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番外編

5.妙案

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毎日のように文句だけを言う日々が続く。

「信じられない、お風呂に入れないんて!」

「部屋は狭いし、食事は最低で、囚人以下じゃない!」

「こんな辱めを受けるとは!」


最初の頃はお節介焼の年配のメイドや、更生中の奴隷も声をかけていたが、あまりにも傍若無人で未だに貴族でああるような口ぶりの彼等に呆れえ、今では放置されていた。


ここでは働かざる者食うべからずが決まりだったので、仕事をサボれば食事は出ない。

とは言え最初の頃は多少なりとも食事が出されていたのだが…


「私達の食事は?」

「どういうことだ!」


食事の時間、三人の食事は用意されていなかった。
真面目に仕事をしていたシュナイダーはかろうじて何時もの味の薄いパンとスープは置かれている。


「何言ってんだ?食べたくないっていうから、厨房で要らないって言っておいたよ」

「こんなまずい食事食べたくないんだろ?」

「食材ももったないからね」

他のメイド達が冷たく言い放つ。
まさか食事を抜かれるとは思っていなかったので唖然とする。




「くっ、よくも!」

「もう、こんな生活耐えられないわ!」

「早くここから抜け出したい!どうにかしてよお父様!」


三人は今の現状を嘆くばかりで、反省などするはずもない。
最初は不幸に酔って悲劇のヒロインのような真似事をしてみたりもしたが、そんなもの一日も持たなかった。


早くこの生活から抜け出したい。
前のような贅沢な暮らしをして使用人に傅かれる生活をしたいと思ったが、ここから抜けるには二つの道がある。

一つはきっちり働き、更生されたと認めらること。
貴族には戻れはしないが、更生した後に平民として辺境地で暮らしていくことができる。

もう一つはお金を払うこと。
何処の国でも罪を犯してもお金を支払えある程度はどうにかなる。

後は財と地位のある後見人さえ見つかれば真面な生活が遅れるのだが、奴隷にまで堕ちた彼等にそんな相手がいるはずがない。

よっぽどの希少価値があると判断されない限り無理な話だったが…


「なんとか金を稼ぐ方法を…ん?」

ふと足元に落ちている新聞を目にする。

「これだ!」

カーネルはこの地獄から脱出する道を見つけニヤリと笑みを浮かべる。


「くくっ…いい考えがある。上手く行けばここから抜け出せるぞ!」

「「え?」」


カーネルの言葉に二人は直ぐに食らいつくのだった。

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