訳あり伯爵夫人の憂鬱な溜息~旦那様が今日もブチ切れそうで困っています!

ユウ

文字の大きさ
28 / 48
第一章婚約破棄事件

16.厄日

しおりを挟む



偉大なる副ギルド長様。
貴女様は預言者でしょうか?それも先読みの巫女様でしょうか?



「久しぶりだなレティシア!」


先日言われた言葉が思い出されます。
厄介ごとと言うのは順風満帆な頃にやって来るのですね。

「勝手に入らないでください!」

「気にするな」


「「「いや、気にするのはアンタだろ!」」」


商会員達がの心が一つになりました。
勝手に商会に乗り込んで来たのですから皆さんの発言は最もです。


「本日はどのようなご用件でしょうか。あいにく、夫は留守にしておりますので用件は妻の私が仰せつかりますわ」

「レティー、俺とやり直そう!」


「失礼ですが、そのような呼び方はお止めください」

「何故だ俺と君は婚約をした仲で…」


非常識極まりない男。
十年前に何をしたか覚えていないのかしら?

まぁ、私はとっくに過去にしていますが。


「このクソ男!奥様になんて無礼な」


リゼットが塩を掴み、投げました。

「今すぐ出て行きな!」

ヴィルマも珍しく乱暴な口調で、背後にいるマークは止めることもなくロープを取り出しました。


「その口を閉じなさい。伯爵夫人であり、我がブリリアント商家の副会長である奥様に無礼を働く事は許しませんよ」


「なっ…俺は彼女の婚約者だぞ」

「ええ、元ですよね?結婚直前で他の女性に乗り換えて、遺産もすべて奪い新居までも奪って身一つで奥様を追い出した最低のクズでしょう?」

「なっ…」

「有名は話です。ちなみに当時立ち会った弁護士は我が商会から紹介した弁護士ですが?」


さらりと言い放つマークは相当怒っていました。
基本、商人としての顔を持っていますが、根は優しい故に許せないのでしょう。

「ですが、感謝しております」

「マークさん!何を…」

「リゼット、私は彼が愚かにも奥様に手を出す前に手放してくださったおかげで旦那様は素晴らしい奥様に出会えたのです。優れた才をお持ちでありながら人望も厚く、我が伯爵家の救世主となる方を」

救世主とはどういうことかさっぱりわかりません。

「旦那様は商人貴族故に、高位貴族から悪評が立っていました。女性関係にも苦労して結婚することも拒まれていました。寄って来る女性は寄生虫だしたし」


「マークさん」

笑顔ながら酷い事を言いますわね。
確かに社交界に限らず旦那様はモテモテですので否定しません。

「ですが、そんな女性ではアスガルト伯爵家の女主人は務まりません。家を守りながら盛り立て、商会んおパイプ役を担える方が望まましかった…奥様はまさかに理想です。素晴らしいお子息、ご息女を産んでくださいました。これ以上の方がいましょうか」

そんな風に思っていたのね。
結婚して子供を産んだ時は、マークとヴィルマは泣いていました。


そんなに嬉しかったんですね。

しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

お馬鹿な聖女に「だから?」と言ってみた

リオール
恋愛
だから? それは最強の言葉 ~~~~~~~~~ ※全6話。短いです ※ダークです!ダークな終わりしてます! 筆者がたまに書きたくなるダークなお話なんです。 スカッと爽快ハッピーエンドをお求めの方はごめんなさい。 ※勢いで書いたので支離滅裂です。生ぬるい目でスルーして下さい(^-^;

幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。

灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。 曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。 婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。 前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました

kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」 王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

花嫁に「君を愛することはできない」と伝えた結果

藍田ひびき
恋愛
「アンジェリカ、君を愛することはできない」 結婚式の後、侯爵家の騎士のレナード・フォーブズは妻へそう告げた。彼は主君の娘、キャロライン・リンスコット侯爵令嬢を愛していたのだ。 アンジェリカの言葉には耳を貸さず、キャロラインへの『真実の愛』を貫こうとするレナードだったが――。 ※ 他サイトにも投稿しています。

嘘をありがとう

七辻ゆゆ
恋愛
「まあ、なんて図々しいのでしょう」 おっとりとしていたはずの妻は、辛辣に言った。 「要するにあなた、貴族でいるために政略結婚はする。けれど女とは別れられない、ということですのね?」 妻は言う。女と別れなくてもいい、仕事と嘘をついて会いに行ってもいい。けれど。 「必ず私のところに帰ってきて、子どもをつくり、よい夫、よい父として振る舞いなさい。神に嘘をついたのだから、覚悟を決めて、その嘘を突き通しなさいませ」

【完結】真実の愛とやらに目覚めてしまった王太子のその後

綾森れん
恋愛
レオノーラ・ドゥランテ侯爵令嬢は夜会にて婚約者の王太子から、 「真実の愛に目覚めた」 と衝撃の告白をされる。 王太子の愛のお相手は男爵令嬢パミーナ。 婚約は破棄され、レオノーラは王太子の弟である公爵との婚約が決まる。 一方、今まで男爵令嬢としての教育しか受けていなかったパミーナには急遽、王妃教育がほどこされるが全く進まない。 文句ばかり言うわがままなパミーナに、王宮の人々は愛想を尽かす。 そんな中「真実の愛」で結ばれた王太子だけが愛する妃パミーナの面倒を見るが、それは不幸の始まりだった。 周囲の忠告を聞かず「真実の愛」とやらを貫いた王太子の末路とは?

処理中です...