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序章~出会い
4.次なる騒動
しおりを挟む円満とは行きませんが婚約解消の手続きは終わりました。
当面の生活の為に就職活動をしなくてはならない私は仕事を求めて向かった先は。
「ここがハローワークですね」
世間の皆様は職業ギルドと呼ばれているそうです。
髪型、服装、そして眼鏡も完璧です。
「何としても面接で審査員の心を掴まなくては」
しかし、新鮮ですね。
前世では大学を卒業して以来でしょうか。
「このように緊張するのは何時以来でしょう!ですが、気合で負けては行けません!いざ出陣!」
ドアノブに手を伸ばそうとすると。
「この俺を誰だと思ってやがる!」
中に入ろうとしたら怒鳴り声が聞こえたました。
「この俺が採用されなくて何でその女が採用何だよ!」
床に散らばる書類の山に散乱したカップの破片。
「どうかお止めください。彼女は三年以上の下積みがりますし…ここで見習いを」
「茶を淹れたり掃除しかしてない地味な仕事しかできない女なんて一生小間使いにしてればいいだろうが!こんな女に職員をさせて俺が選ばれないなんてありえねぇ!」
どうやら採用を断られて怒っているのでしょうね。
随分と乱暴な方ですが、中途採用や定年退職して再就職を試みた方には時折困った方がいましたが。
随分と上から目線ですね。
「失礼ですが、貴方は仕事を求めていらしたのでしょうか?それとも暴れに来たのでしょうか」
「ああ?何だお前」
「差し出がましい事を申し上げて誠に申し訳ありません。ですが、先ほどからそちらの女性を蔑むような言動が気になりまして…受付嬢さん、彼女はこちらでずっとお仕事をされていたのでしょうか?」
「はっ…はい。彼女は三年前からギルド職員を希望していたのですが、不採用となったのです。そこで掃除やお茶の用意に事務作業と言った雑務を任せていたのです」
「なるほど…」
三年の月日は短いようで長いものです。
ギルド職員の採用は難しかったけれど、別の職業を紹介されたのですね。
「ギルド職員は筆記試験と実技試験がお請われ、今年にようやく彼女は採用を認められたのです。なのにそちらの方が」
「俺が不採用なんておかしいだろ!この女が不正をしたに違いねぇ!じゃなきゃ俺が採用されないはずがねぇ!」
「失礼ですが、採用を決めるのは雇う側であり貴方が決める事ではありません。そんなにギルド職員になりたいならもう一度再選するべきです。何より女性だから差別するような方をギルド職員にしては女性が仕事を探すのに相談できなくなります」
「ああ?女が外で仕事する事態間違いなんだよ!女は家で大人しくするか店で男の機嫌を取ってりゃいいんだよ!」
「随分と乱暴な物言いですね。ここにいる女性すべての侮辱に値します。即刻この場で謝罪を要求します」
いかなる時も冷静であるべきですが、彼の言い分はあまりにも乱暴です。
「貴方は一人で生まれて来たとお思いで?貴女はお母様のお腹から生まれ、育てられてきた…一人で大きくなったとお思いですか。今すぐ女性を侮辱し蔑む発言を撤回し、正座して反省文を100枚書きなさい」
「「「は?」」」
「本来ならば謝罪して始末書を書かせたいのですが…後は調度品を壊した弁償もしていただかなくては」
「ふざけんな!」
乱暴にも私の胸倉を掴んで来ますがこの程度で怯んでは営業のプロの名が廃ります。
「私は常に真剣勝負、真面目に真剣に真っ当に生きております」
「意味わからねぇわ!」
「ならば代理人を立てて講義いたしましょう。警察…いえ、警備隊を呼んでくださいますか?」
「えっ…はい!」
「とことん話し合いましょう」
こうなっては長期戦に持ち込み話し合いをした後にお説教をしなくては!
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