婚約者の姉を婚約者にしろと言われたので独立します!

ユウ

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42.共に戦う

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ルゴニス様の覚悟は相当なものだったはずだ。


そこまで追い込んだイライザを俺は許せない。

「ユーリ」

「陛下、私情を挟むような真似は致しません。ですが、彼等を許す事は出来ません」

一番被害を被ったルゴニス様に、長い間虐げられたアイリスが我慢しているのだから。

「皇太子としての役目を最優先に考えます」

「そうか…無理をするでないぞ」

ただ、ルゴニス様の事が気がかりでならない。




辺境地で平民として肩身の狭い思いをしているルゴニス様はどう過ごされているのか。


「俺は自分の無力が情けない。もっと早く気づくべきでした。ルゴニス様の苦悩に、彼等の思惑に」

「気づけと言うのに無理がある。ルゴニス殿もお前も周りに頼れなさ過ぎたのだ」

周りに頼る事をしていれば変わっただろうか。


ルゴニス様の事ももう少し見ていれば良かったのか。


「今すべきことをするのだ。今はそれしかできぬ」

「はい陛下…」

ルゴニス様は慣れない土地で辛い思いをしているのではないか。
ローゼ嬢は一人で平気なのか、今さら考えても仕方ないと思った。


「この事はアイリスに伝えるのか」

「最初は黙っていようかと思いましたが…できるだけ隠し事はしたくありません」

「そうか、あまり気負いすぎるでないぞ」

「はい」


傷つけないだろうか。

悲しい顔をさせてしまわないか不安に思っていた。



…が。


「そうですか。なんとなくそんな気がしていました」

「アイリス?」


傷つくと思ったが、アイリスは冷静だった。
それどころか手紙を見せ、事情を話すと納得していた。


「ルゴニス様はお姉様と仲がよろしくなかったのは知ってましたが、それでも努力なさってました。けれど、エレオノーラ様とお姉様の対立に胸を痛め、お姉様の無神経な言葉に苦しんでいるのはなんとなく…」

「そうか」

俺が思う以上にアイリスは気づいていたんだ。


情けないな。


「アイリス、君は皇太子妃だ。俺と一緒に帝国の代表として参加しなければ後から嫌味を言われる。だが、行っても行かなくても何かされるのは確実だ」

「はい」

「俺と一緒に来てくれるか?」


ここで決着をつける為にも敵地に潜り込まなくてはならない。

社交界で色々言われてしまうだろうが。



「喜んで」

「ありがとう」


ここで逃げればずっと逃げ続けなくてはならない。
それに逃げても追いかけてくる。

ならば挑んで、どちらが上かを解らせる方が良い。

敵方が攻める余地すら与えなければいいのだ。

その為に俺達は戦わなくてはならない。

悪意の籠ったあの場所に。

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