徒然草

春秋花壇

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徒然草 第六十五段

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徒然草 第六十五段

原文

この比の 冠 かうふり は、昔よりははるかに高くなりたるなり。古代の 冠桶 かうふりをけ を 持 も ちたる人は、はたを 継 つ ぎて、今用ゐるなり。

現代語訳

近頃の冠は、昔と比べてずいぶん長くなった。古い冠箱を持っている人は、端を継ぎ足して使うしかない。

解釈

この段では、冠の高さが時代とともに変化してきた様子がユーモラスに語られています。昔の人が使っていた冠箱は、現代の冠が長くなったために小さく感じるという滑稽な状況が描かれています。

冠は、古代においては重要な身分を示すものでした。しかし、時代とともにその重要性は低下し、単なる装飾品となりました。この段は、時代とともに変化していくものへの徒然草作者の感懐を表現していると言えるでしょう。

関連知識

冠:古代において、貴族や武士が着用していた頭部装飾。
冠桶:冠を収納する箱。
はた:布の端。
参考資料

徒然草 第六十五段 現代語訳: https://note.com/bukkoh48/n/n572f5e2e9435
徒然草 第六十五段: https://tsurezuregusa.com/065dan/
その他

この段は、ユーモアと滑稽さを用いて、時代とともに変化していくものへの徒然草作者の感懐を表現している。
冠は、古代においては重要な身分を示すものであったが、時代とともにその重要性は低下し、単なる装飾品となった。
何かご不明な点があれば、お気軽にご質問ください。

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