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第一章
26第二王子
しおりを挟むアンネローゼ様が最近怖い。
ダイアナ様もフレデリカ様も眉間に皺を寄せている。
なので私は二人に差し入れをする事にした。
「と言うわけでお菓子ください!」
「何で俺の所に来るんだよ」
私が頼ったのは同じくスイーツ仲間であり隠れデザイナーのこの人だ。
「可愛い物が大好きなウド様にお願いに」
「ウド言うな!クラウドと呼べ」
「可愛いあみぐるみとお菓子ください」
「人の話を聞けよ」
第二王子殿下クラウド殿下。
彼も攻略対象であるが、特別なスチルはあまりない。
エピソードが少ないからだ。
スイーツと可愛い物が大好きな王子様。
チワワ家の王子様であるが、兄のルクシオン様に劣等感を抱いている。
しかも幼少期は病弱で事あるごとに比べられグレスティア様の婚約者でもあるのだけど。
「お友達が元気ありません。ですからうんと可愛いウド様の作品…むが!」
「だから大きな声で言うんじゃない!」
「もごもご」
「学園でバレたら厄介なんだよ」
可愛い物が大好きな事を隠しているようだけど、バレていると思うんだけどな。
「新作はこれだ」
「おお!かわゆいヘアピン。流石」
「頼むから言うなよ」
手芸が好きでオトメンな王子様。
ハンドメイドが趣味なのを必死に隠しているのだけど偶然にもその人が私の大好きなハンドメイド作家さんと知ったのは三年前だ。
「このウド様。可愛いお菓子は?」
「気づいていたか」
「甘い蜂蜜とバターに本周りとシナモンの香り。焼き菓子ですね。マカロンも」
「色気よりも食い気か」
自他ともに認めるグルメだったウド様。
お菓子作りも趣味で、世界中のスイーツを研究しているそうだ。
こんな設定はなかったけど、まか私生活全てをゲームで紹介をするのは無理がある。
「そう言えば大丈夫かのか?」
「何がです?」
「あの変な令嬢に付きまとわれていると」
変な令嬢って誰だ?
付きまとわれている覚えはないのだけど。
「お前本当に大丈夫か?」
「何がでしょう」
「もういい」
特に心配する事はない。
だって何の問題はないのだから。
「ウド様」
「だからウドって呼ぶな。何だよ」
「グレスティア様から逃げ回っているのは本当ですか」
「何で知っているんだ!」
シナリオでは二人は婚約者となった。
その理由は王族側がグレスティア様を手放したくないという考えがあるらしいけど。
ウド様はルクシオン様にずっと劣等感を抱き。
そして尚且つ優秀過ぎるグレスティア様にも苦手意識を持っているそうだ。
でもグレスティア様はウド様の事が好きだと思うんだけど。
「こちらにいらしたのですねクラウド様」
「出たぁぁぁ!」
これだもんね。
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