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第1章
第241話 対戦終了後
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金髪の騎士は起き上がったけど、「フッ」の騎士は起き上がらずに横たわったまま顔を顰めている。
「フランクリン、足の怪我が?」
「ううっ」
転んで怪我を悪化させちゃったんだろうか。金髪の騎士が助け起こそうと手を差し出したのにうずくまったままだ。「フッ」の騎士が顔を歪めながら立ちあがりかけた時、
ネイサン殿下達が僕達のいる方に近づいてきた。目を輝かせて兄上に詰め寄る。
「凄いよ。圧倒的だったね!」
「ブローチの風魔法、思ったよりずっと強力だったよ!」
「何か投げてたね。あれは何?」
ネイサン殿下とハロルド君が次々に質問をしてくる。
グイグイと前のめりに来るので兄上が若干引き気味だ。
「……砂です」
「うわぁ」
「もしも使う場合は、周りに他に人が居ないか気をつけて」
「わかっているとも!」
ネイサン殿下とハロルド君が兄上の戦い方について盛り上がっている中、シェリル嬢は最初は質問の輪に加わっていたけど、途中で「フッ」の騎士の方に向かってた。
膝をついた状態の「フッ」の騎士を様子をじっと見つめてから、辺境伯様の方を振り返った。
「ここで治癒の魔石を使うってこと?」
「ああ……。見るから待て」
辺境伯様が剣術ゾーンに足を踏み入れた。「フッ」の騎士に近づいていって、ゾロゾロと辺境伯家の騎士らしき人達が周りを取り囲んだ。
金髪の騎士が「フッ」の騎士が靴を脱ぐのを手伝う。「フッ」の人はブーツを脱ぐのも痛みがあるのか顔を顰めていた。
パンパンに腫れ上がってた足首が現れた。折れちゃってたりするのかな。
「痛そうね……」
シェリル嬢が顔を背けた。ハロルド君やってきて、心配そうにシェリル嬢の背中に手を添えた。
「大丈夫?僕が代わろうか」
「いいえ、このくらい出来るわ」
シェリル嬢はハロルド君に微笑むと、辺境伯様に確認した。
「じゃあ、使うわよ」
シェリル嬢が言うと辺境伯様は数歩前に出た。
辺境伯様がすぐ近くまで来たことを確認してシェリル嬢は頷いた。「フッ」の騎士にブローチを向けた。
「では、行くわよ。治癒~!」
シェリル嬢の妙な掛け声と共に、治癒の魔法陣が浮かび上がった。キラキラした魔力の粒が「フッ」の騎士の足に吸い込まれていく。
「「「おおお」」」
「フッ」の騎士の足首の腫れはみるみると引いていき、周囲がどよめいた。
「フッ」の騎士が目を見開き、足首の感覚を確かめるように手を触れていた。
「どう?痛みはある?」
シェリル嬢が尋ねると、「フッ」の騎士は首を横に振った。
「……急に血流が良くなったような妙な感じはありますが、痛みはないです。フッ」
え?そこで「フッ」?
「フッ」の騎士が変なタイミングで「フッ」って言ってもシェリル嬢は別に気にした様子はなかった。
「どう?治癒魔石の効果は?」
「うむ……。見る限りでは、治癒玉と遜色ないようだが……」
ボソボソとシェリル嬢と辺境伯様が話していると、オーキッド伯爵が近づいてきた。
「フランクリン、足の怪我が?」
「ううっ」
転んで怪我を悪化させちゃったんだろうか。金髪の騎士が助け起こそうと手を差し出したのにうずくまったままだ。「フッ」の騎士が顔を歪めながら立ちあがりかけた時、
ネイサン殿下達が僕達のいる方に近づいてきた。目を輝かせて兄上に詰め寄る。
「凄いよ。圧倒的だったね!」
「ブローチの風魔法、思ったよりずっと強力だったよ!」
「何か投げてたね。あれは何?」
ネイサン殿下とハロルド君が次々に質問をしてくる。
グイグイと前のめりに来るので兄上が若干引き気味だ。
「……砂です」
「うわぁ」
「もしも使う場合は、周りに他に人が居ないか気をつけて」
「わかっているとも!」
ネイサン殿下とハロルド君が兄上の戦い方について盛り上がっている中、シェリル嬢は最初は質問の輪に加わっていたけど、途中で「フッ」の騎士の方に向かってた。
膝をついた状態の「フッ」の騎士を様子をじっと見つめてから、辺境伯様の方を振り返った。
「ここで治癒の魔石を使うってこと?」
「ああ……。見るから待て」
辺境伯様が剣術ゾーンに足を踏み入れた。「フッ」の騎士に近づいていって、ゾロゾロと辺境伯家の騎士らしき人達が周りを取り囲んだ。
金髪の騎士が「フッ」の騎士が靴を脱ぐのを手伝う。「フッ」の人はブーツを脱ぐのも痛みがあるのか顔を顰めていた。
パンパンに腫れ上がってた足首が現れた。折れちゃってたりするのかな。
「痛そうね……」
シェリル嬢が顔を背けた。ハロルド君やってきて、心配そうにシェリル嬢の背中に手を添えた。
「大丈夫?僕が代わろうか」
「いいえ、このくらい出来るわ」
シェリル嬢はハロルド君に微笑むと、辺境伯様に確認した。
「じゃあ、使うわよ」
シェリル嬢が言うと辺境伯様は数歩前に出た。
辺境伯様がすぐ近くまで来たことを確認してシェリル嬢は頷いた。「フッ」の騎士にブローチを向けた。
「では、行くわよ。治癒~!」
シェリル嬢の妙な掛け声と共に、治癒の魔法陣が浮かび上がった。キラキラした魔力の粒が「フッ」の騎士の足に吸い込まれていく。
「「「おおお」」」
「フッ」の騎士の足首の腫れはみるみると引いていき、周囲がどよめいた。
「フッ」の騎士が目を見開き、足首の感覚を確かめるように手を触れていた。
「どう?痛みはある?」
シェリル嬢が尋ねると、「フッ」の騎士は首を横に振った。
「……急に血流が良くなったような妙な感じはありますが、痛みはないです。フッ」
え?そこで「フッ」?
「フッ」の騎士が変なタイミングで「フッ」って言ってもシェリル嬢は別に気にした様子はなかった。
「どう?治癒魔石の効果は?」
「うむ……。見る限りでは、治癒玉と遜色ないようだが……」
ボソボソとシェリル嬢と辺境伯様が話していると、オーキッド伯爵が近づいてきた。
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