子息との婚約が決められている。

私は長男ではなく次男以下の騎士の方と婚約する事を義務付けられた。

私に貴族の奥様なんて無理だと言われたから。
結婚してもお飾りとなるだけとも言われた私は諦めていた。


なのに…。


「私を?」

「君との縁は神様が結び合わせてくれたと思っている…ダメか?」


「嬉しいです」


この時私の心に黄金の花が咲いた。
誰かに愛される幸福を知った私は救われたのだ。

その後、ウィンディア辺境伯爵の皆様とも交流を深めた。


「何故君の誕生日パーティーだろう?主役が何故こんな」

「何時もの事です」

それは私の誕生日パーティーでの事。
本来主役の私は型崩れしたドレスでお姉様とローズマリーは煌びやかなドレスを着ている。

招待客は私の誕生日パーティーである事すら知らないのかもしれない。


「頭がイカレているのか」

「ルカーシュ様?」

「来なさい。こんな隅っこにいてはいけない」


ユーリ様の兄君のルカーシュ様に手を引かれた私はその後着替えさせられた。


「アイリス、その恰好は」

「お姉様、なんて格好を!」


私の存在を忘れてパーティーを楽しんでいた二人は私を見るなり怒りを表すも。


「私からの誕生日の祝いだ。急ぎだったのだが…来年はもっと豪華な物にしよう」

「え?ルカーシュ様からですの?」

「何で…」


二人は信じられないような目を向ける。


「何かおかしいか?可愛い義妹に誕生日の贈り物をするのは当然だ。そう言えば二人はアイリスに何を贈ったんだ?来年の参考に聞きたい」

「「え!」」

「プレゼントが被るといけませんのでお教えくださいステンシル夫人」

「えっ…あの」

お母様から誕生日プレゼントを貰った記憶はない。

お父様からもだ。


「姉と妹には毎年豪華なドレスを送っているのだろう?アイリスは夜会のドレスすら新調してないのであればそれに見合うだけの豪華な贈り物をされていると見受けるが?」


ルカーシュ様は全てを知っていたのだ。
解っていながら二人を問いただすも、答えられず二人は逃げて行き、お母様は招待客に挨拶をするとその場から去ってしまった。


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