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84.あの日の真実
しおりを挟むずっと違和感を感じていた。
親だから子を無条件に愛するとは思っていないが、ステンシル侯爵夫人の行動は異常だった。
同時にアイリスとあの姉妹が余りにも違い過ぎる違和感。
「よくも抜け抜けと!ワーグナーとフレリアの馬車に細工をしたのはお前であろう!」
「あれは事故…」
「既に証拠は押さえてある!少しばかり時間がかかったがな!」
床に散らばる写真と書類。
当時使われていた馬車の写真が写っている。
「車輪に細工したギルドは既に亡くなっているが、お前が殺した侍女は遺書を隠していたのだ。恐らく、万一の時に備えてな!そして私の元に匿名希望で届いた手紙もな!」
「匿名希望?」
「前ステンシル侯爵夫人からだ!彼女はアイリスがフレリアの娘ではないかと疑いを持っていた。しかし証拠がない。遺伝子を鑑定する方法はあっても十数年前では難しい…だが今は違う」
遺伝子鑑定の技術は十年で確実なものとなっている。
「そしてもう一つ、我が一族は他家と異なり超人的な記憶力を持つのだ。一度見た者は忘れない。アイリス妃、貴女は幼少期から異常なほどに記憶力が優れていた事は?」
「はい、一度記憶した者は忘れることはありませんでした」
「これこそが我が一族の証。そしてもう一つ。彼女に痣があるはず…我が息子と同じアヤメの紋章が刻まれているはずだ」
「そんなものありませんわ!」
焦りを見せるステンシル侯爵夫人は逃げ道を探そうとするも。
「アイリス妃、よろしいかしら?公平を保つために我が国の聖職者に確認させますわ」
「はい、どうぞ」
「痣は首筋にあるはずです」
「解りました。確認を!」
王妃陛下が命令をすると、神殿に務める女神官が確認する。
「万一、証が確認されればどうなるますか?」
「母上?」
「殺害、誘拐、虐待、不敬罪、他にもありますわね?」
母上が冷たい視線で見降ろし扇を突きつける。
「シメリス帝国の皇太子殿下の妃の侮辱。しかも彼女は第三皇女殿下の娘であり皇帝陛下の孫でもありますのよ?その意味を解っていて?帝国では重罪人として扱われますわ。その場合は?」
「まずは一か月むち打ちをされ、一か月水生活した後に針の上で正座した後に瓦礫を乗せられますわね?その後電気椅子一か月した後に地下牢に拘束ですわよ」
「ひっ…」
「勿論その血縁者も重い罪が着せられますが、無罪だった場合は軽減されますが。そこの二人は既に終身刑になるが?」
「「なっ!」」
自分達は関係ないとでも思ったのか?
既にここで不敬罪を繰り返し冒険を放っていたのだから。
「その前にカルドア王国の女公爵の息子と嫁に手を出した時点で重罪だ。こちらの刑罰も受けてもらうぞ」
「そんな!」
被害者面をするなんて何処まで図々しいんだ。
死んでも生きても地獄しかないが、同情は出来なかった。
それだけの事をしたのだから。
「ありました!証が御座います!」
アイリスとの関係性が確実の物となった。
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