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第1章
第85話 雷属性の魔石
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イエローフォレストヴァイパーに突き立てた槍から硬い物に触れた手応えを感じた。
「あ、魔石ありそう。」
グイグイと槍の先を動かす。足で踏んで固定してから槍の先で抉るようにして、魔石を取り出した。コロンと地面に転がった魔石に水をかけて血を洗い流した。
ーーーイエローフォレストヴァイパーの魔石
ーーー雷属性・毒なし
魔石をじっと見つめたら、雷属性って出た。毒の有無も出る。毒鑑定だからか。
「雷属性だって。」
「雷属性の魔石って応接室のでかいランプに使ってるやつか。」
僕が兄上を振り返って魔石を掲げて兄上に見せると、兄上は珍しそうに魔石を覗き込んだ。。
本館の応接室には大きめの火を使わないランプの魔道具がある。蝋燭やオイルランプの灯りより明るいんだ。
その魔道具に使われているのが雷属性の魔石だと聞いたことがある。
父上が昔討伐で手に入れた魔石で、ルドおじさんがランプに加工してくれたんだって。
「これもランプになるかな。」
「さあ、かなり小さいみたいだしどうだろ。」
「一応持って帰るね。」
雷属性の魔石と言うのはなかなか手に入らないらしいんだ。
イエローフォレストヴァイパー自体はこの森では珍しくないのにな。
狩った後、放置されている魔獣なので魔石を頂いちゃっても問題なし。でもいつから転がっていたかわからないしお肉はいらないかな……。
しゃがみ込んでイエローフォレストヴァイパーの屍を見ていたら兄上が道の先を指差した。
「あっちにも転がってるぞ。」
「あ、ほんとだ。……あれ?あっちにも……。」
兄上が指差した先に転がっているイエローフォレストバイパーの死骸より先にももう一体見えた。
周辺をちょっとみてまわったら合計5匹のイエローフォレストヴァイパーの死骸が見つかった。傷口が新しそうに見える。
どれも魔石も取り除かずに放置されていたようだ。
「先を急いでいて邪魔だから切り捨てたってところかな。」
集めてきて並べたイエローフォレストヴァイパーの死骸を見て兄上が言う。
「魔石をとる間もなかったってこと?」
「……小さい魔石だし、いらなかったんじゃないかな。」
「ええー?」
緊急時は仕方ないけど、魔獣を切り捨てて放置するのは、あまり良くないって言われている。
魔獣を餌とする他の魔獣を誘引する可能性があるからだそうだ。
とりあえず魔石だけは取ってしまって、軽く掘った穴に埋めてしまうことになった。
「採掘」の魔法陣が描かれた土魔石で穴を掘り、イエローフォレストヴァイパーの死骸を穴に放り込んで土をかける。
土をかけるのは魔法じゃなくて手作業だ。「採掘」で掘られた穴の横に積み上がっていた土を穴に押し込むだけだけど。
取れた魔石は、雷属性のものが2つ。風属性のものが3つだった。雷属性の魔石が二個も手に入ったのは純粋に嬉しい。
「魔石、一緒にしちゃうと分かりにくいから分けて持っておくね。」
「違いが分かりにくいから、雷属性の個体があるって知られていないのかもな。」
「そうかも。」
風魔石と雷魔石をそれぞれ布に包んで、リュックのポケットに突っ込む。
再び馬にまたがり先に進んでいくと、赤魔リスが2匹、血を流して転がっているのが見えた。
「あ、魔石ありそう。」
グイグイと槍の先を動かす。足で踏んで固定してから槍の先で抉るようにして、魔石を取り出した。コロンと地面に転がった魔石に水をかけて血を洗い流した。
ーーーイエローフォレストヴァイパーの魔石
ーーー雷属性・毒なし
魔石をじっと見つめたら、雷属性って出た。毒の有無も出る。毒鑑定だからか。
「雷属性だって。」
「雷属性の魔石って応接室のでかいランプに使ってるやつか。」
僕が兄上を振り返って魔石を掲げて兄上に見せると、兄上は珍しそうに魔石を覗き込んだ。。
本館の応接室には大きめの火を使わないランプの魔道具がある。蝋燭やオイルランプの灯りより明るいんだ。
その魔道具に使われているのが雷属性の魔石だと聞いたことがある。
父上が昔討伐で手に入れた魔石で、ルドおじさんがランプに加工してくれたんだって。
「これもランプになるかな。」
「さあ、かなり小さいみたいだしどうだろ。」
「一応持って帰るね。」
雷属性の魔石と言うのはなかなか手に入らないらしいんだ。
イエローフォレストヴァイパー自体はこの森では珍しくないのにな。
狩った後、放置されている魔獣なので魔石を頂いちゃっても問題なし。でもいつから転がっていたかわからないしお肉はいらないかな……。
しゃがみ込んでイエローフォレストヴァイパーの屍を見ていたら兄上が道の先を指差した。
「あっちにも転がってるぞ。」
「あ、ほんとだ。……あれ?あっちにも……。」
兄上が指差した先に転がっているイエローフォレストバイパーの死骸より先にももう一体見えた。
周辺をちょっとみてまわったら合計5匹のイエローフォレストヴァイパーの死骸が見つかった。傷口が新しそうに見える。
どれも魔石も取り除かずに放置されていたようだ。
「先を急いでいて邪魔だから切り捨てたってところかな。」
集めてきて並べたイエローフォレストヴァイパーの死骸を見て兄上が言う。
「魔石をとる間もなかったってこと?」
「……小さい魔石だし、いらなかったんじゃないかな。」
「ええー?」
緊急時は仕方ないけど、魔獣を切り捨てて放置するのは、あまり良くないって言われている。
魔獣を餌とする他の魔獣を誘引する可能性があるからだそうだ。
とりあえず魔石だけは取ってしまって、軽く掘った穴に埋めてしまうことになった。
「採掘」の魔法陣が描かれた土魔石で穴を掘り、イエローフォレストヴァイパーの死骸を穴に放り込んで土をかける。
土をかけるのは魔法じゃなくて手作業だ。「採掘」で掘られた穴の横に積み上がっていた土を穴に押し込むだけだけど。
取れた魔石は、雷属性のものが2つ。風属性のものが3つだった。雷属性の魔石が二個も手に入ったのは純粋に嬉しい。
「魔石、一緒にしちゃうと分かりにくいから分けて持っておくね。」
「違いが分かりにくいから、雷属性の個体があるって知られていないのかもな。」
「そうかも。」
風魔石と雷魔石をそれぞれ布に包んで、リュックのポケットに突っ込む。
再び馬にまたがり先に進んでいくと、赤魔リスが2匹、血を流して転がっているのが見えた。
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