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第一章
34初仕事
しおりを挟むとりあえず生徒会で仕事をすることになったが、正直できることが少ない。
基本何でも一人できるルクシオン様。
そして他の皆も事務作業なんてお手のもの。
計算も早い。
字だって綺麗だし私のできる事って。
「そうだ掃除だ!掃除をしよう」
そうとなれば戦闘服を用意しなくては。
「あら?誰かいますの?」
「グレスティア様、早いですね」
「レティシア様?」
「お前、何の遊びだ!」
隣にはウド様もいる。
あの一件で二人の距離は日に日に縮まっている。
良い事だな。
「初仕事です」
「いや、何でお前はそんな掃除婦の恰好を」
「生徒会のお仕事です」
白い割烹着で私は大掃除をしていた。
「何でお前が」
「レティシア様がそのような事をする必要はりませんのよ?」
そう言われも私にできる仕事はない。
「書類は内容が解りません」
「うっ…確かに勝手に触られても困るな」
「だから掃除をすることにしました!」
うんうん、前世でも生徒会に入り雑用係をしていたから問題ない。
主に仕事は庶務だったけど、適材適所だよね!
「レティシア様!」
「アンネローゼ様?」
「何故お掃除を…」
どうしてみんなこうも驚くのか?
もしかして似合っていなかったとか?
「おお!似合うなレティシア嬢!」
「ハンス様…」
何時も陽気なハンス様は私の装いが似合うと言ってくれたが…
「いや、生徒会の役員は掃除じゃないぞ」
「リカルド様はアンネローゼ様のエプロン姿が見たいんですね」
「なっ…何を言っているんだ!」
真っ赤になる所当たりビンゴだな。
女好きの癖に本命には奥手だというのはシナリオ通りか。
「今はその話は置いておくとして、君はまだ生徒会の仕事が出来なくてもしょうがないよ」
「そうですわ。これから私がゆっくりとお教えます。ええ、ですから殿下はお気になさらず」
「そうはいかないよ、彼女は僕が」
「私にお任せください」
ウド様との距離が縮まったのは喜ばしい。
でも、その代わりルクシオン様とグレスティア様の関係が微妙になって来た。
何かあるたびに対立するようになった。
「レティシア様、私上達しましたのよ」
「あ、ビスケット」
「フッ、焦げているじゃないか」
香ばしくて美味しそうなクッキーだ。
それにあれから数日しか過ぎていないのにすごい上達。
「チーズの味がして美味しいです」
「そうでしょう?見た目が少し悪いだけですのになんて了見の狭いのでしょう殿下」
「僕のビスケットも食べてみてくれるかい?」
「はい」
結局その日、私は生徒会の仕事は見学しているだけだった。
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