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第三部騎士科の道
19.中間考査
しおりを挟む事件から二週間後中間考査が始まった。
この学園の決まり通りイエローカード二枚でレッドカード。
赤札となり、退学となる。
「ハハハ!!俺はイエローカード一枚だ!!」
胸を張って大笑いをするヒューバート。
別に自慢する程ではないが退学にはならなかったので自慢している。
「フンっ、公爵令嬢と言えど元は伯爵令嬢で妹の婚約者を奪われるような馬鹿だ…どうせギリギリだろう」
これまでの授業態度を見ながらもあれは、たまたま得意分野だったにすぎないと思い込む。
思い込みとは時に恐ろしい者だった。
「おい留年馬鹿」
「やかましいと馬鹿男」
「貴様ら!!」
馬鹿にした呼び方をするユランとサブローを睨む。
「ハッ、貴様等はどうせ俺以下だろう」
「残念」
掲示板を指さすと…
「何故貴様等が上位なのだ!あげくあの女が…」
ワナワナと震える。
何故なら試験の結果は…
首席エステル・アルスターと書かれていたからだ。
「納得できん!何故500点満点で510点なのだ!」
「ああ、それな」
何故プラスされているのかというと…
「問題にミスがあったらしく指摘したそうだ」
「何!」
「そのおかげで追加点だ」
「くそぉぉぉぉ!!」
悔しさのあまり全力疾走で去っていくヒューバートだった。
「アイツも懲りないな」
「馬鹿の中の馬鹿と」
いい加減に絡むのを止めた方が自分の為なのだが、ある意味精神力は騎士科一番ではないかと思うユランだったが意外なのはサブローの成績だった。
「お前結構頭良かったんだな」
「得意点で稼いだと。苦手な理系はエステルさんが教えてくれたっちゃ」
「僕もです」
(本当に何者だよ…)
この成績を見てどうして自分は出来損ないというのか解らない。
(普通は優秀な方を跡取りにするだろ?)
王都でも噂になっているエステルの妹の伯爵令嬢についてユランは興味を持っていなかった。
ただ腑に落ちないのが両親はどうしてエステルを出来損ないだと言うのか。
いくら妹の方が可愛くても大事にされるべきは跡取りなのに。
もし本当に妹の方が優秀であるならば、エステルではなく妹の方を跡取りにするはずだ。
祖父母は何故ここまで放っておいたのか、色々気になる所であるが貴族社会に介入するのは得策ではないと思ったユランは気になっても、心の中に留めることにした。
「授業が始まるわね」
「そうですね!」
「急ぐと」
教室に戻り、彼等は授業の準備に戻った。
***
生徒会室にて。
「では手筈はこの通りに」
「彼女を生徒会に迎え入れる」
「異論ありませんよ」
生徒会幹部が笑みを浮かべる。
「銀の騎士が選ばれた…さてどうなることやら」
黒の騎士ことアルフォードは空を見上げながら囁いだ。
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